鍛造は大きく熱間と冷間に分かれるが、重量ベースでは圧倒的に熱間が多い。成形品が比較的大きいことも理由の一つだ。一方で、金型はコストや納期の問題から圧倒的に内製率が高いという。自らも熱間鍛造部品を手掛ける、日本鍛造協会の…
植田機械植田修平社長に聞く
第8回UMモールドフェアの見どころ
未来拓く技術を提案
JIMTOF2016で注目を集めた金型や精密部品に関連する最新の加工技術が一堂に集まるUMモールドフェア。今回は新型の5軸加工機や金属3Dプリンタをはじめ、IoT(モノのインターネット)の活用技術が登場するほか、ものづくり企業の未来を拓く取り組みを紹介する講演なども行われる。主催する植田機械の植田修平社長に、見どころや抱負を聞いた。
金型業界の情報ステーション
―アフターJIMTOFをテーマに開催されるUMモールドフェア。今回はどんな新技術が登場しますか。
「今回の最大の見どころは、昨年開催されたJIMTOF2016で注目された新技術。高精度加工ができる5軸加工機や、高能率に精密加工ができるワイヤ・放電加工機をはじめ、超微細加工の研削盤、高精度の測定機などを出品します」。
「高機能で操作性に優れたソフトウェアや振動を抑えるツーリング、微細加工用の工具も出展します。金型や精密部品の加工に関する新技術を見て、感じて頂くことで来場者の皆さまの技術革新のお役に立ちたいと思っています」。
―JIMTOF2016では、IoTやAI(人工知能)、金属3Dプリンタなども話題になりました。
「脚光を浴びた技術の中から金型や精密部品に関わるものとして、IoT活用技術や金属3Dプリンタも出品します。IoTでは、現場の活用事例として展示械の稼働状態確認の一元化をモニターに映し出します。金属3Dプリンタはセル生産システムの活用により成形の品質・生産性を格段に向上する技術を紹介します」。
「工作機械やソフトウェアなど直面する課題の解決につながる技術と、IoTや金属3Dプリンタなど近未来の技術の両面を紹介することで、次代を勝ち抜くヒントをつかんで頂けるようにしたいと考えています」。
―会期中は、ものづくり企業の未来を拓く挑戦や、職場活性化の仕事術などについての講演会も開かれますね。
「今回は、独自の生産管理システムを開発し24時間無人化稼働を実現したHILLTOPの山本昌作副社長と、テレビやCMなど幅広い分野で活躍する演出家の宮本亜門氏に講演をして頂きます。山本副社長には、独自の方法によるロボット開発や純民間開発の月面探査機HAKUTOへの連携の取り組みを、宮本氏にはメンバーをやる気にさせ職場を活性化させる仕事術について話して頂きます」。
「来場する金型や精密部品に携わる方々に、日本のものづくり企業が果敢に挑戦している姿や、社内のモチベーションアップにつながる方法を知ることで、事業展開の新たな道や競争力の向上にお役立て頂ければ思い、お二人に講演を依頼しました」。
―UMモールドフェアは今年で8回目を迎えます。JIMTOFのアフター展として金型・精密部品業界で認知度がかなり高まっているように感じます。
「おかげ様で、UMモールドフェアは回を重ねるごとに広く知られるようになってきました。関西以外の地域の来場者も増え、最新の加工技術に触れることができる展示会として期待して頂けるようになってきました。ただ、ここ数年、金型や精密部品など日本のものづくりを取り巻く環境は大きく変化しています。現状に甘んじることなく、これからも時流を捉え、知識や提案力を磨き、組織力を高め、日本のものづくりに貢献できるよう取り組んでいきます」。
金型新聞 平成29年(2017年)1月20日号
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