同社は1920年の創業で、接点などの電子機器向けのプレス部品を強みに業容を拡大してきた。近年は、車載部品での採用も進んでおり、その精密な金型とプレス技術は世界中で認められている。 例えばスマートウォッチに搭載された気圧セ…
武林製作所の千田氏が「八尾ものづくり達人」
加工効率高める金型を設計
歯ブラシのプラスチック金型を手掛ける武林製作所(大阪府八尾市、072・998・1207)の金型設計技術者・千田雄一さんが、2023年の「八尾ものづくり達人」に選ばれた。金型の加工効率や品質を高める卓越した設計の技能が認められた。
歯ブラシの金型は滑らかな曲面や精密な穴がある。千田さんはそれらの加工で工具のビビりを抑えたり、適切な送り速度に制御したりする設計ができる。金型に応じて最適なCADを使いこなし、その操作スピードも極めて速い。

かつて自動車部品の金型設計に携わった経験も役立っている。「培った経験とノウハウを生かし、後工程(加工)を考慮した設計とその仕事の正確さ、かつ早さで金型の生産効率や品質に大きく貢献してくれている」(武林美孝社長)。
「賞を頂けて光栄。技能向上を目指し日々取り組んできたことが認められて良かった」と千田さん。八尾ものづくり達人は同一職種に15年以上従事し35歳以上の優れた技術・技能者に贈られる。武林製作所では、前工場長の山口勝彦さん、現工場長の角谷秀利さんに続いて3人目となった。

金型新聞 2024年1月10日
関連記事
この人に聞く 2018 金型設計製造向けCAD/CAMシステム「VISI」などを手掛けるヴェロソフトウェア。創業からM&A(合併と買収)などによって製品ラインアップを拡大し、最近では「WorkNC」や「Edge…
今年3月、岩手大学と自動車部品メーカーのトヨタ紡織は生産技術開発を中心とした連携で包括協定を結んだ。両者は今後6年に渡り、生産技術のほか、幅広い分野で共同研究を進めていく。「大学全体で連携し、技術開発だけでなく、学生の…
女性が活躍する職場へ 「友達に金型を知っている人はいなかった」と話すのは七宝金型工業の松岡咲希さん。同社社長を務める父の影響で入社し、現在入社4年目。仕上げやCAM課を経て、昨年から営業部に所属し、訪問から見積もり依頼、…
超硬加工なら任せて 「大事なのはQCDだ。品質が良く、価格は高すぎず、納期も短い。バランスが大事」と話すのは下野精密の下野武志社長。創業から超硬やセラミックスにこだわり、半導体や自動車関連の金型・部品を製作。精度は交差…