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三条市立大学 共和工業が10億円寄付し、開学
製造業の中核人材を育成
今年4月、技術とマネジメント教育を中心に、製造業に必要な中核的人材を育てること目的とした、三条市立大学(新潟県三条市、アハメド・シャハリアル学長)が開学した。地元のプラスチック金型メーカー、共和工業(新潟県三条市)が10億円を寄付するなど、開学を後押しした。
新潟県の県央では初めてとなる4年制大学で、工学部技術・経営工学科のみの単科大学。燕三条のものづくりを学ぶとともに、技術とマネジメント教育を合わせて行い、「創造性豊かなテクノロジスト」の育成を掲げる。その目的に賛同し、初年度ながら県内外から多くの学生が受験し、定員を超える82人が入学した。
同大学の設立には、共和工業が大きくかかわっている。同社の創業者の故松井恒雄氏は地元への貢献と、技術者の育成を目的とした大学の開校を願い、2015年と16年にわたり、三条市に10億円を寄付。その寄付を基に「三条市立松井共和基金」として積み立てていた。大学の開学にあたり、この基金を活用した。この寄付により、校舎の最上階のホールは「共和松井ホール」と命名された。
松井氏の義弟で、共和工業の岩渕学相談役は「故人は、金型はもとより、中小製造業の発展には中核人材の育成が不可欠と考えており、ものづくりに特化した大学を望んでいた。その遺志を継いで、中小企業、引いては金型業界に必要な技術と経営に精通した中核人材の育成を期待したい」と話している。
金型新聞 2021年5月14日
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