金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

MAY

26

新聞購読のお申込み

粉末冶金・プラ型メーカーを買収 F&Cホールディングス 藤巻秀平社長【この人に聞く】

プラットフォーマー目指す

鋼材商社の藤巻鋼材を中核とするF&Cホールディングス(名古屋市東区、052・972・611)は今年4月、粉末冶金や樹脂金型を手掛ける山崎TECH(大阪府枚方市)を買収した。さまざまな加工メーカーの技術を集め、あらゆる加工を受託できる「モノづくりを支援するプラットフォーム」の構築を目指すという。「金型産業を盛り上げ、日本の製造業を元気にしたい」と話す、藤巻秀平社長に買収の狙いや今後の展開を聞いた。

ふじまき・しゅうへい
1999年名古屋学院大学商学部卒、ブリジストンIPG入社。2002年藤巻グループ入社。06年F&Cホールディングス企画室長、09年F&Cホールディングス専務取締役、13年F&Cホールディングス代表取締役社長。1975年愛知県生まれ、50歳。

構想するプラットフォームとは。

金型だけに限らず、樹脂やダイカスト、プレス部品メーカーなど特長のあるメーカーに参画してもらい、多くの顧客の要望に応えられるような基盤だ。簡単に言えば「こういう部品が作りたい」というユーザーがいれば、プラットフォームに問い合わせて頂ければ、現在は緒に就いたばかりだが、将来は全てを提供できるような能力を持ちたい。

なぜプラットフォームだったのか。

ユーザーから「こんな部品を作れないか」といった問い合わせが増えている。部品の変化や協力先の廃業、人手不足による生産能力の低下など理由はさまざまだと思う。

こうした課題に対し、できることは何かと考えた。当社には200人を超える営業担当者がいる。日々ユーザーの課題や声をヒアリングしている。自社グループや協力先企業の技術をマッチングができれば、その課題に対応できると判断した。

山崎TECHの買収もその一環?

M&Aになったのは偶然だがそうだ。当社は元々、冷間プレスや冷間鍛造を主力とするお客様が多い。2024年に樹脂金型向けの熱間材料の販売などを目的とした「プラスチック製品販売事業部」を立ち上げた。

材料だけで販売するのは難しく、お客様の要求に合わせて、2次加工も必要になる。その時に協力先になってくれた1社が山崎TECH。髙橋成宏元社長から「両社ともプラスチック関連の需要を開拓する想いは同じなので、グループ会社になれないか」と打診を受けたのがきっかけだ。

山崎TECHの特徴は。

山崎TECHは、住友特殊金属および日立金属(現プロテリアル)の磁性型製造部門が前身で、13年に山崎TECHとしてスタート。現在も磁性粉末冶金金型が主力だが、08年からプラスチック射出成形金型の製造販売も手掛けている。射出成形金型は最大850tクラスまで製作可能。年間売上高は約6億円、従業員数は約50名だ。

今後について。

プラットフォームの構築のために協力先のネットワークを広げたい。そうすることで、金型産業を盛り上げることができる。そして、日本の製造業を元気にしたい。

関連記事

企業と学生つなぎ交流の場をつくる 鳥飼祐介氏(経済産業省企画調整係長)【鳥瞰蟻瞰】

素形材産業の人手不足は、業界共通の課題です。製造業全体の平均から見ても、求人倍率が高い傾向にあります。中途採用や外国人労働者に頼り、人手を確保している企業が多い。 しかし、人手を確保できれば誰でも良いわけではありません。…

【金型の底力】チヨダ工業 豊富な資源を活用し、新たな価値を創出

木質流動成形でSDGsに貢献 技術で差別化を図る 「木質流動を世の中に広め、木材が樹脂やアルミに変わる新たな材料として注目され、持続可能な社会作りに貢献したい」と話すのはチヨダ工業の早瀬一明社長。SDGsやカーボンニュー…

ソディック 古川 健一 新社長に聞く<br>「できないと言わない」ソディックらしさを継承

ソディック 古川 健一 新社長に聞く
「できないと言わない」ソディックらしさを継承

この人に聞く 2018  ソディックは今年1月、創業者の古川利彦氏が名誉会長に、金子雄二社長が会長に就く人事を発表。3月29日付で、古川名誉会長の子息でもある古川健一副社長が社長に就任した。「顧客の要望に『できない』と言…

城南村田 フェイスシールドを製作

コロナをチャンスに  「金型メーカーとして、コロナ禍で何かできることはないかと思ったのです」。そう話すのは、金型技術を活かし、フェイスシールドを作成した城南村田(東京都大田区、03-5744-3555)の青沼隆宏社長。 …

この人に聞く2015 <br>製造業コンサルティング <br>O2(オーツー)松本 晋一社長

この人に聞く2015
製造業コンサルティング
O2(オーツー)松本 晋一社長

潜在する魅力引き出す 製造×サービスで価値を創造  プラスチック金型メーカーの安田製作所は今春、社名を「IBUKI」に変更した。昨年9月、同社を傘下に収めた、製造業向けのコンサルティング会社O2(東京都港区)の松本晋一社…

トピックス

関連サイト