金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

MAY

18

新聞購読のお申込み

トリムラインを非接触測定
ニコン

 ニコン(東京都港区、03・6433・3600)は、プレス部品のトリムライン測定に適したレーザースキャナ「H120」とソフトウエアを開発し、金型業界向けに提案を強化している。属人的で作業のムラや工数の浪費が発生していたトリムラインの測定工程を効率化。数時間かかっていた測定と判定時間を数十分に短縮する。

レーザースキャナ「H120」&専用ソフト

 トリムラインの測定は通常、検具と金尺を使い数十点に及ぶ測定点を一つひとつ手作業で行う。ただ、測定に時間がかかるほか、作業者によって測定結果にばらつきが発生したり、戻り作業が必要になるため、「属人性の排除」が課題だった。

測定時間を短縮

 ニコンが開発した「H120」と専用ソフトは、技能不要で高速測定と処理を可能にする。「H120」は、既存のレーザースキャナでは難しいトリム側面のエッジ部までノイズ無く確実にデータを取得できる。また、光沢面の測定が可能なため、スプレー作業が不要となり、工程短縮につながる。

 専用ソフトは取り込んだスキャンデータを自動計算し、測定結果をレポートとして出力する。加えて、CADデータとの差異を色で分割し、トリムライン全周を一目で分かるように表示することで、問題点を瞬時に把握できる。「非接触測定の信頼度を高め、測定作業の効率化と標準化に貢献したい」(産業機器事業部・柳屋成孝氏)。

 将来はスキャンデータを活用し、トリムラインの予測にも応用する考え。柳屋氏は「トライ回数が削減でき、金型製作時間の大幅な短縮にもつながる」としている。

金型新聞2019年3月10日号

関連記事

ブラザー工業 バリ取り専用マシンを発売

ダイカスト市場へ参入 小型マシニングセンタで有名なブラザー工業は新たにダイカスト素材のバリ取りに特化した専用マシン「デバリングセンター SPEEDIO DG‐1」を発売し、11月14日から開催された「j‐dec2024(…

PCL 金型をレーザ洗浄

持ち運びしやすく レーザ機の開発・販売や金型のレーザ肉盛りなどを手掛けるPCL(京都府久御山町、0774-45-2199)は、制御装置や発振器、操作パネルを分離できるレーザクリーナー「CLZ-100」を発売した。 制御装…

光洋メタルテック 新鍛造ラインを確立

リードタイム短縮、工数低減 ジェイテクトのグループ会社、光洋メタルテック(三重県伊賀市)は、従来の縦型熱間プレス工法で実現できない複雑な形状を全自動の鍛造プレスローリング工法でAT車用多段変速機に使用される遊星ギヤリング…

【Breakthrough!】高硬度材加工工具

金型材の高硬度化で需要が高まっている「高硬度材向け切削工具」。メーカー各社は、独自の被膜を開発したり、刃形状を改良したり、より硬度の高い材料を精度良く、効率良く加工するための開発を続けている。進化を遂げる注目の高硬度材向…

KMC 金型加工現場のDXソリューション【金型テクノラボ】

円安などで空前の利益を上げる自動車メーカー。一方でその好機を捉えられない金型産業。いったい何が原因なのか。今一度足元を見据えて、国内金型産業の反転攻勢へ舵を切る最後のチャンスだ。人手不足、熟練技術者の退職など、今こそ過去…

トピックス

関連サイト