ナガセインテグレックス(岐阜県関市)は、長瀬幸泰社長が、代表取締役会長CEOに就任し、新藤良太常務が代表取締役社長COOに就いた。10月27日の株主総会で決定した。 《新藤新社長の略歴》 生年月日:1963年9月12日生…
ワールド工業 西岡正幸社長に聞く 宇宙で使う金型開発
月の砂で月面基地部品
医療や自動車などのプラスチック金型を手掛けるワールド工業が、宇宙で用いる金型の開発に取り組んでいる。いま開発しているのが月の砂で月面基地の部材を成形できる金型。先駆けて開発し宇宙産業の市場開拓を考える西岡正幸社長にその狙いや背景、今後の目標を聞いた。

開発中の金型は月の砂を注入して圧力をかけ、基地の部材を成形する。月面や宇宙空間で用いることを想定しており、チタンを金型の材料に採用し、極度の温度差や強い圧力、衝撃に耐えることができるようにした。
人口増加や地球の自然環境の悪化を理由に、月は人類の新たな居住地として注目されている。そこでは月面に基地や住居をつくり長期的に滞在し生活することが現実的に考えられている。

部材を地球で造り、月に運ぶのは労力やコスト面で難しい。しかし金型を用い月で量産すればそれらの課題を解消できる。まだそうした計画は現実には無いが、先んじて金型の開発に取り組んでいる。
取り組む理由は、全く新たな市場を開拓するため。いま手掛ける医療や自動車の金型は競争が極めて厳しい。中国企業は最新の設備と引き抜いた優秀な技術者で競争力を高めている。延々と過当競争をしなければならない。

しかし宇宙で用いる金型は前例を聞いたことが無い。宇宙の金型の市場は競争相手のほぼないブルーオーシャン。先んじて開発にチャレンジすることで、この市場のパイオニアになれる魅力がある。
宇宙開発は現在、ロケットや人工衛星による宇宙空間の探査や利用、軌道を周回する旅行にとどまっているが、月面での長期滞在が現実になれば金型は部材量産で必要になる。
当社では宇宙で用いる金型を「スペースモールド」、この金型で成形することを「スペースモールディング」と呼んでいる。昨年の国際航空宇宙展や今年のエアロマート名古屋に出品しアピールした。
宇宙では無重力や真空の環境を利用し、地球ではつくれない製品を成形できる可能性がある。宇宙で量産した製品を地球に供給する。いつかそんな金型や成形技術を手掛けてみたい。
会社概要
- 本社:兵庫県宝塚市末成町39-9
- 電話:0797・76・6473
- 代表者:西岡正幸氏
- 創業:1974年
- 従業員:37人
- 事業内容:医療や自動車、電子部品などのプラスチック金型の設計製作
金型しんぶん2025年12月10日号
関連記事
硬質クロムめっきなどを手掛けるオテックは、オリジナルのめっき開発に注力している。自社製品の「テフ・ロック」はクロムめっきとPTFE樹脂を複合させためっき。「摩耗しにくく、優れた離型性が長持続するため、樹脂成型やゴム成型の…
レーザー溶接・金型補修機器メーカーのテラスレーザー(静岡市駿河区、054-270-7798)はこのほど、光産業創成大学院大学(浜松市西区)主催の光技術を使った事業計画を競うビジネスコンテスト「フォトニクスチャレンジ202…
自動車の骨格部品のプレス金型を手掛けるオオイテック。特に高張力鋼板(ハイテン材)向け金型を得意とし、豊富な実績を持つ。軽量化ニーズによってハイテン材の需要が増加する中、生産性のさらなる向上を図り、ビジネスの拡大を狙う。M…
シェアリングファクトリーが提供する、中古機械や設備をユーザー同士が直接売買できる製造業版の「メルカリ」のようなサービスが好調だ。流通額が年間1億円を超えるなど、毎年3割以上取引を伸ばしている。 登録商品は工作機械を中心に…
