モノの本質を学ぶ場 金型は最適な教育ツール 企業との接点が重要 〜次世代人材の教育〜 1963年生まれ、中国・黒竜江省出身。工学部・機械工学科教授、研究テーマ:プロセス・トライボロジー、型工学、冷間鍛造・板鍛造。92年…
情報収集や課題解決の場に 砥粒加工学会 会長インタビュー
今年3月、研削や研磨など砥粒加工技術の振興、発展を目的とした活動を行う砥粒加工学会の会長に就任した清水大介氏(牧野フライス精機社長)。金型メーカーに対して、「生産現場に直結した技術の発信を行う砥粒加工学会を情報収集や、加工課題について相談する場として、上手く使ってもらいたい」と話す。注力する取り組みや金型業界へのメッセージなどを聞いた。
金型とも連携し技術開発を

1977年生まれ。東京都出身。2000年慶應義塾大学商学部卒業、02年英国ノッティンガム大学大学院修了後、03年日本精工入社。08年 牧野フライス精機入社、社長に就任し、現在に至る。
砥粒加工学会とは。
砥粒加工に携わる技術者や研究者、学生など約900人、加工機や砥石メーカーなどの賛助会員約160社で構成される。会員には学会誌、セミナーや学術講演会への参加および発表、技術者に対する表彰などを提供している。
注力する取り組みは。
学会の第一義は、研究成果の発表や技術者・研究者の交流の場を提供すること。しかし、ここ数年はコロナ禍で多くの活動がオンラインとなっていた。今年度からは活動をリアルに戻し、活性化させていきたい。
そのためには。
会員を増強させることが課題だ。当学会は砥粒加工を中心に生産現場に直結した技術の発信を行っており、研究のシーズは生産現場にある。現場で技術課題を抱える金型メーカーを始めとした加工メーカーにもっと参加してもらうことで、新しい研究につながると考えている。
加工メーカーが参加するメリットは。
砥粒加工に関する最新の技術情報を得ることができる。特に仕上げ工程である研削や研磨などの砥粒加工は高い精度が求められる。なおさら常に最先端の情報が必要だと思う。困りごとを解決する情報収集の場として利用してほしい。
金型業界へのメッセージは。
金型はマザーツールであり、難削材や高硬度材など加工難度の高い加工材料が用いられるため、常に新しい加工原理を取り入れて、高い加工技術を有している業界だと考えている。特に近年は自動車の電動化などによって、新しい金型や材質の加工ニーズが増えている。当学会にはそれらの加工につながる技術を研究している技術者や研究者がいる。課題解決につながるはずだ。学会は敷居が高いというイメージがあると思うが、そんなことはない。どんどん参加してほしい。
砥粒加工の未来は。
いつの時代も最先端の加工技術は砥粒加工だった。硬いものを加工したり、表面を綺麗に加工したり。これからもそうだと考えている。現在、光学技術や解析技術などの進化によって、これまで難しかった砥粒の向きや配置などのコントロールも可能になりつつある。これが実用化されれば、さらなる技術革新が期待できる。砥粒加工技術は今後も発展の余地がある加工分野だ。
金型新聞 2023年6月10日
関連記事
ロットに応じ金型を安く 低廉化金型を開発 自動車部品などのダイカスト金型を手掛ける魚岸精機工業は、ロット数に合わせて、金型の価格を安くする「低廉化金型」の開発に成功した。ある金型では従来に比べて最大45%安くなるという。…
天性の細やかさ数値で語る力が必要 経済産業省の工業統計によると、2018年の日本の金型生産額は1兆4752億円。生産量こそ中国に抜かれて久しいが、新素材の登場や部品の複合化、微細化が進み、依然として日本の高度な金型技術…
ダイカスト市場に参入 「始まりはプラスチック成形向けの3D冷却水管だった」と話すのはKOEI TOOL(旧ケイプラスモールドジャパン、今年4月に社名変更)のAM課の石井陽部長。同社は日本、シンガポール、マレーシア、ベトナ…
設計から検査まで一貫対応 三重県桑名市の伊藤英男鉄工所はダイセットなど大型金型部品の精密加工を強みとする技術者集団だ。手掛けるのは、2500×4000×1300㎜クラスのダイセットの全加工から航空機部品まで幅広い。マシ…


