付加価値生み差別化 金型メーカーのなかで、測定を重視する動きが広がっている。かつては「生産に貢献しないもの」とされてきた測定だが、測定技術の進歩によって品質の安定化や、生産性の向上など活用の領域が広がりつつあるからだ。…
【金型生産実績】2020年8月 26.8%減の238億3,700万円
プレス型は28.9%減、プラ型は17.9%減
2020年8月の金型生産は、前年同月比26.8%減の238億3,700万円と大きく落ち込んだ。前年8月は17.6%増と前々年よりも大きく伸びており、変動幅が大きくなった。前月比では13.7%減。数量は前年同月比10.1%減の3万5,114組、重量は20.6%減の9,264トンとなった。
プレス用金型は、数量が前年同月比24.5%減少、金額は同28.9%減の92億6,600万円、プラスチック用金型も数量が同5.0%減、金額は同17.9%減の92億5,600万円と減少した。一方で、鍛造用金型は同62.0%減の10億400万円、ゴム用金型は同43.7%減の4億8,600万円と前月に続き大幅に減少した。ダイカスト用金型は同15.5%減の28億6,500万円、鋳造用金型も同34.7%減の3億9,500万円、粉末冶金用金型も同31.5%減の3億9,000万円と落ち込んだ。ガラス用金型は同1.1%減の1億7,600万円となった。自動車生産をはじめ日本の製造業の停滞の影響が窺える。
中国の4〜9月期はプラス成長に転じ、米国の7〜9月期GDPも大幅に伸長。自動車生産や半導体製造装置の投資も回復基調にある。今後の次世代自動車や5G関連製品の開発などが起爆剤となって新たな市場の創出・拡大に期待したい。
金型新聞 2020年11月10日
関連記事
新たな被膜や刃形 高硬度材を加工できる金型向けの切削工具の種類が豊富になっている。切削工具メーカーが昨年から、新たな被膜や刃形の高硬度材用の工具を相次いで発売。焼き入れ鋼をはじめ、超硬合金を直彫りできる工具も登場している…
2020年の金型業界はコロナ禍に翻弄された年になった。自動車産業を始めとしたユーザーの生産減や開発遅延などにより、金型需要は減少し、景況は悪化した。一方で、これまでと同じような活動ができないことで、ビデオ会議システムや…
新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが「5類」へと移行し、社会・経済活動が活発化しつつある中、資源高、電気料金の値上げなどによって、製造業は依然として厳しい状況下にある。中でも金型業界は、取引条件の課題や価格競争など…
材料費や電気代の高騰が続き値上げが不可避の中、金型メーカーのユーザーへの価格転嫁は進んでいるのか。本紙はその実態を調べるため、金型メーカーにアンケートを実施した。結果から、値上げが受け入れられるようになりつつあるものの道…