金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

AUGUST

10

新聞購読のお申込み

【特集:2023年金型加工技術5大ニュース】4.AM活用の広がり

多様な活用方法や機器の進化

金属AMによる金型づくりが徐々に広がりを見せており、活用事例が増えている。金属AMの活用は、従来の金型づくりに付加価値をつけ、他社との差別化を図るための手段として有効。今後ギガキャストで、金属AMを活用した金型の採用が増える可能性もあり、注目度は高まっている。

金属AMを金型で活用する場合、敷き詰めた金属粉末にレーザーを照射し、造形するPBF(パウダーベッド・フュージョン)方式が主流。水管を自由に設計できるメリットを活かし、冷却効果の向上が可能だ。先行して導入した企業では、水とエアを冷却に使用することに加え、金型の一部にラティス(格子状)構造を採用。冷却効果を高めるだけでなく、材料費や造形時間も削減した。

金型の一部にラティス(格子状)構造を採用 

ワイヤーを溶接しながら造形するDED(ダイレクト・エナジー・デポジション)方式を採用するケースもある。耐摩耗性が求められる形状面は工具鋼、内部は熱伝導率が高い銅合金といった異種材料を結合した金型づくりに取り組む企業が出てきた。

装置や周辺機器なども進化を続けている。DED方式で冷却水管の金型造形に成功した金属3Dプリンターが登場。水管内部を磨くための研磨液や、研磨装置の開発も進む。

DED方式の金属3Dプリンターで冷却水管の金型を造形

連携の動きも見逃せない。関連異業種がそれぞれの知見を持ち寄り、協力してダイカスト金型部品を金属3Dプリンターで造形した。また、装置メーカーと金型メーカーが技術提携し、金属3Dプリンターを共同開発する動きもある。各社の強みを活かし、協業する企業が増えれば、金属AMによる金型づくりがさらに広がるかもしれない。

金型新聞 2023年12月10日

関連記事

〜特集〜 金型づくりをスマート化する

生産現場を訪ねて三豊機工 鹿児島工場(南九州)  5台のAIV(Autonomous  Intelligent  Vehicle)が10棟の工場を跨いで縦横無尽に運行する金型工場。冷間圧造用金型を材料から製品まで一貫生産…

金型メーカーが考える次世代の匠とは?

金型メーカーアンケート  次世代の匠に必要な技は? 熟練の金型職人が持つ「匠の技」を機械に行わせたり数値化したりする取り組みは広がり続けている。新技術が登場する中、「匠」に求められる能力に変化はあるのか。それを…

既存設備で増産に成功した南信精機製作所のAM活用術

金型や部品の造形で金属AMを活用する際、必ず指摘されるのがコスト。装置の価格はもとより、粉末材料が高価なことに加え、設計や解析などに多くの工数が発生するため、どうしても製造コストは高くなる。一方で、高い冷却効果による生産…

ナガセインテグレックス 超精密加工を自動で、軽く強い機械だから可能に【特集:金型づくりを自動化する】

スマートシステム ナガセインテグレックスは、超精密化・省人化を実現する各種加工ソフト「スマートシステム」をオプションで提供している。「IGTARP DESIGN(イグタープデザイン)」をコンセプトに製作したSGDシリーズ…

関東製作所 渡邉社長インタビュー 【特集:営業ってどうする?】

デジタルマーケティングで見込客を獲得 近年は国内の金型市場が縮小しており、いかに新規開拓を行うかが大きな課題となっており、効率良く営業活動を展開するための仕組みやシステムの構築も求められる。年間の新規引き合い件数500件…

トピックス

関連サイト