JIMTOF2022で次世代の技術としてひときわ注目を集めたのがデジタル技術だ。IoTやAI、クラウドなどを活用し機械の稼働状況監視や加工の不具合低減に生かす。金型づくりでもデジタルトランスフォーメーション(DX)が課題…
平岡工業 精密部品加工・調達代行【特集:金型メーカーのコト売り戦略】
調達の効率化サポート
自動車のウェザーストリップのゴム金型や切断折曲機などを手掛ける平岡工業のもう一つの事業が、精密部品加工・調達代行サービスだ。金型や切断折曲機で培った技術や協力企業とのネットワークを活かし様々なニーズに応える。ものづくり企業の部品調達の手間と時間を削減し競争力向上を後押しする。
同サービスでは多種多様な依頼を受ける。シリンダやブラケット、検査治具、ガイドピン、ローラー、架台。素材も鉄や特殊鋼、アルミ、銅、真鍮、プラスチック、ゴムと多岐にわたる。中には圧着治具など金型メーカーの事業領域を超える製品もあり、実に多彩だ。

なぜ対応できるのか。それはゴム金型で培った3次元形状の高度な設計と加工の技術、切断折曲機で構築した協力企業とのサプライチェーンがあるから。そしてそれらの経験やノウハウを持つ専門技術者が担当者となり対応するためだ。
専用サイト「精密部品加工・調達代行センター」や専用ダイヤルから受けた依頼は担当者が電話やメールで部品の仕様についてヒアリングする。図面が無ければポンチ絵や構想図で設計。求める品質や納期によってはそれに最もマッチする素材や精度を提案する。開発案件にも設計や試作からサポートする。

その一方、組立など複数の工程を要する製品は、独自の専門技術を持つ協力企業(約500社)と連携して対応する。「この幅広い対応力が強み。受けた依頼にはどうにかして対応できる方法を見つけ出す」(平岡良介社長)。
同サービスを始めたのは2020年。ある取引先が部品調達で困っていたのがきっかけだ。部品調達は通常、複数の企業に問い合わせ、最適な品質やコストの企業を選択する。しかし働き方改革による労働時間の短縮で調達に手間と時間をかけられない。「同じ境遇のものづくり企業はもっといるはず」(平岡社長)と考えた。
同サービスを展開するにあたり工夫したのが、専門技術者が依頼に対応することと、プル型営業の仕組みを作ったこと。ホームページを刷新し、専用サイトを開設、サービスを漫画で紹介し、メルマガの配信も始めた。困っている人が自ら相談してくれる仕組みを構築した。
同サービスを始めて約4年。部品加工・調達の依頼は増え続け、金型と肩を並べる事業に成長している。現在、依頼主の殆どは広島をはじめ西日本の企業。「今後は東日本の企業の依頼にも対応し、日本のものづくりの競争力を後押ししたい」(平岡社長)。
会社概要
- 本社:広島市安佐南区伴南2‐5‐19‐31
- 電話:082‐849‐6007
- 代表者:平岡良介社長
- 創業:1937年
- 従業員:グループ全体62人(日本42人、タイ20人)
- 事業内容:自動車のゴム金型や自社ブランドの切断折曲機、精密部品加工・調達代行、アウトドアグッズの企画・製造・販売など。
金型新聞 2024年2月10日
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