金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

DECEMBER

15

新聞購読のお申込み

日立ハイテクマテリアルズ 金型管理サービス開始
実査棚卸からDB化まで

 エネルギーや機能化学品、電子材料などを販売する日立ハイテクマテリアルズ(東京都港区、島津剛社長)は金型の実査棚卸から、保管、データベース(DB)による管理運営まで総合的に請け負う「金型管理サービス」を開始した。将来的には金型のショット数の把握などまで広げる考えで、親事業者(ユーザー)の金型に関する業務効率向上をサポートする。

 経済産業省は型管理について、下請け企業(サプライヤ)に無償で保管させるなど、適切に管理されていないことを重視し、昨年、型管理に関するアクションプランを設定。廃棄も含め、適切な金型の管理を促しており、ユーザーにとっては対応が急務となっている。

 しかし、膨大な型数に上るため、型管理に苦労するユーザーは多い。あるユーザーでは「管理すべき金型の数では数千にもなる。しかも社内だけでなく、サプライヤもあるし、必要な金型か否かの判断が難しいケースもある。どんな状況にあるか把握できていない金型もある」という。

 こうした状況を受け、同社は実査棚卸、保管、DB管理運営までを総合的に請け負う「金型管理サービス」を開始した。

 サービスは主に3段階に分かれる。第1段階として実査棚卸を行う。すでにサービスを提供しているユーザーでは、数百社の外注先と数千にも上る金型を調査したという。

 次は調査データに基づき、必要な金型については専用倉庫で保管する。最終段階ではどこにどんな金型があるのかなどをDB化し、リアルタイムで金型の管理情報を提供する。将来的には金型の買い取りやリサイクル、ショット数の管理まで行い、予兆管理サービスまでを提供する考えだ。価格については、型数やサプライヤ数(型保管先数)、提供するサービスの範囲によって異なるため、個別対応となる。

 島津社長は「金型の管理は膨大な数と手間が発生する。金型を一元管理することで、金型ユーザーの業務効率の向上とコンプライアンス向上、ひいてはサプライヤの利益に貢献したい」としている。

金型新聞 平成30年(2018年)6月8日号

関連記事

関東グランドフェア開催 〜11月5・6日 千葉・幕張メッセ〜

ロボや自動化、AI技術 ユアサ商事が企画・支援する「つなぐグランドフェア2021」が11月5、6日の2日間、千葉市美浜区の幕張メッセ1〜3ホールで開かれる。徹底したコロナ感染対策の中、人手不足などの製造業における様々な課…

水素エンジン車に生かされる型づくり技術とは?【変わるトヨタの型づくり】

PART3:新たなクルマづくり 若手の挑戦と育成両立 新たなモビリティの一つである、水素エンジン車でも新たなモノづくり技術が生かされている。昨年7月に大分県のオートポリスで行われたスーパー耐久シリーズ。ここに出走したカロ…

この人に聞く
東京鋲螺工機 高味寿光社長

国際競争に負けない型づくり  冷間鍛造金型メーカーの東京鋲螺工機(埼玉県新座市、048・478・5081)はこの10年間で、売上規模を倍増させた。リーマンショック後の急激な落ち込みから、超硬合金の直彫り加工技術の開発や顧…

電極線製品をリニューアル
沖電線

真円度4分の1  沖電線(川崎市中原区、044-766-3171)はこのほど、電極線製品を全面リニューアルした。電極線全製品の真円度を現行品の4分の1の0・25μmまで抑えたほか、パッケージも一新。5月から国内販売を開始…

新春座談会ー第2部ー
金型メーカー4社が語る
新時代の経営戦略

型青会を金型発注の窓口に 新春座談会ー第1部ー金型メーカー4社が語る 新時代の経営戦略  1月号では昨年の景況や各社の取り組みなどを報告してもらった。本号では日本金型工業会西部支部の青年部である「型青会」にスポットをあて…

トピックス

関連サイト