金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

AUGUST

16

新聞購読のお申込み

【この人に聞く】NTTデータエンジニアリングシステムズ・東 和久社長「価値創造のパートナーに」

NTTデータエンジニアリングシステムズ(東京都大田区)は7月、沖縄県うるま市に、5軸加工や自動化を支援する「Mold Future Space‐OKINAWA(MFS)」を開設した。まずは5軸加工機の販売から加工ノウハウまでトータルで提案する。将来的には金型づくりや工場全体の自動化、最新技術の体験ができる拠点を目指す。「金型メーカーと一緒に価値を創造するパートナーになりたい」と話す、東和久社長に、MFSの狙いや今後の展開などを聞いた。

ひがし・かずひさ
1964年生まれ、東京都出身。91年、早稲田大学理工学部卒業後、日立造船情報システム株式会社(現 NTTデータエンジニアリングシステム)入社。2018年、代表取締役社長に就任、現在に至る。

5軸や自動化の提案拠点
金型づくりトータルを支援

MFS開設の理由は。

 日本金型工業会では、新たな価値の創造が必要だと打ち出しているが、それを金型メーカーと一緒に創り出すパートナーになりたい。そのために、ソフトだけでなく、機械、ノウハウを含めた提供を行い、さらに、それらを実際に体験して頂く場が必要だった。その第一歩として、5軸加工機の導入、運用や保守までトータルで支援する。

サポート体制は。

台湾の工作機械メーカー「東台精機」と、製造技術の向上や人材育成に取り組む「ものづくりネットワーク沖縄」と協業する。MFSには、東台精機の5軸加工機「GT—630」を導入した。ソフト面は当社が担い、ノウハウの部分はものづくりネットワーク沖縄が担当し、3者で協力しながら、5軸加工を総合的に提案できる体制を整えた。5軸導入で悩む金型メーカーにはぜひ相談頂きたい。

具体的に提供するサービスや方法は。

当社の趣旨に賛同し、一緒に取り組んでもらえるアーリーアダプターとなって頂ける企業の参画を募っているところで、彼らとも協議しながら、詳細を詰めていきたい。

また、5軸加工機を販売することが目的ではない。すでに5軸加工機を導入済みの企業や、他社の5軸加工機を導入予定の企業へも、5軸加工に関するノウハウやアプリケーション、教育などを行う予定だ。いずれにせよ、金型メーカーが求める成果を実現するために最善の方法で提供したい。

今後の展開は。

機械、ソフト、加工ノウハウの次は、工具が必要になるので、まずは工具メーカーとの協業を進める。その後は工具だけでなく、金型製造のインフラの強化に必要なメーカーと積極的に協業していく。また、機械加工に限らず、搬送や測定など、金型づくり全体の自動化も提案できるようにする。

MFSの未来の形は。

将来的には、IoTを活用した生産管理の最適化やMR(拡張現実)の活用など最新技術を発信・体験できるスマートファクトリーのモデル工場を目指す。そして、日本の金型メーカーと一緒になって、新たな金型製造のインフラや、顧客にとっての価値を考え、体験できる場にしたい。

金型新聞 2021年9月10日

関連記事

【対談】日本金型工業会 小出 悟 会長 ×ロボコム・アンド・エフエイコム 天野 眞也 社長

デジタル技術を活用してビジネスモデルや業務プロセスを変革するデジタルトランスフォーメーション(DX)。金型でもその重要性は誰もが認めるところ。しかし、金型づくりでは、人が介在する部分が多かったり、デジタル化を進めづらかっ…

【この人に聞く】大同特殊鋼 次世代製品開発センター主席部員・井上 幸一郎氏「SKD61相当の粉末材」

ダイカスト金型などでパウダーベッド式の金属3Dプリンタによる金型づくりが広がり始めてきた。背景の一つには、金型に適した材料の進化がある。中でも、これまで金型で広く使われてきたSKD61に相当する材料が登場し始めたことが大…

【ひと】サンアイ精機 代表取締役社長 菊地 晋也さん

髭のサンタクロース 誰しも12月24・25日をワクワクして過ごした子供時代の記憶があるだろう。それはクリスマスプレゼントがもらえる日だからだ。「子供たちにとって記憶に残る楽しい1日を体験してほしい」。そんな願いを込めて地…

冨士ダイス 西嶋守男社長に聞く<br>世界で認知されるブランドに

冨士ダイス 西嶋守男社長に聞く
世界で認知されるブランドに

生産効率向上し、需要増に対応  耐摩耗工具メーカーとして国内トップシェアを誇る冨士ダイス。超硬合金製のダイスやロール、製缶用金型、ガラスレンズ成形用金型など耐摩耗工具に特化した事業を展開し、来年には創業70年を迎える。「…

JIMTOFこう見る<br>日本金型工業会 小出会長・平林技術委員長に聞く

JIMTOFこう見る
日本金型工業会 小出会長・平林技術委員長に聞く

IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)などの新技術が製造業に大きな変化をもたらそうとしている。工作機械や工具などの生産財も、これまでは難しかった精度や加工が実現できるようになるなど、金型づくりも大きく変わり始め…

関連サイト