金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JULY

07

新聞購読のお申込み

マーポス 画像解析式ツールセッター「VTS」で工具の状態をもっと見える化

繰り返し精度0・2μmで測定

精密金型の加工では、サブミクロン単位の寸法精度が求められる。切削工具の摩耗や刃先状態のわずかな変化が品質に直結するため、工具状態の正確な把握は欠かせない。また近年は、半導体や光学部品、医療機器に使われる石英ガラスやセラミックスといった脆性材料への加工需要も高まり、微細・精密加工における工具管理の重要性はいっそうと増している。

こうした中、マーポス(東京都大田区、03・3772・7011)は、画像解析式ツールセッター「VTSシリーズ」の提案を強化している。同製品は、CCDカメラによる画像解析で、繰り返し精度0・2μmでの測定を実現。最小解像度0・1μmで撮影した画像から、工具の先端位置・長さ・径・振れを自動で測定し、補正する。光を投影して反転させた影の画像から加工前後の刃先輪郭を比較し、摩耗や欠けなど損耗状態をモニタリングできるのも特長だ。解析した画像データは保存して工具状態の変化履歴の管理もできる。

ソリッド工具に加え、インサートタイプやフライスカッターなど複数刃の工具にも対応。各刃を1枚ずつ測定し、システムへの事前登録なしで工具形状を自動認識するため、段取り時間の短縮にも寄与する。  

新品工具での摩耗検査(初期状態)
摩耗工具での摩耗検査

機械での加工中はカメラ部分をシャッターで保護し、測定時はエアブローで切りくずやクーラントを除去することで精度の狂いを防ぐ。防水・防塵性能はIP67レベルを誇り、過酷な加工環境でも安定した稼働を実現する。

主要CNC装置との互換性も高い。シーメンス、ハイデンハインのほかファナック、オークマ、ヤマザキマザックなど各メーカーに対応し、既存設備への導入も容易だ。

シリーズには3種類をラインアップした。主に小径工具向けの「同SF−45」は、本体サイズがW187㎜×H120㎜×L83㎜の小型設計で、φ40㎜までの工具径に対応。さらに、φ80㎜までに対応の「WF−85」とφ165㎜までの「WF−170」を揃え、微細加工からターニング、5軸加工まで広く現場のニーズに応える。

太田峻輔プロダクトマネージャーは「対応範囲内であれば、どんな形状の工具でも高精度に自動で測定が可能。従来は難しかった研削工具でも、砥石表面の状態を細部まで観察できる。属人的だった工具測定の自動化に貢献する」と話す。

同製品は昨年10月に開催された「メカトロテックジャパン2025」(ポートメッセなごや)にも出展され、来場者の注目を集めた。

関連記事

【金型テクノラボ】オートフォームジャパン ロバスト性の高いシミュレーション技術

製品の開発サイクルが短くなる中、シミュレーション技術に注目が集まっている。不具合を事前に予測でき、部品や金型の短納期化やコスト削減を実現できるからだ。中でも、量産時のパラメータ変動を考慮したシミュレーション手法であるRE…

MTA合金 高硬度と熱伝導を両立した鋼と銅の合金開発【金型テクノラボ】

高い冷却効果が必要な金型では、硬度と高い熱伝導性を併せ持つ材料が求められている。しかし、この相反する要素を両立させるのは難しい。こうした場合にはベリリウム銅を使用するケースも多い。しかし近年は安全性や価格面から代替え品を…

シー・アイ・エム総合研究所 Dr.工程シリーズを刷新

より安価に多くの機能を利用 シー・アイ・エム総合研究所(東京都目黒区、03・5745・1181)はこのほど、個別受注生産に特化した工程管理システム「Dr.工程シリーズ」を刷新し、「Dr.工程Naviシリーズ」を発売。製品…

C&Gシステムズ AIQに量産管理に対応する新機能を追加

C&Gシステムズはこのほど、工程管理システム「AIQ(アイク)」の新バージョンの販売を開始した。量産管理に対応する新モジュールを新設し、金型だけでなく、成形メーカーでの適切な資材調達に貢献する。 アイクは金型メー…

三井精機工業 高精度加工の自動化技術を披露

工場見学会を開催 三井精機工業(埼玉県川島町、049-297-5555)は3月9~11日の3日間、本社工場で工場見学会を開いた。「高精度加工の自動化」をテーマに、機上計測を搭載したジグ研削盤や微細加工に特化した立形マシニ…

トピックス

関連サイト