金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JULY

03

新聞購読のお申込み

三菱電機 高精度ワイヤ放電を増産
生産性3割高める

研削盤など10億円投資

新たに導入した大型研削盤

新たに導入した大型研削盤

 三菱電機は高精度ワイヤ放電加工機を増産する。名古屋製作所に大型平面研削盤など約10億円を投資し、高精度ワイヤ放電加工機「MXシリーズ」などの生産性を3割高める。モータコア用などの成長している分野の金型がより高精度化、大型化がしていることなどに対応する。

 増産するのは、同社が超高精度機と位置付けるワイヤ放電加工機で、油仕様のMXシリーズや水加工液で超高精度加工ができるMPシリーズ。名古屋製作所内に約10億円かけて大型の平面研削盤1台を導入した。大型仕様のMX2400やMP4800などのこれまで外注していた大型ベッドの研削加工を内製化することなどにより、生産性を3割高める。

 生産台数は明らかにしていないが、増産によって、現在20億円強の対象機種の売上高を約10億円引き上げるなど、4割程度の販売額の増加を目指す。

 同製作所での大型投資は10数年ぶり。増産体制を強化するのは、世界中で高精度な機種への要求が高まっているためだ。特に電気自動車など次世代自動車の登場で、「モータの高効率化が不可欠になっており、モータコア用の金型なども大型化に加え、精度要求も高くなっている」(佐藤清侍放電製造部長)という。

 増産で日本国内だけでなく、海外での需要拡大にもつなげる考え。対象機種の世界中での売上高目標は4割増だが、欧州、中国などを中心に海外は6割アップを目指す。

金型新聞 平成30年(2018年)4月16日号

関連記事

シグマ、金型技術活かしプレスも

シグマ、金型技術活かしプレスも

深絞りや鍛造  つなぎ目の無い箱、凸の形をした輪(写真)。箱はリチウムイオン電池のケース、輪は部品を結合する金具。これからはともに手のひらにのるほどの小ささ。プレス金型メーカーのシグマが製作した自動車のプレス部品だ。  …

【鳥瞰蟻瞰】碌々産業社長・海藤満氏「優れた人材の発掘と育成が新たな世界の創出につながる」

重要なのは加工技術者 優れた人材の発掘・育成が、新たな世界の創出につながる  いまや我々の日常生活に不可欠なものとなったスマートフォンや極小な電子機器。これらは微細加工技術があったからこそ生まれました。ミクロンやナノとい…

特注部品Web受注加工
ミスミグループ本社

最短即日で出荷  ミスミグループ本社(東京都文京区、03- 5805-7050)は5月25日から、特注部品のオンライン受注加工サービス「meviy(メヴィー)」で最短即日出荷する緊急出荷サービス(ストーク)を開始した。エ…

エムエス製作所と山一ハガネ コロナ感染防ぐラップを共同開発

エムエス製作所(名古屋市、迫田邦裕社長)と山一ハガネ(名古屋市緑区、寺西基治社長)は共同でパソコンのキーボードにラップをかけコロナウイルスの感染を防ぐ「TOUCH WRAP(タッチラップ)」を開発した。 市販のラップの未…

型技術ワークショップinひろしま 金型関連の最新技術を講演

型技術協会(白瀬敬一会長・神戸大学教授)は11月18~19日、「型技術ワークショップinひろしま」を開催した。18日は広島国際会議場(広島市中央区)で技術講演会を、19日は金型などの工場見学会を開いた。 山田啓司実行委員…

トピックス

関連サイト