金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

FEBRUARY

22

新聞購読のお申込み

3D Printing Corporation ワイヤーDEDで水管金型造形

速度求められるものや大型造形に最適

3D Printing Corporation(横浜市鶴見区、以下3DPC)が扱うMeltio社(スペイン)はこのほど、ワイヤーDED方式の金属3Dプリンタで冷却水管の金型の造形に成功した。速度や価格、造形の自由度などを強みに、新たな造形方法として提案する。3DPCに加え、大陽日酸も技術サポートを行うなど、技術支援体制も強化した。

SUS316Lで造形したワーク

Meltio社は2018年創業の3Dプリンタメーカーで、世界累計で約300台の販売実績を持つ。ワイヤーを溶接しながら造形するDED方式のプリンタが強みだ。

水管金型の造形に成功したのは同社のプリンタ「M450」。可能にしたのが独自の機構を採用したこと。ワイヤーを6本のレーザーで囲むように造形するため、「安定した造形ができ、DEDで難しいとされてきた水管金型も可能になった」(3DPCの松浦崇也マネージャー)という。

ロボットと組みあわせも可能で、大型ワークに対応できるなど造形の自由度も高い。レーザーの合計出力が1・2kwという大容量で、高速化にも対応する。「造形量が、数百グラム/時間で、粉末にレーザーを照射するPBF方式より10倍以上速い」(松浦氏)。

パッケージ仕様の装置

プリンタ導入で課題となる価格も抑えた。ロボットなどシステム構築を加えても1億円以下で、パッケージ仕様の装置は5000万円程度に設定。また、ランニングコストが安いのも特長だ。写真の金型はSUS316Lのワイヤーで造形。重量は6・2㎏で、造形時間は約25時間だが、「材料代は市販のワイヤーだけ。材料の歩留まりが100%で、PBFとは異なり粉末の管理が不要なの強みだ」という。

一方、ワイヤー径はφ0・8㎜が最小のため、「薄肉形状やラティス構造などには不向き。大型や造形速度が求められるものに適している」(松浦氏)。また、造形面は凹凸が大きく「切削は必要で、削り代を考えて造形しなければいけない。既存技術と併用しながら、最適な造形を考えていく必要がある」という。

このように、最適な形状や加工プロセスをユーザーと共同で構築していく必要があるため、サポート体制も強化した。3DPCだけでなく、Meltioに加え、他の3Dプリンタの販売や、造形に欠かせないシールドガスを提案する大陽日酸も技術サポートを行う。

金型新聞 2023年10月10日

関連記事

CCDカメラに載せ替え
ポイントナイン

プロファイル研削盤のレトロフィット  ポイントナイン(東京都葛飾区、03-3693-3883)はこのほど、プロファイル研削盤の投影機をCCDカメラに乗せ換えることができる「ViewCAM‐300」を本格的に売り出す。最大…

武林製作所 マスクのほねが人気

息苦しくなく、メイク落ちない マスクの形を立体的に支えるマスクフレーム。歯ブラシのプラスチック金型メーカー、武林製作所(大阪府八尾市、072-998-1207)が開発した「マスクのほね」が人気だ。 一本のフレームで、不織…

NKワークス 5軸用バイス、把持力30%向上

 NKワークス(東京都千代田区、03-3864-5411)はこのほど、米5thAXIS(フィフスアクシス)社製の5軸バイス「Xシリーズ」を発売した。従来品に比べ、把持力が約30%向上し、対応できる被削材の範囲が大幅に拡大…

刃の有効範囲280度
三菱マテリアル

5軸や複合加工に  三菱マテリアルの加工事業カンパニーはこのほど、「SMARTMIRACLE(スマートミラクル)エンドミルシリーズ」に難削材加工用多機能ワイドボールエンドミル「VQ4WB」を追加した。ボール有効範囲280…

大同特殊鋼 超大型ダイカスト金型用鋼の販売開始

ギガキャストに対応 大同特殊鋼はこのほど、ギガキャストに対応した熱間金型用鋼「DHA‐GIGA」の販売を開始した。超大型のダイカスト金型に求められる焼入性を飛躍的に向上。従来の金型用鋼に比べ、使用中の割れを抑制できる。こ…

トピックス

関連サイト