金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

NOVEMBER

09

新聞購読のお申込み

植田機械植田修平社長に聞く
第8回UMモールドフェアの見どころ

未来拓く技術を提案

 JIMTOF2016で注目を集めた金型や精密部品に関連する最新の加工技術が一堂に集まるUMモールドフェア。今回は新型の5軸加工機や金属3Dプリンタをはじめ、IoT(モノのインターネット)の活用技術が登場するほか、ものづくり企業の未来を拓く取り組みを紹介する講演なども行われる。主催する植田機械の植田修平社長に、見どころや抱負を聞いた。

金型業界の情報ステーション

植田修平社長―アフターJIMTOFをテーマに開催されるUMモールドフェア。今回はどんな新技術が登場しますか。

 「今回の最大の見どころは、昨年開催されたJIMTOF2016で注目された新技術。高精度加工ができる5軸加工機や、高能率に精密加工ができるワイヤ・放電加工機をはじめ、超微細加工の研削盤、高精度の測定機などを出品します」。
 「高機能で操作性に優れたソフトウェアや振動を抑えるツーリング、微細加工用の工具も出展します。金型や精密部品の加工に関する新技術を見て、感じて頂くことで来場者の皆さまの技術革新のお役に立ちたいと思っています」。

―JIMTOF2016では、IoTやAI(人工知能)、金属3Dプリンタなども話題になりました。

 「脚光を浴びた技術の中から金型や精密部品に関わるものとして、IoT活用技術や金属3Dプリンタも出品します。IoTでは、現場の活用事例として展示械の稼働状態確認の一元化をモニターに映し出します。金属3Dプリンタはセル生産システムの活用により成形の品質・生産性を格段に向上する技術を紹介します」。
 「工作機械やソフトウェアなど直面する課題の解決につながる技術と、IoTや金属3Dプリンタなど近未来の技術の両面を紹介することで、次代を勝ち抜くヒントをつかんで頂けるようにしたいと考えています」。

―会期中は、ものづくり企業の未来を拓く挑戦や、職場活性化の仕事術などについての講演会も開かれますね。
 「今回は、独自の生産管理システムを開発し24時間無人化稼働を実現したHILLTOPの山本昌作副社長と、テレビやCMなど幅広い分野で活躍する演出家の宮本亜門氏に講演をして頂きます。山本副社長には、独自の方法によるロボット開発や純民間開発の月面探査機HAKUTOへの連携の取り組みを、宮本氏にはメンバーをやる気にさせ職場を活性化させる仕事術について話して頂きます」。
 「来場する金型や精密部品に携わる方々に、日本のものづくり企業が果敢に挑戦している姿や、社内のモチベーションアップにつながる方法を知ることで、事業展開の新たな道や競争力の向上にお役立て頂ければ思い、お二人に講演を依頼しました」。

―UMモールドフェアは今年で8回目を迎えます。JIMTOFのアフター展として金型・精密部品業界で認知度がかなり高まっているように感じます。
 「おかげ様で、UMモールドフェアは回を重ねるごとに広く知られるようになってきました。関西以外の地域の来場者も増え、最新の加工技術に触れることができる展示会として期待して頂けるようになってきました。ただ、ここ数年、金型や精密部品など日本のものづくりを取り巻く環境は大きく変化しています。現状に甘んじることなく、これからも時流を捉え、知識や提案力を磨き、組織力を高め、日本のものづくりに貢献できるよう取り組んでいきます」。

金型新聞 平成29年(2017年)1月20日号

関連記事

井高らギガキャストイベントを開催 欧州の最新事例学ぶ

自動車メーカーら120人が参加 機械商社の井高(愛知県名古屋市)とコンサル企業のHakataInternational(神奈川県茅ケ崎市)は11月14日、愛知県名古屋市で、一体で大型部品を鋳造する「ギガキャスト」のイベン…

デジタル技術駆使し、金型製作期間半減目指す【ササヤマ challenge!Next50】

ササヤマが今期スタートした新中期経営計画「SAIMS247」。その中核事業となるのが金型製作期間の半減だ。デジタル技術や経験を駆使し金型づくりの大改革が進む。 全ての部品をQRで管理 材料に書かれたシリアルナンバー。入力…

黒田精工 増加するモータコア需要に対応【特集:進む設備の大型化】

300t大型プレスを導入 黒田精工は昨年12月、モータコア金型などを手掛ける長野工場(長野県池田町)を拡張し、300t大型高速プレス機を導入した。ボルスター寸法の左右長さが3・7mの大型機で、2・3mや2・7mの既設機よ…

【金型応援隊】日本精密機械工作 プロに喜ばれるツールを

「徹底したプロ志向を目指した」と語るのは、日本精密機械工作の伊藤俊介社長。このほどハンドグラインダー、「リューターフレックス極 LF‐300」を発売した。 「LF‐300」は、同社の過去の人気商品「リューターフレックス」…

【特集:2023年金型加工技術5大ニュース】2.脱炭素化

求められるスコープ3への対応 2050年の温室効果ガス排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル(CN)」の実現を目指す動きが活発化している。これまで直接的あるいは間接的なCO2排出量を示す「スコープ1・2』への対応に加…

トピックス

関連サイト