ものづくりへの回帰 昨年11月、パンチ工業(東京都品川区、03-6893-8007)の社長に就任した。「ものづくりへの回帰」を掲げ、商品開発や加工技術のレベルアップなどに取り組み、今まで以上にユーザーの要求に応えていく考…
現場の思いを尊重
天青会 野口 賢太郎 会長
企業見学会に注力
日本金型工業会東部支部の若手経営者らが集まる天青会の会長に今年5月、就任した。現場至上主義を自身のテーマとして掲げ、「今年は、工場見学会など現場に足を運ぶということをメインに活動していきたい」と意気込む。大学卒業後、野口金型製作所に入社。当時、人手が足りなかったこともあり、入社後すぐに現場を任された。「教えてくれる人も少なかったので、加工の方法などは機械の説明書や他社の加工事例などを参考にしながら、ほとんど独学で覚えていった」という。
苦労も多かった一方で、「積極的に新しい方法を採り入れられたので、加工精度を向上させたり、加工時間を短縮したりすることができ、社内の技術力の向上にも繋がった」と振り返る。こうした自身の経験から、現在も現場の考えを尊重し、作業手順など詳細な指示は出さない。「一人一人が自ら考えて仕事することで、自分自身そして会社の成長につながる」。
天青会に入会したのは、20代前半。それまで社内か取引先の人間としか交流がなかったのが、「同業者やユーザー、異業種など普段関わることがない色んな人と交流することができ、一気に世界が広がった」。
中でも勉強になったのが、企業見学会だったという。「どういう環境で、どんな人達が、どうやって作っているのか。実際に現場を見ることで分かることはたくさんあるし、どこかに必ず活きてくる」。今年は、できるだけ多くの企業見学会を開催していく予定だ。
また、一昨年から開催している「事業承継」をテーマとしたディスカッションも継続する。「業界全体の課題となっており、できるだけ多くの人が参加できるように、とくにテーマを設けず、あらゆるケースを紹介したい」。
また、20代、30代など若い世代の入会を積極的に呼びかける。「色んなことが学べる場。まずはお試しでもいいので参加してみてほしい」。
金型新聞 平成29年(2017年)8月10日号
関連記事
昨秋、日本金型工業会は6年ぶりに改訂した「令和時代の金型産業ビジョン」で、金型メーカーはこれまでのように単に言われたものを作るだけの「工場」から、顧客に価値提供する「企業」への変革が必要だと指摘した。これまで続けてきた…
育成のプロ、名匠塾の塾長 社内の技術者に研削や切削など加工の基礎を教える「名匠塾」の塾長。塾生は10年間で全社員の3分の1に当たる168人。同社のものづくりを支える育成のプロだ。 入社時は「おシャカ製造機」と言われる…
2月17日、ホテルニューオータニ大阪(大阪市中央区)で、2年ぶりに金型シンポジウムが開催される。「新たな社会環境・新たなステージ・新たな価値を創造 関西からの発信」をテーマに、自動車部品メーカーによる基調講演や、金型メー…
今年3月、岩手大学と自動車部品メーカーのトヨタ紡織は生産技術開発を中心とした連携で包括協定を結んだ。両者は今後6年に渡り、生産技術のほか、幅広い分野で共同研究を進めていく。「大学全体で連携し、技術開発だけでなく、学生の…



