企業連携で金型技術確立へ EVシフトによって、需要減少が見込まれる内燃機関(ICE)部品の金型。シリンダヘッドやシリンダブロックなどのダイカスト金型を手掛ける米谷製作所はその影響を受ける1社だ。米谷強社長は「今後、内燃機…
この人に聞く
DMG森精機 森 雅彦社長
金型の大型化ニーズが進んでいる。電気自動車の開発や環境規制により車の軽量化を図るため、大型部品のアルミ化や樹脂化、超高張力鋼板の採用が増加しているからだ。工作機械メーカーの中でも、金型の動向から大型加工機に注力し始めている。DMG森精機は伊賀事業所(三重県伊賀市)に大型5軸加工機である「DMU 340 Gantry」を設置し、顧客へのテスト加工を始めた。同社では今後の大型金型の市場をどう見ているのかを森雅彦社長に聞いた。
大型5軸加工機のテスト加工始める

大型金型の動向は。
電気自動車の開発が進み、車のボディ部などの樹脂化が増加しており、グリル金型やインパネなど内装部品の大型金型には注目している。また、ヘッドランプの金型も大型化が進んでいる分野だ。そのほか、バスやトラック、ヨーロッパでは大型家電も有望な市場と見ている。大型金型の市場は今後、ますます高効率化が求められるだろう。
大型5軸加工機のラインアップを強化しました。強みは。
すでにドイツでは大型5軸加工機の導入が進んでおり、もっと日本市場を攻めていきたい。これまで大型金型向け加工機に注力してこなかったが、「DMU 340 Gantry」をはじめ、ラインアップを強化した。従来の門形加工機は主軸速度が遅く難点だったが、当社の主軸を使えば2万回転または3万回転にも対応でき加工時間を短縮できる。5軸加工なので切削工具の一番良い箇所で削るため、面品位向上につながり、磨き時間の短縮も期待できる。レーザ加工機でテクスチャー(シボ加工)のセット提案も強みだ。
加工速度や品質活かし
大型金型の需要に応える
アディティブにも力を入れています。
アディティブでプラ型の複雑な冷却水管が作れれば、かなり面白くなるだろう。一方、「LASERTEC 65 3D hybrid」は肉盛りによる鍛造型の金型補修ニーズが増えている。これまで5台納入し、鍛造型やジェットエンジンの補修で使われている。アディティブ分野は今年11月にドイツで開かれる積層技術専門展である「Formnext」に集中して披露する。
「DMU 340 Gantry」のテスト加工も始まりました。
現状3、4カ月待ちの状態だ。大型ワークなので時間も1~2週間かかる。納期も13、14カ月で月2台しか作れない。そのため、加工工場であるポーランドのファモット工場に「DMU 600」を2台導入し、ドイツのフロンテン工場との連携を強化しながら、大型加工機の量産に注力するつもりだ。
金型しんぶん 2019年10月10日
関連記事
今年4月、冷間鍛造金型メーカーのニチダイは伊藤直紀氏が新社長に就任し、新たな体制で臨む。昨年、米中貿易摩擦や新型コロナウイルスの影響で金型受注が低迷したが、足元の景気は回復傾向にあり、事業の成長に向けて動き始めた。そこで…
技術者育成、生産性向上に貢献 開発試作プレス部品の金型、プレス、レーザー加工まで一貫して手掛ける八光技研。アナログとデジタルを融合させる解析ソフトの活用術で、育成や大幅な生産性向上に役立てている。 同社はレーザー加工技術…
五感使うものづくり 精密打抜き用プレス金型、非球面レンズ金型、二次電池用金型及び部品、三次元形状部品、精密治具―。超精密金型や部品加工のミルテックがこれまで手掛けてきた品目の一部だ。『金と銀以外何でも加工する』と話す渡邉…
廃棄部分の再利用も可能に 高機能フィルムの製造に適した押出成形金型「Tダイ」などの設計を手掛けるアクスモールディング。同社は、今年の3月にソディックの金属3Dプリンター「LPM325S」を導入。押出成形金型の設計の簡易化…


