金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

APRIL

15

新聞購読のお申込み

顧客の成功考え、最適な提案 小林貞人氏(GFマシニングソリューションズ社長)【この人に聞く】

GFマシニングソリューションズ(横浜市神奈川区、045・450・1625)は今年8月、AM事業部長の小林貞人氏が社長に就任した。放電加工機やマシニングセンタ(MC)、自動化システムなどを手掛ける同社は今後、日本の金型業界に対してどんなソリューションを提供していくのか。小林氏に注力する取り組み、今後の展開などを聞いた。

GFマシニングソリューションズ社長 小林貞人(こばやし・さだと)氏
1977年生まれ、インド・ムンバイ出身。12歳で来日。95年米ウースター工科大学卒業。日本精工、マテリアライズジャパンなどを経て、2020年GFマシニングソリューションズにAM事業部長として入社、23年社長に就任。趣味は自動車レース。仕事での信条は、「お客様にとっての価値の追求」。

技術伝承、新技術活用を支援

日本市場について。

大量生産のための工場は減ったが、その一方で研究開発は止まっていない。今までできなかったことをできるようにするという需要が日本にはある。微細加工などの高度な加工ニーズは残っていくと考える。そこには人の手を必要とする加工もあれば、人の手ではできない新しい技術を必要とする加工もある。

日本の課題は。

磨きやすり合わせなどといった高度な技能は日本の強み。それは今後も変わらない。その一方で、海外ではそうした部分を技術の力でカバーし、デジタル技術などを取り入れた新しいものづくりに取り組んでいる。今後、若い人たちが従来のように高度な技能を一から学んでいくには時間が足りない。日本でもなるべくゴールに近いところからものづくりができる環境が必要になる。当社はそのサポートが可能だ。

注力することは。

「カスタマーセントリック(顧客中心主義)」。お客様の成功を第一に考え、提案していく。当社の機械はどんな技術者でも一発で良いものが加工できると考えている。これまで熟練技術者しかできなかった加工や、試行錯誤していた加工を効率化することが可能だ。まさに今後そういうものが求められると思う。また、フェムト秒レーザー加工機や金属3Dプリンタなどの新技術も提供できる。ニーズを聞きながら、研究開発部門でも量産部門でもお客様に合った最適な価値を提供していきたい。

具体的な取り組みは。

現在、本社デモセンターをリニューアルしている。2024年上旬に完成予定だ。当社が保有する放電、切削、レーザー、AM(付加製造)、自動化システムといった技術を紹介するだけでなく、ユーザーや周辺メーカーなどさまざまな人たちが交流できる場を目指したい。

サービス面では。

機械の選定から導入後のアフターサービスまでをサポートする「サクセスパック」を提供する他、リモートサポートにも対応する。また、これまで欧州にしかなかった部品センターをアジア地区にも設立する予定だ。ダウンタイムを減らすサービス体制の強化に取り組む。

金型業界に対して。

世界中でデジタリゼーションが進む中、日本の金型メーカーは今後どのようにビジネスを継続し、変化させていくのか。ぜひ声を聞かせてほしい。未来に向けて、一緒に考えていきたい。

金型新聞 2023年12月10日

関連記事

この人に聞く 2014 CAPABLE 河原 洋逸社長

この人に聞く 2014 CAPABLE 河原 洋逸社長

海外の金型市場に活路 半導体金型でファブレス、設計・営業に特化  海外に金型市場があるならそれを取って日本で作ればいい―。それを実践しているのが、半導体封止装置金型に特化したファブレス企業のCAPABLE(京都市南区、河…

【金型の底力】山善金型 様々な顧客ニーズに応えられる会社に

限界を作りたくない生産工程を見える化 「様々な顧客ニーズに応えられる会社にしたい」と話すのは、山善金型の山下和也社長。同社は精密なプラスチック金型を武器に、日用品から自動車部品、医療機器など幅広い顧客を獲得。モットーは『…

元本田技研工業 田岡秀樹氏に聞く【特集:自動車金型の未来】

電動化に3つの方向性 電動化やギガキャストで変わる自動車づくり。元本田技研工業で型技術協会の会長も務めた田岡秀樹氏は「自動車業界はゲームチェンジの局面を迎えており、破壊的なイノベーションが起きている」とみる。一方で「中小…

【この人に聞く】ヨロズ会長・志藤昭彦氏「金型や生産設備の外販を事業の一つに」

 サスペンションやリヤビームなど自動車用プレス部品を手掛けるヨロズは2023年をめどに、プレス金型の生産能力を年1600型から2400型の1.5倍に引き上げる。生産増強に合わせて、金型を中心に生産設備の外販を始める一方、…

【鳥瞰蟻瞰】長野県南信工科短期大学校 准教授・中島 一雄氏「調べ、試し、失敗を繰り返しながら挑戦」

技術者の教育には考えさせることが重要DXで一層必要になる 分かっているものに取り組んでいても技術者としての成長はありません。自らで調べ、試し、失敗を繰り返しながら挑戦していくことこそが技術者の根幹であり、何よりも重要なこ…

トピックス

関連サイト