金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

DECEMBER

11

新聞購読のお申込み

形彫2機種発売
ソディック

大型と精密部品向け
AI活用や新電源搭載

AL40G/60G
AG200L

 ソディックは形彫り放電加工機のシリーズ拡充を図っている。このほど、自動車の大型部品や、精密部品向けの放電加工機2機種を発売した。

 大型部品向けの「AG200L」は、従来のC型コラム仕様の「AG100L」に比べ、X軸を1200から2000㎜に、Y軸を650から1200㎜に拡大した。

 最大ワーク寸法を面積で約2倍、加工タンク容積で3・2倍に広げたが、Y軸に2重構造スライド方式にすることなどで、寸法は約1・5倍のコンパクト化を実現した。2重構造は軸ストロークを拡張しながら移動質量を軽減し、応答性も高める効果が得られ、高速加工を可能にした。

 アークしない「アークレスPlus」も搭載したほか、専用に設計した電源装置「LN2A2電源」で高い処理速度を実現した。

 精密金型向けの「AL40G/60G」はAIなど様々な新技術を採用した。新開発の「SP電源」の搭載で、荒から仕上げまでの加工領域で精度、速度、品質の向上を実現。また、機械各部の温度をセンシングすることで精密な補正などに利用可能な「TH COM」を採用し、温度変化や熱変位量を最小限に抑制した。

 AIにより、常に最適な加工条件を提供できる「LNProAI」を標準装備。初心者でも加工性能を最大限引き出すことができる。

 このほかにも、3軸リニアモータを採用し高速加工を実現したほか、アークしない「アークレス4」の搭載で、電極の消耗抑制や加工面質の向上などにつながる。また、ATCやロボットなど様々な自動化システムへの対応がしやすいように、3面自動上下式の加工タンクや、上吊り式操作パネルを採用した。

金型しんぶん 2020年1月10日

関連記事

キヤノン 順送プレス工程の生産性向上に貢献する非接触測長計【金型テクノラボ】

順送プレス工程では材料の搬送量管理にパイロットやミスフィード検出が使われているものの、搬送に関わる不具合がしばしば発生している。所望の搬送が実現できない場合、不良品の発生にとどまらず、金型破損につながる場合もある。本稿で…

サイズラインアップ拡張<br>ダイジェット工業

サイズラインアップ拡張
ダイジェット工業

TAタイラーモジュラー  ダイジェット工業(大阪市平野区、06-6791-6781)は、多機能刃先交換式座ぐり加工用ドリル「TAタイラーモジュラーヘッド」の工具径のサイズラインアップを拡張した。  従来の5サイズに14サ…

瑞穂工業 コーティングとは異なる表面処理技術『SurmoX処理』【金型テクノラボ】

様々な分野で超硬合金の金型が使用されているが、その寿命向上が課題となっている。コーティングとは異なる表面処理技術である『SurmoX処理』(写真・断面図)は、冷間鍛造金型や伸線ダイスの凝着抑制、粉末成形金型の離型性向上・…

刃先交換式工具を拡充
MOLDINO

荒、仕上げ用など3製品  MOLDINO(東京都墨田区、03-6890-5101)はこのほど、刃先交換式工具シリーズから高送りラジアスミルなど3製品を発売した。製品ラインアップを拡充し、金型加工の多様なニーズに対応する。…

ワンパスでミリ単位の加工が可能な研削技術【金型テクノラボ】

精密金型の製造では、エンドミルでの切削やワイヤー放電加工の後に成型研削を行うのが一般的。しかし、研削量が少なく加工に時間がかかるのが課題だった。本稿では、ワンパスでミリ単位の材料除去を可能とする「クリープフィード研削技術…

トピックス

関連サイト