金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

APRIL

19

新聞購読のお申込み

3D Printing Corporation ワイヤーDEDで水管金型造形

速度求められるものや大型造形に最適

3D Printing Corporation(横浜市鶴見区、以下3DPC)が扱うMeltio社(スペイン)はこのほど、ワイヤーDED方式の金属3Dプリンタで冷却水管の金型の造形に成功した。速度や価格、造形の自由度などを強みに、新たな造形方法として提案する。3DPCに加え、大陽日酸も技術サポートを行うなど、技術支援体制も強化した。

SUS316Lで造形したワーク

Meltio社は2018年創業の3Dプリンタメーカーで、世界累計で約300台の販売実績を持つ。ワイヤーを溶接しながら造形するDED方式のプリンタが強みだ。

水管金型の造形に成功したのは同社のプリンタ「M450」。可能にしたのが独自の機構を採用したこと。ワイヤーを6本のレーザーで囲むように造形するため、「安定した造形ができ、DEDで難しいとされてきた水管金型も可能になった」(3DPCの松浦崇也マネージャー)という。

ロボットと組みあわせも可能で、大型ワークに対応できるなど造形の自由度も高い。レーザーの合計出力が1・2kwという大容量で、高速化にも対応する。「造形量が、数百グラム/時間で、粉末にレーザーを照射するPBF方式より10倍以上速い」(松浦氏)。

パッケージ仕様の装置

プリンタ導入で課題となる価格も抑えた。ロボットなどシステム構築を加えても1億円以下で、パッケージ仕様の装置は5000万円程度に設定。また、ランニングコストが安いのも特長だ。写真の金型はSUS316Lのワイヤーで造形。重量は6・2㎏で、造形時間は約25時間だが、「材料代は市販のワイヤーだけ。材料の歩留まりが100%で、PBFとは異なり粉末の管理が不要なの強みだ」という。

一方、ワイヤー径はφ0・8㎜が最小のため、「薄肉形状やラティス構造などには不向き。大型や造形速度が求められるものに適している」(松浦氏)。また、造形面は凹凸が大きく「切削は必要で、削り代を考えて造形しなければいけない。既存技術と併用しながら、最適な造形を考えていく必要がある」という。

このように、最適な形状や加工プロセスをユーザーと共同で構築していく必要があるため、サポート体制も強化した。3DPCだけでなく、Meltioに加え、他の3Dプリンタの販売や、造形に欠かせないシールドガスを提案する大陽日酸も技術サポートを行う。

金型新聞 2023年10月10日

関連記事

形彫2機種発売
ソディック

大型と精密部品向けAI活用や新電源搭載  ソディックは形彫り放電加工機のシリーズ拡充を図っている。このほど、自動車の大型部品や、精密部品向けの放電加工機2機種を発売した。  大型部品向けの「AG200L」は、従来のC型コ…

三菱マテリアル 高硬度鋼加工用エンドミルに小径サイズを追加

三菱マテリアル(東京都千代田区、03-5252-5200)はこのほど、高硬度鋼加工用エンドミルシリーズの2枚刃ロングネックボールエンドミル「VFR2XLB」にボール半径(RE)0.3㎜以下の小径サイズを追加し、発売した。…

ダイジェット工業 5軸加工用工具

 縦横無尽シリーズ ダイジェット工業(大阪市平野区、06-6791-6781)はこのほど、5軸加工用工具のラインアップを拡充し「縦横無尽シリーズ」として発売した。 高精度刃先交換式バレル工具「ミラーバレル」や高精度ソリッ…

コムスキャンテクノ 『マイクロフォーカス300kV X線CT装置』を8月から販売

業界初φ550㎜の広い視野 JOHNAN(京都府宇治市)の子会社であるコムスキャンテクノ(横浜市港北区、045・349・0030)は業界初となる従来の約1・7倍の広範囲な撮影視野を実現した『パノラマスキャン』撮影方式(特…

【金型テクノラボ】日型工業 熱変位抑える高機能金型によるゆがみの抑制

鋳造で使われるシェル中子型は280℃前後まで金属を加熱して成形するため、熱の影響を大きく受ける。これまで鋳造の世界では、この熱による変形が大きな課題で、成形不良の要因となってきた。高機能な断熱材を活用することなどで、熱を…

トピックス

関連サイト