自動車の電動化などによって部品メーカーは大きな変化に迫られている。車載用のプラスチック部品もその一つ。コネクタの狭ピッチ化、耐熱性の高い樹脂の採用などによって、金型や成形技術は高度化している。コネクタをはじめとする車載…
豊田・堤工場が稼働
オネストン
大物加工に特化

オネストン(名古屋市天白区、052-803-5811)の国内3工場目となる豊田・堤工場(住所:愛知県豊田市本町石根133‐1)が稼働した。新たに5面加工門形マシニングセンタを2台導入し、需要増加が見込まれる大型プレス金型関連の大物ワークや鋳物の加工に対応する。敷地面積は約2000㎡、延床面積は約900㎡、投資額は約7億円。

新工場に設備したのはオークマ製5面加工門形マシニングセンタ2台(うち1台は軸移動量X5000×Y2500×Z800㎜のフルカバー仕様)で、重量物用に20tホイストを設備した。さらに、岡崎工場からマシニングセンタ2台を移設、需要が高まっている大型プレス金型向けの部品加工や鋳物加工を行う。製造部の大嶽征弘部長は新工場のコンセプトについて「5面加工機をフルカバー仕様にし、機内は特別に集塵機を設置して切粉や粉塵対策を徹底した」と環境面や安全面の充実を図っている。
同社は2021年、創立50周年を迎える。今後はグループ会社でプレス金型を手掛けるトーハラ(名古屋市守山区)などと連携し、自動車用大型プレス金型需要に応える。鈴木良博社長は「新工場稼働はトーハラの金型製作能力の向上につながる。稼働直後から受注も得ており、コロナ禍から戻りつつある金型需要を取り込みたい。将来は金型の組付やトライ用プレス機の導入も想定している」と抱負を語り、21年10月期は前期比約20%増の売上高33億円に向け好調なスタートを切った。
金型新聞 2020年12月10日
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