とみた・ひでし1999年慶応義塾大卒。システム会社での開発経験を始め、日本ヒューレットパッカードや日本オラクルでコンサルティング部門の部門長を歴任。直近では政府系ファンド出資のランドデータバンクの立ち上げに専務執行役員と…
ALPHA LASER ENGINEERING 市川修社長インタビュー
研削力高いセラミック砥石
ALPHA LASER ENGINEERINGは昨年11月、独自ブランドの金型用セラミック砥石を発売した。優れた研削能力や耐熱性が特長で、広がる金型リユースの需要に応えていくという。市川社長に開発の狙いや今後の目標について聞いた。

金型補修をトータルサポート
「ALPHA CERAMIC」の1つ目の特長は高い研削性能。セラミックファイバー(繊維)が柔らかい。そのためファイバーが摩耗しやすく、金型をよく削れる。従来のセラミック砥石と比べて各段に研削スピードが上がる。
ファイバーが柔らかいため金型の形状にもよく馴染む。研削しながら金型の曲面にぴったりとフィットする。そのためプラスチック金型やダイカスト金型など形状が複雑な金型の仕上げ加工がしやすい。

2つ目の特長は耐熱性。セラミック砥石は超音波研磨機で用いると高速の反復運動による熱でバインダーが燃え、折れてしまう。そこでバインダーの耐熱温度や砥石の厚みを金型の研削加工における最適なバランスに調整した。これにより優れた耐熱性を実現した。
そして3つ目は価格。市販されているセラミック砥石と比べて約15%安い。セラミック砥石は金型の表面仕上げや放電加工による硬化層の除去、肉盛り溶接補修後の仕上げなどで必ず使う。日々用いるツールだからコスト負担をできる限り減らしたかった。

当社が手掛けるのは金型補修用レーザー溶接機やワイヤなどの販売。独自ブランドのセラミック砥石を開発したのは金型補修に関する設備や工具、消耗品の総合的な提案力を高めるため。近く3Dスキャナーの販売も始め、デジタルツールによる効率化技術も提案できるようにしていく。
持続可能な社会を目指す動きが世界で広がる中、金型も今後、リユースが推進されるだろう。私が社長を兼務する親会社、愛知溶業は金型補修を手掛ける。グループ企業が連携することで、金型の補修をトータルサポートしていきたい。
金型新聞 2024年7月10日
関連記事
自動車のフィックスドウインドウやクォーターウィンドウ。その成形コストや歩留まりを改善し、環境に配慮した金型も設計した。顧客製品設計の最終確認会にも出席しアドバイスする。それらが評価され、令和2年度「現代の名工」に選ばれた…
自動車部品などのプレス金型を手掛けるササヤマは設立50周年を迎えた昨年度、新たな中期経営計画をスタートした。その3カ年のプロジェクトは金型製作期間を半減するなど競争力の再強化を目指す。EV化が加速するなど取り巻く経営環境…
「SAIMS247」の推進役、藤木孝弘専務はその目的の一つに「次の50年を担う人材の育成」があるという。自らの体験を振り返りつつ、思いを語ってもらった。 金型の魅力をもっと社員に知って欲しい SAIMS247のもう一つの…
世界一の金型メーカーへ 新本社工場が本格稼働 キヤノンモールドは移転を進めていた「本社・友部事業所」を7月から本格稼働させた。市内に分散していた工場を1か所に集約。自動化や人・モノの移動を減らすなどして、従来比で1.5倍…


