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FEBRUARY

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精密、高精度、短納期、ニーズに応える金型材・金型部品

自動車の電動化やSDGs、カーボンニュートラルなどモノづくりを取り巻く環境が大きく変化しようとしている昨今、金型作りにおいても、さらに長寿命化や短納期、高精度といった高難易度な金型が求められている。そのためには新たな材料や特殊な金型部品、短納期化を図るサービスが必要不可欠になる。本特集は最先端の金型材や部品、受託加工を手掛ける企業を一堂に紹介する。高精度や超精密、複雑形状は日本の金型の大きな強み。それらを支えるメーカー各社の最新情報を届ける。

PART1:アッサブジャパン「高い清浄度と生産性」
PART2:MTA合金「熱伝導性の高い新銅合金」
PART3:オネストン「一品一様を短納期で」
PART4:サカモト・ダイテム「フル3D化への対応強化」
PART5:シルバーロイ「耐蝕性・凝着抑制も」
PART6:大同特殊鋼「超ハイテン部品成形に対応」
PART7:大同DMソリューション「材料から熱処理までワンストップ」
PART8:チャンピオンコーポレーション「プレス部品本格参入」
PART9:マツダ「生産性向上を提案」

PART1

アッサブジャパン「高い清浄度と生産性」

粉末工具鋼「ELMAX」

耐摩耗性と耐食性も高く

アッサブジャパンが掲げる「スーパークリーンコンセプト」は、独自のスーパークリ—ン製法で溶製した粉末工具鋼やハイス鋼の製品群。特に、高い清浄度と優れた材料特性を備え、生産性の最適化とコストパフォーマンスに優れる。

その代表的な鋼種の一つが、粉末工具鋼の「ELMAX(エルマックス)」。スーパークリーン製法を採用することで、一般的には相反するとされる、耐摩耗性と耐食性を両立させた。また、高い圧縮強度と優れた寸法安定性を持つ。

これらの特性により、長寿命でメンテナンスが少なくて済むので、トータルでの型費削減につながる。コネクタなどの電子部品の金型に適しているほか、耐食性と耐摩耗性に優れるので、ナイフなど食品加工分野でも採用されている。

PART2

MTA合金「熱伝導性の高い新銅合金」

MTA-FeX

サンプルワークを提供

MTA合金が開発した「MTA‐FeX」は熱伝導性の高い銅の特性と、加工性や高度など鉄の利点を併せ持った鉄系の銅合金。ベリリウム銅の代替えや、熱伝導性を生かしたプラスチック金型に適している。

硬度はHRC30程度を確保。一方、熱伝導性は85~88W/m・kと一般鋼に比べ、3・5倍を実現した。マグネットチャックが使用できるなど、被削性にも優れている。

価格は購入量によって異なるが、3700円~4800円/㎏で、従来のベリリウム銅に比べ、30%安く設定した。要望に応じて、即日での見積もり、三日以内の納期で対応する。

柴田徹郎社長は「価格は今後もっと下げる。価格高騰するベリリウム銅の代替えに加え、ハイサイクルが求められる樹脂型などに活用頂きたい」としている。

PART3

オネストン「一品一様を短納期で」

プレス用金型部品

大物金型部品の加工も

オネストンは商社機能と低コストかつ短納期で特注品受注に応える「一個づくり」で「お客様に迅速に良品をお届けする」ことに徹してきた。「一個づくり」は、午前中に図面を受け取り、早ければ翌日、表面処理が加わっても10日後には納品。特殊部品加工のリードタイム短縮にも役立つことが人気の秘密だ。図面なしでプレス金型部品を復元するリバースエンジニアリング事業も強化する。製品再現精度は+-0・05㎜を目指し、納期は最短で2週間。さらに、米国・ケンタッキーに工場を併設し、小牧工場と同等設備を導入。米国での納期対応を迅速にし、日米2極体制で対応する。

2020年、愛知県豊田市に新工場が稼働した。コモンプレートなど大物金型部品の加工ができる設備を導入して受注体制をさらに強化していく。

PART4

サカモト・ダイテム「フル3D化への対応強化」

モールドベース

加工属性を自動付与

サカモト・ダイテムは、パラソリッドデータから加工属性を自動で付加できるシステムを開発した。全てのCADでモールドベースの全加工が3Dデータのみ(2次元は不要)で対応でき、更なる短納期が可能になった。

坂本幸浩社長は「モールドベースの3D化をしている金型メーカーは5割以下」と分析。CAEの信頼性、CADの処理速度向上、金型の自動設計などの進歩により「フル3D化する金型メーカーが増える」と判断し、3DCAMも7台に増強し、受け入れ体制を強化した。

坂本社長は「フル3D化を検討している企業や、2Dデータしか対応していないベースメーカーのために、2Dデータを作成している金型メーカーにこそ、当社の3Dデータ対応提案を聞いて頂きたい」としている。

