くまがい・ゆうすけ1985年大東文化大学経済学部卒、同年共和工業入社。2013年海外営業部長、20年常務執行役員社長補佐、新潟県三条市出身、58歳。 大型の樹脂型を手掛ける地元三条市の共和工業に入社したのは1985年。以…
現場の思いを尊重
天青会 野口 賢太郎 会長
企業見学会に注力
日本金型工業会東部支部の若手経営者らが集まる天青会の会長に今年5月、就任した。現場至上主義を自身のテーマとして掲げ、「今年は、工場見学会など現場に足を運ぶということをメインに活動していきたい」と意気込む。大学卒業後、野口金型製作所に入社。当時、人手が足りなかったこともあり、入社後すぐに現場を任された。「教えてくれる人も少なかったので、加工の方法などは機械の説明書や他社の加工事例などを参考にしながら、ほとんど独学で覚えていった」という。
苦労も多かった一方で、「積極的に新しい方法を採り入れられたので、加工精度を向上させたり、加工時間を短縮したりすることができ、社内の技術力の向上にも繋がった」と振り返る。こうした自身の経験から、現在も現場の考えを尊重し、作業手順など詳細な指示は出さない。「一人一人が自ら考えて仕事することで、自分自身そして会社の成長につながる」。
天青会に入会したのは、20代前半。それまで社内か取引先の人間としか交流がなかったのが、「同業者やユーザー、異業種など普段関わることがない色んな人と交流することができ、一気に世界が広がった」。
中でも勉強になったのが、企業見学会だったという。「どういう環境で、どんな人達が、どうやって作っているのか。実際に現場を見ることで分かることはたくさんあるし、どこかに必ず活きてくる」。今年は、できるだけ多くの企業見学会を開催していく予定だ。
また、一昨年から開催している「事業承継」をテーマとしたディスカッションも継続する。「業界全体の課題となっており、できるだけ多くの人が参加できるように、とくにテーマを設けず、あらゆるケースを紹介したい」。
また、20代、30代など若い世代の入会を積極的に呼びかける。「色んなことが学べる場。まずはお試しでもいいので参加してみてほしい」。
金型新聞 平成29年(2017年)8月10日号
関連記事
この人に聞く2018 今年4月に樫山金型工業から社名を変更した「コガネイモールド」。携帯電話を中心としたプラスチック金型で一時代を築いた同社だったが、スマートフォンの登場によって需要が激減。しかし、一昨年に空圧機器メー…
未来拓く技術を提案 JIMTOF2016で注目を集めた金型や精密部品に関連する最新の加工技術が一堂に集まるUMモールドフェア。今回は新型の5軸加工機や金属3Dプリンタをはじめ、IoT(モノのインターネット)の活用技術が…
トヨタ自動車は昨年、2026年に投入を予定している次世代EVの生産工場にギガキャストを取り入れると発表した。従来数十点の板金部品で作っていたものをアルミダイカストで一体成形することで、部品点数を大幅に削減し、生産工程を半…
加工効率高める金型を設計 歯ブラシのプラスチック金型を手掛ける武林製作所(大阪府八尾市、072・998・1207)の金型設計技術者・千田雄一さんが、2023年の「八尾ものづくり達人」に選ばれた。金型の加工効率や品質を高め…