自動車のタイヤはリブやサイプ(溝)などの形状パターンによって、性能が変化すると言われる。性能を向上させるために、より複雑なデザインのトレッド(表面)が増加する一方で、金型製造にかかるコストの削減、リードタイムの短縮が課題…
3D Printing Corporation ワイヤーDEDで水管金型造形
速度求められるものや大型造形に最適
3D Printing Corporation(横浜市鶴見区、以下3DPC)が扱うMeltio社(スペイン)はこのほど、ワイヤーDED方式の金属3Dプリンタで冷却水管の金型の造形に成功した。速度や価格、造形の自由度などを強みに、新たな造形方法として提案する。3DPCに加え、大陽日酸も技術サポートを行うなど、技術支援体制も強化した。

Meltio社は2018年創業の3Dプリンタメーカーで、世界累計で約300台の販売実績を持つ。ワイヤーを溶接しながら造形するDED方式のプリンタが強みだ。
水管金型の造形に成功したのは同社のプリンタ「M450」。可能にしたのが独自の機構を採用したこと。ワイヤーを6本のレーザーで囲むように造形するため、「安定した造形ができ、DEDで難しいとされてきた水管金型も可能になった」(3DPCの松浦崇也マネージャー)という。
ロボットと組みあわせも可能で、大型ワークに対応できるなど造形の自由度も高い。レーザーの合計出力が1・2kwという大容量で、高速化にも対応する。「造形量が、数百グラム/時間で、粉末にレーザーを照射するPBF方式より10倍以上速い」(松浦氏)。

プリンタ導入で課題となる価格も抑えた。ロボットなどシステム構築を加えても1億円以下で、パッケージ仕様の装置は5000万円程度に設定。また、ランニングコストが安いのも特長だ。写真の金型はSUS316Lのワイヤーで造形。重量は6・2㎏で、造形時間は約25時間だが、「材料代は市販のワイヤーだけ。材料の歩留まりが100%で、PBFとは異なり粉末の管理が不要なの強みだ」という。
一方、ワイヤー径はφ0・8㎜が最小のため、「薄肉形状やラティス構造などには不向き。大型や造形速度が求められるものに適している」(松浦氏)。また、造形面は凹凸が大きく「切削は必要で、削り代を考えて造形しなければいけない。既存技術と併用しながら、最適な造形を考えていく必要がある」という。
このように、最適な形状や加工プロセスをユーザーと共同で構築していく必要があるため、サポート体制も強化した。3DPCだけでなく、Meltioに加え、他の3Dプリンタの販売や、造形に欠かせないシールドガスを提案する大陽日酸も技術サポートを行う。
金型新聞 2023年10月10日
関連記事
我々の生活の中で使われるものの多くは金型から成形され、製造されている。多数の製品を成形する金型は摩耗し、損傷するが、その補修に関する工程のほとんどが手作業で行われているのが現状である。ここでは、デジタル技術と金属積層技術…
2色成形は製品の高機能化や工数削減などのメリットが得られる一方、成形品質への不安や設備負担から導入をためらう企業は少なくない。キヤノンモールドでは、専用成形機を用いずに、汎用成形機による2色成形が可能な型内組立技術と小型…
切削加工品の見積もり、発注を効率化 双葉電子工業(千葉県茂原市、0475-24-1111)はこのほど、電子商取引(EC)サイト「フタバオーダーサイト」で6面体プレート材料の切削加工品を見積もり、発注できるサービスの提供を…
造形エリア300×400㎜の金属3D モニタ機能も搭載 トルンプ(横浜市緑区、045・931・5710)はこのほど、造形エリアを拡大した金属3Dプリンタ「TruPrint3000」(写真)を発売した。最大造形エリアは直…