PART5

シルバーロイ「耐蝕性・凝着抑制も」

超硬合金「R」・「TFR」

金型の長寿命化に貢献

  耐蝕性超硬合金「Rタイプ」、「TFRタイプ」が好評を得ている。

「Rタイプ」は、鍛造はもちろん打ち抜きや絞り、曲げ加工等の金型や耐摩耗治具においても大きな効果を発揮。耐蝕性を高め腐食が進行し難い。耐摩耗性向上と共に強度も向上している。冷間鍛造のような過酷な使用環境でも肌荒れが少ない上、クラックやチッピングを抑え、安定した長寿命が得られる。

「TFRタイプ」は、「Rタイプ」の特長に加え、被加工材の凝着を抑制する。

アルミニウムや銅、軟鉄など非常に焼き付きやすい被加工材を加工(絞りや曲げ、打抜きなど)する金型や治具に最適。

コーティングと組み合わせれば更に良好な結果が得られ、一般的な超硬合金と比べ金型寿命が2~10倍になった事例も続々。

PART6

大同特殊鋼「超ハイテン部品成形に対応」

マトリックス冷間ダイス鋼「DCMX」 / ホットスタンピング向け金型用鋼「DHA—HS1」

寿命・生産性を向上

自動車の軽量化や高強度化ニーズの高まりから、超ハイテン(高張力鋼板)部品の適用が増えている。大同特殊鋼では、難加工材である超ハイテン部品を成形するために適した金型材料として、冷間プレス金型材として「DCMX」ホットスタンピング金型材として「DHA‐HS1」をラインアップしている。

冷間プレス金型材「DCMX」は、高硬度かつ高靭性により、金型負荷の高い超ハイテン鋼板のプレス型の寿命向上に貢献する。

ホットスタンピング用鋼「DHA‐HS1」は、高熱伝導率により、金型の冷却時間短縮を可能とし、生産性向上に寄与する。また、SKD61より硬い54HRCという高硬度化を図り、対摩耗性を高めるなど、金型の長寿命化につながる。

PART7

大同DMソリューション「材料から熱処理までワンストップ」

迅速対応の体制整備

発注や外注管理容易に

大同DMソリューションは型材やプレートなどの部材、加工、熱処理までワンストップで金型部材に関する供給ができるのが強みだ。工程ごとに協力先に依頼する必要がなく、見積もりや発注の管理が容易になる。

ワンストップで手掛けることで、課題に応じた解決策を提示できるのも特長だ。例えば、「製品製造時のコストを削減したい」という要望があった場合。材料の適正化や、特殊加工技術、表面処理の最適化など複数の視点から改善を提案する。実際に、5000ショットを35000ショットまで引き上げ、コスト削減に成功したケースもある。

他にも「軽量化したい」や「コスト削減したい」といった様々な要望に対応する。また、全国に15か所の営業拠点を設け、迅速に対応できる体制も整えている。

PART8

チャンピオンコーポレーション「プレス部品本格参入」

特殊品に対応

受注体制なども整備

チャンピオンコーポレーションは今年度からプレス金型部品に本格参入する。創業以来、樹脂金型部品を中心に、近年ではダイカスト部品も広げてきたが、プレス金型分野の特注部品を提供し、販路を拡大する。

今年度から専任の営業部門を設置。顧客対応する営業社員がその場で見積算出や納期調整できる体制を目指す。また、受注センターの社員も同部門に配属し、オフィスカーの導入など対応レスポンスを向上させ顧客満足度を高める。

同部門の責任者は「長年培った特注部品の技術やノウハウをプレス金型のお客様にも提供し、ご満足して頂きたい」と話す。将来的には、特注部品だけではなく、使用頻度の高いプレス金型部品を見極め、規格化することでコストメリット訴求していく方針だ。

PART9

マツダ「生産性向上を提案」

高精度・短納期「超硬パンチ」

一品生産にも対応

マツダは超硬素材を使用した超硬パンチの受注が順調に拡大している。主に特殊鋼を使用したプレス金型用部品群(パンチ・ダイ)に、超硬パンチを加え、一層の長寿命化や高精度化の要望に応える。超硬でありながら複雑な形状も全て研磨仕上げなので、さらに長寿命化を実現している。

独自の加工方法と卓越した加工技術で、短納期で、より高精度に仕上げることにより、顧客にマッチした製品を提供。要望性能に応じて最適なコーティング処理も提案する。リバースエンジニアリングや、一品生産にも対応する。

顧客の様々なニーズ、要求に真摯に的確に応える心と、それを具現化する技術は顧客からの評価が高い。積極的な設備投資でユーザーメリットを追求し、生産効率の向上、コストダウンに貢献する。

金型新聞 2022年5月10日

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