逆境乗り越え、攻め 需要の国内回帰広がる 厳しい経営環境が続いてきた日本の金型業界。 しかし、 ここに来て円安によるユーザーの国内回帰や、一部で需給バランスが改善するなど、好転の兆しも見え始めた。 過酷な時期を乗り越え…
サカモト・ダイテム 金型保管サービス開始
月額4000円から
モールドベースメーカーのサカモト・ダイテム(東京都目黒区)は3月から、金型の保管サービス「金型保管BOX」を開始した。月額4000円と低価格で金型を保管し、自由に引き取りもできる。中小企業庁でも改善を促している、金型保管の適正化の後押しにつなげる。
東京と福島の工場内の自動倉庫など遊休設備を活用する。金型はパレット単位で保管し、パレット当たり1000㎏までで、金型重量300㎏以下のものを預かる。防錆にも配慮し、トータルで600tの金型保管できる体制を整えた。将来的には現状の金型一体での高さ制限300㎜と重量制限を拡張する自動倉庫も検討する。
成形を終えた金型はユーザーの資産にもかかわらず、成形メーカーや金型メーカーが無償で保管するケースが少なからずあった。中小企業庁は昨夏に改訂した下請けガイドラインで、この金型の保管料の問題を指摘。下請け法や独占禁止法に違反する恐れがあることを知らせるチラシを作成するなど周知徹底を進めている。
坂本幸浩社長は「ガイドラインの改訂で大手ユーザーは保管料を支払う方向に進むと思う。保管料の設定が課題となるが、今回のサービス料を価格算出の際に参考にしていただければ」とし、金型保管料の適正化につながればと期待している。
金型新聞 平成30年(2018年)3月10日号
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