金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

MARCH

31

新聞購読のお申込み

この人に聞く
DMG森精機 森 雅彦社長

 金型の大型化ニーズが進んでいる。電気自動車の開発や環境規制により車の軽量化を図るため、大型部品のアルミ化や樹脂化、超高張力鋼板の採用が増加しているからだ。工作機械メーカーの中でも、金型の動向から大型加工機に注力し始めている。DMG森精機は伊賀事業所(三重県伊賀市)に大型5軸加工機である「DMU 340 Gantry」を設置し、顧客へのテスト加工を始めた。同社では今後の大型金型の市場をどう見ているのかを森雅彦社長に聞いた。

大型5軸加工機のテスト加工始める

大型金型の動向は。

 電気自動車の開発が進み、車のボディ部などの樹脂化が増加しており、グリル金型やインパネなど内装部品の大型金型には注目している。また、ヘッドランプの金型も大型化が進んでいる分野だ。そのほか、バスやトラック、ヨーロッパでは大型家電も有望な市場と見ている。大型金型の市場は今後、ますます高効率化が求められるだろう。

大型5軸加工機のラインアップを強化しました。強みは。

 すでにドイツでは大型5軸加工機の導入が進んでおり、もっと日本市場を攻めていきたい。これまで大型金型向け加工機に注力してこなかったが、「DMU 340 Gantry」をはじめ、ラインアップを強化した。従来の門形加工機は主軸速度が遅く難点だったが、当社の主軸を使えば2万回転または3万回転にも対応でき加工時間を短縮できる。5軸加工なので切削工具の一番良い箇所で削るため、面品位向上につながり、磨き時間の短縮も期待できる。レーザ加工機でテクスチャー(シボ加工)のセット提案も強みだ。

加工速度や品質活かし
大型金型の需要に応える

アディティブにも力を入れています。

 アディティブでプラ型の複雑な冷却水管が作れれば、かなり面白くなるだろう。一方、「LASERTEC 65 3D hybrid」は肉盛りによる鍛造型の金型補修ニーズが増えている。これまで5台納入し、鍛造型やジェットエンジンの補修で使われている。アディティブ分野は今年11月にドイツで開かれる積層技術専門展である「Formnext」に集中して披露する。

「DMU 340 Gantry」のテスト加工も始まりました。

 現状3、4カ月待ちの状態だ。大型ワークなので時間も1~2週間かかる。納期も13、14カ月で月2台しか作れない。そのため、加工工場であるポーランドのファモット工場に「DMU 600」を2台導入し、ドイツのフロンテン工場との連携を強化しながら、大型加工機の量産に注力するつもりだ。

金型しんぶん 2019年10月10日

関連記事

スマートファクトリーに注力 NDES 小野村 豊社長【この人に聞く】

システムつなぎ、一気通貫で提案 NTTデータエンジニアリングシステムズは2025年7月、金型向けCAD/CAM「Space‐E」などを手掛ける製造ソリューション事業とクラウド事業を分社化し、新会社「NDES」として独立さ…

【対談】日本金型工業会 小出 悟 会長 ×ロボコム・アンド・エフエイコム 天野 眞也 社長

デジタル技術を活用してビジネスモデルや業務プロセスを変革するデジタルトランスフォーメーション(DX)。金型でもその重要性は誰もが認めるところ。しかし、金型づくりでは、人が介在する部分が多かったり、デジタル化を進めづらかっ…

【ひと】BESTOWS 代表取締役・西田 勇さん 現場を知るソフトウェア研究者

大学発ベンチャーとしてBESTOWSを設立した、神戸大学工学部助教。製造AIの研究開発や産業機械・専用機などの設計・製作を手がけるアルムのCTOも務めており、AIが加工プログラムを自動で作成する「アルムコード1」の開発に…

社名変更し、再出発 黒田克典氏(プロテリアル 特殊鋼事業部 工具鋼部長)【この人に聞く】

プロテリアル(東京都江東区)は今年、日立金属から社名を変更し、新たな歴史に向けて再出発した。4月には金属材料と機能部材の2事業本部から特殊鋼、電線、自動車部品など9事業部に移行し、組織体制を強化。意思決定の迅速化など組織…

次世代車で変わる型作り
冨山 隆アライアンス・グローバルダイレクターに聞く

 厳しくなる世界各国の燃費規制に対応するため電気自動車(EV)を始めとする、次世代自動車の浸透スピードは加速している。加えて、自動運転も次世代技術として注目を集めている。こうした自動車の変化は金型にどう影響するのか。電動…

トピックス

関連サイト