金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JANUARY

05

新聞購読のお申込み

黒田精工 世界最大級のプレス機本格稼働

モーターコアの大型化に対応

モーターコア用の金型などを手掛ける黒田精工(川崎市川崎区・044・555・3800)は世界最大級のプレス機の本格稼働を開始した。モーターコアの複雑化で大型化する金型に対応する。複雑なモーターコアを同時に2個打ち抜き、積層することができるほか、材料歩留まりも改善し、コスト削減にもつなげる。金型の増産投資も強化し、今年度中に金型生産量を2023年度比で2・5倍にまで引き上げる。

今年3月にボルスター寸法の左右長さが4300㎜、加圧能力400t、材料幅600㎜に対応するアイダエンジニアリングのプレス機「MSP4000—430」(写真)を長野工場に導入し、本格稼働を開始した。

モーターコアの複雑化で加速する大型化に対応する。近年はモータ効率を上げるために、スロット数の増加や冷却構造が複雑化し、金型も大型化している。「ステータコア、ロータコアともに形状が複雑になり、4工程だったものが8工程になり、金型も大型化している。形状の複雑化で、抜き荷重が大きくなり、サイズだけでなく、400tの加圧能力の機械も必要になっていた」(金型事業部の伊丸友和部長)という。

今回稼働したプレス機では、こうした大型化したモーターコアを同時に2個打ち抜き、積層することができる。従来ステータコアとロータコアをそれぞれのプレスで生産する工法に比べ生産スペースの削減、材料歩留まりの向上、オペレータ数の削減等の生産性の向上につながり、コスト削減となる。「試算によると、歩留まり改善でユーザーは年間数億円の材料費のコストダウンになる」(伊丸部長)という。

今後は複雑コアの2列化に加え、1回で3個を打ち抜く「3列化」や、φ380㎜の大径サイズの生産にも取り組む。

金型増産のための投資も継続する。モータの需要拡大で金型の増産が欠かせないためだ。「中国企業では金型の仕様決定から納期まで3か月ということも珍しくない」(石井克則専務)ため、増産で金型の納期短縮にもつなげる。

すでに大型の精密研削盤、治具研削盤などを導入。来年春に完成する新工場にはワイヤ放電加工のラインも増やす計画という。こうした投資により、金型の生産能力を今年度中に23年度比で2・5倍に引き上げる。

同社は独自の型内接着技術「GlueFASTEC(グルーファステック)」や、モーターコアに磁石を挿入し樹脂により固着する独自技術「MAGPREX(マグプレックス)」を持つ。金型とプレス技術や、こうした独自技術を武器に、日本や中国の自動車メーカーに対し、同社製のモーターコアの採用を広げる。

金型しんぶん2025年10月10日号 

関連記事

久野金属工業 全業務の見える化でDX【特集:金型メーカーのコト売り戦略】

生産性向上やペーパーレス化 モノづくりのDX化が叫ばれて早数年、様々なデジタルサービスが開発されてきた。その中で、ひと際目を引いたのがプレス金型及びプレス加工を手掛ける久野金属工業(愛知県常滑市)とシステム開発のマイクロ…

TOWA 2022年3月期第3四半期連結決算

売上約85%増382億円 旺盛な半導体需要が牽引 TOWAは2022年3月期第3四半期の連結決算を発表し、売上高は382億円(前年同期比84.8%増)、営業利益は90億円(同288.9%増)、経常利益は90億円(同274…

日研工作所 大阪本社をエコ工場化

日研工作所(大阪府大東市)は、関西電力(大阪府大阪市)との共同事業として、同社本社工場(敷地面積:55,000㎡)に、太陽光パネル容量1.920MW(メガワット)の大規模な自家消費型太陽光発電設備を導入する。年間自家消費…

三陽製作所 薄板に極小穴の離れ業 【金型の底力】

車の電動化はチャンス 「先代から金型があれば、どこでも生産できる。だからこそ、金型技術が最も重要な要素になる」と話す近藤章夫専務。同社は二輪・四輪向けプレス金型及びプレス加工で、主にエンジンやミッションなど内燃機関の部品…

図南鍛工 内製金型の生産性高め、鍛造10ラインに迅速供給【Innovation〜革新に挑む〜vol.9】

建設機械やトラックなどの熱間鍛造部品を手掛ける図南鍛工。鍛造10ラインを備え、最大200㎏の大物部品や深穴中空品など多様な鍛造製品を生産する。競争力の高いものづくりを実現するために金型も内製化。高性能な加工設備やMOLD…

トピックス

関連サイト