金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JULY

12

新聞購読のお申込み

日本精機 金型流路洗浄液と装置を開発

分解不要でスケール除去

ダイカスト金型メーカーの日本精機(名古屋市守山区、052・736・0611)は、冷却水管内部のスケールや錆を除去できる洗浄液と専用装置を開発した。6月のインターモールド名古屋で発表する。高い洗浄効果で新型同様の冷却効果を維持でき、金型寿命の延長にもつながる。ダイカスト型以外にも水管が必要な樹脂型にも提案する。

製品を効率的に冷却するため、複雑な水管を設ける金型は多い。最近は3Dプリンタで水管を造形することも増えている。

一方で課題は水管内部の洗浄。金型を使用するうちに、水管内に堆積したスケールや錆で、冷却効果が低下する。しかし、複雑な水管は内部が見えないため、直接洗浄できず、効果も確認しづらい。冷却効果を維持するため、金型を分解することもあり「数日掛かることもある」(松原雅人常務)。

母材ダメージとスケール除去性

こうした課題を解決するため、化学メーカーと共同で洗浄液「N—SR004」を開発し、合わせて専用装置も製作した。スケールや錆の除去、穴詰まりの解消が可能で、洗浄効果は高い。実証実験したサンプルワーク(写真)では、洗浄前に790㎖/分だった流量が洗浄後は1790㎖/分に改善。ほぼ新型に近い効果が得られたという。

母材への寸法影響もないのも大きな特長。「流路の変化は0・01ミリ程度の変化だった」という。また、強酸性成分で廃棄は中和処理すれば一般の産業廃棄物で処理できる。

装置本体価格は800万円程度を想定。洗浄液は現在、「一般的な洗浄液の3倍程度だが、将来は増産し、5000円/ℓに抑える」目標を掲げている。

松原常務は「定期洗浄することで、製品品質の維持安定と金型寿命の延長が期待できる。洗浄のために、金型を分解する手間も省ける」とその効果を話す。まずはダイカスト型向けに販売していくが、「冷却が必要な樹脂型などにも展開していきたい」と話している。

金型新聞 2024年5月10日

関連記事

DMG森精機 テスト加工をデジタル化

加工精度や生産性を確認 DMG森精機は工作機械のテスト加工をデジタル化する「デジタルツインテストカット」を始め、工作機械を選定する際の加工精度や生産性の確認に活用する。同社は年間6000件のテスト加工を行い、「どのような…

匠ソリューションズ 型内部の温度可視化<br>異常を早期発見

匠ソリューションズ 型内部の温度可視化
異常を早期発見

 匠ソリューションズ(仙台市、022・342・1888)は、金型内の温度変化をリアルタイムで測定できるワイヤレス温度計測システム「TWINDS‐T」を開発した。樹脂金型やダイカスト金型などの金型内部の温度を可視化し、製品…

リヒト精工 ヘッドランプ金型向け窒化処理技術を開発

高い鏡面性を実現 熱処理から表面処理まで独自技術を持つリヒト精光(京都市南区、075-692-1122)はインターモールド2022大阪でエジソンハード処理(新ガス窒化処理法)の新技術を披露した。成形時のキズや摩耗の激しい…

サンエール 3層放電ワイヤを発売

高精度・超高速加工 サンエールは、世界初の3層亜鉛構造を採用し、高精度・超高速加工を実現する放電加工ワイヤ「SPW+ε(イプシロン)」を3月から発売する。 真鍮を芯線としε—γ—βの3層からなる非常に厚い高濃度亜鉛層を有…

DIAコートエンドミルが好評
チャンピオンコーポレーション

グラファイトやCFRP向け  金型部品や金属機構部品メーカーのチャンピオンコーポレーション(大阪府東大阪市、072-964-2511)が手掛ける切削工具が好評だ。中でも、コストパフォーマンスに優れ、グラファイトやCFRP…

トピックス

関連サイト