金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

DECEMBER

01

新聞購読のお申込み

【特集】ダイカスト金型
アルミ使用量増加 構造部品など採用進む

自動車1台あたりのアルミ使用量

 北米のアルミニウム協会などの調査によると、自動車の1台当たりのアルミ使用量は軽量化のために増えていくという。プレスや押し出しもあり、アルミ=ダイカストと限らないが、アルミの動向はダイカスト型にとって影響は少なくない。では、何が増え、何が減るのか。同協会の資料や金型メーカーの声などをもとに動向を探る。

大型アルミニウム合金ダイカスト

大型アルミニウム合金ダイカスト

 北米アルミニウム協会などの調査によると、2015年段階で、自動車1台あたりに使われているアルミ使用量は397ポンド(約178㎏)で、自動車重量の約10%。それが20年には、466ポンド(約209㎏)で、13%にまで増加するという。その先は複数のシナリオが考えられるが、アルミは増加する見込みだ。

 重要なのは、どんな部品が増えて、何が減るかだ。大きな成長を期待されている分野はフードやドアなど。同調査でも、使用されるアルミ全体の重量ベースで15年の7%から20年には13%と倍近くになるとみている。ただ、ここはプレス化が進む可能性が高い。プレス型大手のオギハラでも「アルミ用プレス型は増加する」とみている。

亜鉛合金ダイカスト

亜鉛合金ダイカスト

 ダイカスト金型で増えそうなのがナックルなどの基幹構造部品だ。アルミ全体の重量ベースで15年は数%だったものが、20年には10%にまで増加するみている。

 既に、こうした動きに対応する金型メーカーも。ある大型ダイカスト型メーカーでは「電気自動車(EV)でも車体などで複雑な部品を一体成形する大型は増える。また、バッテリーカバーなどEV向けのダイカスト製品もある」とし、来年に工場を増設し、生産能力を1.5倍に引き上げるという。

 一方で、エンジンは減少するのか。15年と20年を比較すると、割合は30%から24%に減少すると分析。ただ、比率は減るものの、アルミの採用率が増えるので重量ベースではほぼ横ばいだ。

アルミニウム合金ダイカスト

アルミニウム合金ダイカスト

 しかし、今後どの程度減っていくのかについては、EVの普及などによって見通せない部分が多い。取材した多くの金型メーカーでも「世界的に自動車生産が増えるのでエンジン車も減らない」、「EV化が加速し、エンジンは減る」といった様々な意見が飛び交う。

 こうした不透明な状況でも、各社先手を打つ。大型を手掛ける金型メーカーでは「エンジンの減少も念頭に置きつつ、フレームなど増加が期待される分野に注力する」と話す。小型部品に強みを持つメーカーでも「ヒートシンクなど増えそうな分野や、他ユーザーに積極的に営業している」。また別のメーカーでは「自動車だけでなく、他分野のダイカスト製品に手を広げる」とし、各社マルチなシナリオで、将来への対応を進めている。

  続きは金型新聞12月10日で  

金型新聞 平成29年(2017年)12月10日号

関連記事

特集 : 金型づくりを変える6大テーマ
関連技術編

注目技術7選!! 放電加工機を遠隔保守三菱電機  iQ Care Remote4U(アイキューケアリモートフォーユー)  IoT技術を活用して、放電加工機の様々な情報を収集・蓄積し、遠隔地からリアルタイムで確認・診断する…

「金属3Dプリンタの匠」三光合成

デジタル技術の進化で、相次いで登場する新技術。次世代の匠はそれらの技術を金型づくりにどのように活かしているのか。また、それら能力を習得するには、どのようなスキルや育成が必要なのか。本特集では、様々ある新技術の中でも、次世…

自動車の電動化想定し、大型で複雑・高精度なプレス技術を開発[プレス加工技術最前線]

自動車の電動化や軽量化ニーズの高まり、短納期化、熟練作業者の減少など、プレス加工を取り巻く環境は大きく変化している。プレス加工メーカーへの要求も高度化しており、これまで以上に技術革新を進め、変化するニーズに対応することが…

4年ぶりの工作機械見本市「JIMTOF2022」開幕 見どころをピックアップ

国内最大の工作機械展いよいよ開幕!! 世界最大級の工作機械見本市「JIMTOF2022(第31回日本国際工作機械見本市)」が11月8日から13日までの6日間、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開幕する。主催は東京ビッグサ…

自動化で年4400万円のコスト減 月平均600時間稼働【自動化で変わる金型メーカー】

生産性の向上、人手不足への対応、人を介さないことによる品質向上—。目的や狙いは様々だが、金型メーカーにとって自動化は待ったなしだ。しかし、自動化には様々な変化が伴う。機械設備の内容もこれまでとは異なるし、自動化を進めるた…

トピックス

関連サイト