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オネストン・鈴木 良博社長「グループで金型強化」

パンチやダイ、強力ばねなどプレス金型部品を取り扱うオネストンは2021年に創業50周年を迎えた。プレス部品専門商社として基盤を築き、近年は「1個づくり」の特殊部品対応やリバースエンジニアリングほか、アメリカ・ケンタッキー州にも進出(オネストン・アメリカ)。さらに、プレス金型メーカーのトーハラ(名古屋市守山区)と橋村製作所(愛知県刈谷市)をグループ化し、事業領域拡大を図ってきた。次の10年を見据え、同社の鈴木良博社長に今後の将来ビジョンを聞いた。

すずき・よしひろ
1973年生まれ、愛知県出身。1996年金沢大学経済学部卒、名古屋銀行入社。2001年オネストン入社、02年常務取締役、12年代表取締役社長に就任。好きな言葉は「俺が俺がの我を捨てて、おかげおかげの下で生きる」。

設備拡充し内製強化 大型トライプレス機も

昨年度の状況は。

トーハラや橋村製作所の金型受注やオネストン・アメリカは好調だったが、オネストン本体は半導体など部品不足で自動車の減産の影響を受け、21年10月期の売上高は前期比3%増の28億7000万円とやや厳しさを感じた。

ただ、20年に豊田堤工場が完成し、大型鋳物の一次加工やプレス金型の上型・下型の加工、さらには金型の組完(金型部品を組み付ける)といった仕事も受注できたことで状況は好転し、今後に期待している。

今期の取り組みは。

岡﨑工場にあったマシニングセンタ2台や小牧工場の平面研削盤を豊田堤工場に移設したことで、特注小物部品の加工も外注するケースが出ており、利益を取りこぼしている。それを解消するために、今年5月に、オークマ製マシニングセンタ2台を小牧・岡崎の両工場に、アマダマシナリー製平面研削盤を小牧工場に導入する。生産能力を強化し、内製化を進めることで利益の向上を図り、今期の目標である売上高32億4000万円を達成したい。

金型受注の見通しは。

プレス金型は4~6月にかけて金型発注が増えると聞いている。型数も昨年並みのようで、中にはEV車向けの金型もあるようだ。多数の金型を受注するために、6月には設備を整え、万全の体制で臨みたい。

金型の設備投資は。

自動車の軽量化ニーズで、プレスはスーパーハイテン材やウルトラハイテン材(1180Mpa)の需要が高まっている。

また、カーボンニュートラルの課題もあるため、熱間プレスを活用していた1500Mpaの部品も冷間プレスで加工する可能性がある。そうしたニーズに対応するため、トライプレス機の強化が不可欠だ。1200tの大型トライプレス機の導入も視野に入れている。

今後の方向性は。

これから10年は基盤強化。オネストン本体も含め、グループ全体で金型を受注し、生産できる体制を整えていく。今後、プレス金型はハイテンやさらに硬い材料に対応した技術が必要で、グループで協業しながら、次の創業60周年までにグループで金型強化を図る。

金型新聞 2022年2月10日

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