静岡県工業技術研究所浜松工業技術支援センター(浜松市浜名区)は、ステンレス系粉末を用いたプラスチック用金型の造形技術を開発した。これまで3Dプリンタでの造形が難しいとされていたSUS420J2系金型材料に相当する粉末で残…
レゾナック 大型外装部品に発泡成形技術を適用し、30%以上の軽量化を実現
レゾナック(東京都港区、髙橋秀仁社長CEO)は、独自の発泡成形技術を用いて、自動車の後部に配置されるバックドア用『アウターパネル』の試作品を開発した。現在同社が手掛ける外装発泡成形品では最大の大きさ。従来のソリッド成形品に比べて30%以上の軽量化を実現した。今後、実用化に向けて自動車メーカーに提案していく考え。
5月21~23日にパシフィコ横浜(横浜市西区)で開催された『人とくるまのテクノロジー展2025 YOKOHAMA』で初めて披露した。試作品の質量は2㎏と従来のソリッド成形品に比べて1㎏軽量化した。板厚を3.2㎜とすることで、2.8㎜のソリッド成形品と同等の剛性を確保させた。同社の発泡成形技術は薄肉成形をコアバック成形によって発泡させるため、軽量化と剛性確保を両立させている。

これまで同社が手掛ける外装発泡成形品は、2023年にトヨタ『レクサスRZ』で採用されたバックドア下部に取り付けられる『ガーニッシュ』が最大だった。今回開発した『アウターパネル』は従来品に比べ、約1.75倍の大きさとなる。
これまで大型部品への発泡成形技術の適用は、肉厚や形状、ゲート配置が複雑化するため、課題が多かった。同社では独自の材料や成形技術、金型技術を開発し、大型品の成形を可能にした。同社によると「この成形品のサイズで30%以上の軽量化率を実現できるのは当社だけだ」という。

発泡成形技術は近年、軽量化や樹脂使用量の削減などを背景に自動車産業を始め、さまざまな産業分野で需要が高まっている。自動車では特に内装部品での採用が進んでいる。その一方で、外装部品は内装部品に比べて耐環境性や外観品質への要求が厳しく、採用は限定的だった。
同社は2010年頃から発泡成形技術の開発に着手。独自の材料技術、成形技術、金型技術を開発し、微細な凹みや筋状のスワールといった発泡成形特有の外観不良現象を制御することで、外装部品への適用を可能にした。2016年に日産『セレナ』のドア下部に取り付けられる『サイドモール』に採用され、これまでに3社5車種の外装部品に採用されている。
現在適用する材質はポリプロピレンや、ABS樹脂。また、その他の樹脂材料やリサイクル材などの開発も進めている。今回開発したバックドアアウターパネルの試作品はポリプロピレンを適用した。
同社は今後、バックドアアウターパネルの実用化に向けて自動車メーカーに提案を進めていく他、さらなる大型品の開発も進める。「部品のサイズが大きくなればなるほど、軽量化効果は大きい。より大きな部品への適用に向けて開発を進めていきたい」(設計部の中野真吾部長)。また、発泡倍率向上、リサイクル材の適用などにも取り組んでいくとしている。
関連記事
低価格化を実現 チバ・テクノ(神奈川県横浜市、045-473-9933)は高速加工用ワイヤ電極線「EZシリーズ」を刷新し、「新EZシリーズ」として販売を開始した。製造プロセスを見直すなどして、品質を高める一方で価格低減も…
誰でも高精度な研削 金型づくりで欠かせない研削加工。仕上げに近い工程のため、熟練技能を必要とする領域は多い。しかし近年、長年培った経験やノウハウを持っていなくても高精度の研削加工ができる機械や装置などが登場している。人手…
豊実精工が開発した完全クロムフリーの「ERIN被膜」が注目を集めている。防錆・耐摩耗セラミックコーティングで、空隙のない緻密な薄膜(2μm±1μm)だ。 被膜硬度はHv1000~1200で、耐摩耗性はDLCの2倍、硬質ク…
造形エリア300×400㎜の金属3D モニタ機能も搭載 トルンプ(横浜市緑区、045・931・5710)はこのほど、造形エリアを拡大した金属3Dプリンタ「TruPrint3000」(写真)を発売した。最大造形エリアは直…


