一品一様の世界である金型産業は生産や技術面で人に頼ることが多く、デジタル化が喫緊の課題。そこで生産管理システムで生産性向上や経営のサポートに取り組んでいるのがテクノア(岐阜県岐阜市)だ。金型など中小企業向けで多品種少量…
ALPHA LASER ENGINEERING 市川修社長インタビュー
研削力高いセラミック砥石
ALPHA LASER ENGINEERINGは昨年11月、独自ブランドの金型用セラミック砥石を発売した。優れた研削能力や耐熱性が特長で、広がる金型リユースの需要に応えていくという。市川社長に開発の狙いや今後の目標について聞いた。

金型補修をトータルサポート
「ALPHA CERAMIC」の1つ目の特長は高い研削性能。セラミックファイバー(繊維)が柔らかい。そのためファイバーが摩耗しやすく、金型をよく削れる。従来のセラミック砥石と比べて各段に研削スピードが上がる。
ファイバーが柔らかいため金型の形状にもよく馴染む。研削しながら金型の曲面にぴったりとフィットする。そのためプラスチック金型やダイカスト金型など形状が複雑な金型の仕上げ加工がしやすい。

2つ目の特長は耐熱性。セラミック砥石は超音波研磨機で用いると高速の反復運動による熱でバインダーが燃え、折れてしまう。そこでバインダーの耐熱温度や砥石の厚みを金型の研削加工における最適なバランスに調整した。これにより優れた耐熱性を実現した。
そして3つ目は価格。市販されているセラミック砥石と比べて約15%安い。セラミック砥石は金型の表面仕上げや放電加工による硬化層の除去、肉盛り溶接補修後の仕上げなどで必ず使う。日々用いるツールだからコスト負担をできる限り減らしたかった。

当社が手掛けるのは金型補修用レーザー溶接機やワイヤなどの販売。独自ブランドのセラミック砥石を開発したのは金型補修に関する設備や工具、消耗品の総合的な提案力を高めるため。近く3Dスキャナーの販売も始め、デジタルツールによる効率化技術も提案できるようにしていく。
持続可能な社会を目指す動きが世界で広がる中、金型も今後、リユースが推進されるだろう。私が社長を兼務する親会社、愛知溶業は金型補修を手掛ける。グループ企業が連携することで、金型の補修をトータルサポートしていきたい。
金型新聞 2024年7月10日
関連記事
新天地を求めて、世界に進出していった日本の金型メーカーは、何を考え、どんな苦労や課題を乗り越えて、取り組みを進めてきたのか。また、さらなる成長に向け、どんな青写真を描いているのか。中国、タイ、メキシコ、アメリカ、欧州そ…
マーポスは1952年にイタリアで設立され、70年に日本に進出。自動車部品の計測装置や研削盤の定寸装置を始め工作機械の制御・計測装置などを手掛ける。特に金型分野ではタッチプローブでの工具やワーク計測によって金型の高精度加…
サイベックコーポレーション 顧問 平林 健吾氏 1944年生まれ、長野県出身。工作機械メーカー、プレス部品メーカーを経て、73年に信友工業(現サイベックコーポレーション)を設立。2009年顧問。18年旭日単光章を受賞。…
T・D・Cモールド 製造部 製造係 松尾 由貴子さん 加工精度±2μm以内の微細精密な金型のモデリングや加工プログラムを作成する。そのスキルは社内外でも高く評価され、昨年には工作機械メーカーの碌々産業が優れた加工技術者に…
