金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

MARCH

22

新聞購読のお申込み

3D Printing Corporation ワイヤーDEDで水管金型造形

速度求められるものや大型造形に最適

3D Printing Corporation(横浜市鶴見区、以下3DPC)が扱うMeltio社(スペイン)はこのほど、ワイヤーDED方式の金属3Dプリンタで冷却水管の金型の造形に成功した。速度や価格、造形の自由度などを強みに、新たな造形方法として提案する。3DPCに加え、大陽日酸も技術サポートを行うなど、技術支援体制も強化した。

SUS316Lで造形したワーク

Meltio社は2018年創業の3Dプリンタメーカーで、世界累計で約300台の販売実績を持つ。ワイヤーを溶接しながら造形するDED方式のプリンタが強みだ。

水管金型の造形に成功したのは同社のプリンタ「M450」。可能にしたのが独自の機構を採用したこと。ワイヤーを6本のレーザーで囲むように造形するため、「安定した造形ができ、DEDで難しいとされてきた水管金型も可能になった」(3DPCの松浦崇也マネージャー)という。

ロボットと組みあわせも可能で、大型ワークに対応できるなど造形の自由度も高い。レーザーの合計出力が1・2kwという大容量で、高速化にも対応する。「造形量が、数百グラム/時間で、粉末にレーザーを照射するPBF方式より10倍以上速い」(松浦氏)。

パッケージ仕様の装置

プリンタ導入で課題となる価格も抑えた。ロボットなどシステム構築を加えても1億円以下で、パッケージ仕様の装置は5000万円程度に設定。また、ランニングコストが安いのも特長だ。写真の金型はSUS316Lのワイヤーで造形。重量は6・2㎏で、造形時間は約25時間だが、「材料代は市販のワイヤーだけ。材料の歩留まりが100%で、PBFとは異なり粉末の管理が不要なの強みだ」という。

一方、ワイヤー径はφ0・8㎜が最小のため、「薄肉形状やラティス構造などには不向き。大型や造形速度が求められるものに適している」(松浦氏)。また、造形面は凹凸が大きく「切削は必要で、削り代を考えて造形しなければいけない。既存技術と併用しながら、最適な造形を考えていく必要がある」という。

このように、最適な形状や加工プロセスをユーザーと共同で構築していく必要があるため、サポート体制も強化した。3DPCだけでなく、Meltioに加え、他の3Dプリンタの販売や、造形に欠かせないシールドガスを提案する大陽日酸も技術サポートを行う。

金型新聞 2023年10月10日

関連記事

研削支援アプリを開発
ナガセインテグレックス

推奨加工システムを提示  ナガセインテグレックスは、タブレット端末・スマートフォン用の研削加工支援アプリを開発した。研削加工者、生産管理者、設備管理者を支援するアプリで、搭載対象は「Zeroシリーズ」や「Neoシリーズ」…

つながる、運ぶ、測る
広がる金型づくりのスマート化

 新しい技術を活用して製造プロセスを効率化する、金型づくりのスマート化が広まっている。IoT(モノのインターネット)技術で機械の稼働状況を監視・分析したり、様々なサービスを提供したり、無人搬送車(AGV・AIV)でワーク…

六面研磨の超硬ブロック 規格品を発売 (ジーシステム )

六面研磨の超硬ブロック 規格品を発売 (ジーシステム )

金型部品の研磨加工を手掛けるジーシステム(福岡県直方市、0949・22・8188)は、六面を精密研磨した超硬ブロックの寸法規格品を1月中にも販売を始める。電子部品の金型などに使われる小さなパンチやダイ向けで、受注から3日…

KMC 測定表自動作成ソフトを発売

測定管理をデジタル化 KMC(川崎市高津区、044・322・0400)はこのほど、金型や部品などの測定データのデジタル化と自動測定表作成が可能なソフトウエア「測定電子カルテ」を発売した。測定器メーカー問わず対応。月額3万…

ジェイテクトファインテック 難加工材の精密せん断加工技術を確立

ジェイテクトのグループ会社であるジェイテクトファインテック(栃木県宇都宮市)は培ってきた高精度な金型加工技術を活かし、高炭素鋼(SUJ2材)やステンレス材(SUS材)など難加工材に対応する高精度な精密せん断加工技術を確立…

トピックス

関連サイト