勝負は中身だ 他社よりも一歩先へ 好循環生まれる体制を 〜技術開発の必要性〜 1939年生まれ、滋賀県出身。立命館大学法学部卒、61年に大垣市内にある会社に就職したのち、68年に同社(大垣精工)を創業。超精密プレス金型…
江口博保さん 研さん重ねる金型設計の熟練者【ひと】

自動車のフィックスドウインドウやクォーターウィンドウ。その成形コストや歩留まりを改善し、環境に配慮した金型も設計した。顧客製品設計の最終確認会にも出席しアドバイスする。それらが評価され、令和2年度「現代の名工」に選ばれた。
入社1年後に設計工程に配属された。半年過ぎると一人で設計業務の全てを担当。同僚が相次いで退職したため、金型の設計担当は自分ひとりだけ。そこから手探りの「独学」が始まった。
知らないことは顧客や同業他社に質問した。初めて3次元CAD/CAMを導入した時は、顧客の仕事を手伝いながら教えてもらった。トライ&エラーを繰り返す中で金型の設計を身につけた。
仕事が終わるのはたいてい深夜。朝から晩まで無心で設計業務に取り組んだ。「トライ&エラーは言い換えれば、失敗の連続。これに耐え、地道に対策に取り組むことで技術を磨いた」。
苦労もある中、顧客からの感謝の言葉が頑張れる大きな原動力に。「創意工夫を重ねるモチベーションになった。前回よりも喜んで欲しいと毎回必死で考えることができた」。
これからは技術の研さんに励みながら後進を育てる。「顧客と話ができるまでには30年。近道はない」。失敗体験を伝えながら、長い目で人材を育てる。設計者としては黄綬褒章を目標に、さらなる高みを目指す。
金型新聞 2022年9月10日
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