新型コロナで需要が減速し、自動車の電動化で産業構造が変わるかもしれない。先の見通しにくい混沌とする時代に、リーダーはどういったことを心掛け、自らの指針としているのか。時代をリードに考えを聞いた。 伊藤製作所 伊藤 澄夫…
「品質の安定化を図る」阪村エンジニアリング社長・松井大介氏
EV化への対応加速

まつい・だいすけ
1975年生まれ。大阪府出身。2000年龍谷大学国際学部卒。1999年同社入社(在学中にアルバイト入社)、2009年取締役製造部長、21年代表取締役に就任。座右の銘は「意志あるところに道は開ける」。趣味はゴルフと海外出張。
磨きロボットなど販売
現状について。
自動車向けはダウンしているものの、工作機械やロボットの需要増加で六角穴付きボルト(キャップボルト)向けの金型が好調で、2月は単月で過去最高の売上高だった。新型コロナウイルスでグローバルのサプライチェーンが寸断され、部品不足に陥っているが、逆に海外輸入していたボルト向け金型が国内回帰し、盛況となっている。また、アウトドア需要で自転車や家庭用ゲーム機など幅広い市場で動きが活発だ。
顧客の幅を広げることが重要ですね。
時代の変化が早く、予測できない中では特定の産業や顧客へ依存するより、幅広い市場や顧客を開拓することが重要だと思う。当社も依存度が10%を超える顧客はない。自社技術やPRを強化し、金型メーカーも攻める時ではないだろうか。
自動車産業はEV化で変革が訪れています。
確かに変革の時代だが、金型メーカーにとってはチャンスと言える。EV化でなくなる部品もあるが、電池やモータといった新しい部品や軽量化で新工法開発や工法転換が進み、金型の高精度化・品質安定化が求められる。当社も数年前に設備投資を図り、EV部品の受注につながっている。今後は増設も検討していく。
社内の取り組みは。
鍛造におけるニーズの1つが品質の安定化だ。昨今はユーザーの品質管理も厳しさを増している。そこで昨年、磨き工程の自動化を図る磨きロボットシステムを開発し、社内運用や販売を始めた。引き続き、人では技量などで品質の安定が難しい工程に対し機械化を進め、品質の安定を図るほか、工場内で活用するAGV(自動搬送ロボット)の導入も視野に入れている。
人材面では。
機械化を図るとはいえ、人がいないと事業は継続できない。直近はSDGsに取り組み、プラスチックの梱包資材を紙に変更できるか検討し、若手支援で奨学金の補助制度を始めた。健康経営優良法人2022にも認定されたところだ。中小企業の最大の課題は『人』。解決するにはイメージ戦略も重要になる。
金型新聞 2022年4月10日
関連記事
若者の興味を引け 金型はものづくりの喜びがある広く知られる業界へ 若手を育てることは、金型メーカーにとって技術の伝承はもちろん、業界の活性化という点でも大切なことです。量産のものづくりがある限り、マザーツールである金型…
大阪産業創造館で8月に開催した「金型技術展2022」を企画、運営した。大阪産業創造館が金型をテーマとする展示会を開くのは初めて。金型メーカーや関連企業44社が出展し、コロナ禍ながら会期1日で688人が訪れた。 金型をテー…
樹脂やプレス金型の製作から少量の成形まで手掛けるハマダ工商は今年2月、事業再構築補助金を活用し、金属3Dプリンタを導入した。水管を自由に設計した冷却効果の高い金型で、反りを抑えた防犯レンズカバーの成形品を提供するのが狙い…
生産性高める技術提案 シナジー生むプロ集団に 昨年10月、兄の憲一会長から経営のバトンを受け継いだ。歯車などの精密冷間鍛造金型を手掛けるアカマツフォーシスが取り引きするのは、自動車部品などのメーカー。「金型を通じて顧客…


