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インターモールド2022総集編 -自動化-
機能集約で工程削減


人手不足や技術者不足が懸念される製造現場では自動化/省人化、効率化を図ることが課題となっており、工作機械メーカーや治具メーカーなど多くのメーカーが工程集約やロボット活用などの新技術を開発している。
高精度なマシニングセンタを開発する安田工業は「2in1」をテーマにミーリングと研削加工を1台の機械に集約したマイクロセンター「YMC650」を展示。パンチを事例に、ミーリングと研削、機上測定、追い込み加工を自動化し、従来の複数機械の運用を1台で完結する技術を紹介。
西部電機が出品した高精度自由形状内面研削盤「SFGシリーズ」は旋削と研削の両機能を持ち、従来の放電+研削やミーリング+手磨きの工程を1台に集約。機上計測や補正加工もワンチャッキングで仕上げる。展示会ではレンズや冷間鍛造金型を例に、生産効率改善を訴求した。
ツーリングも工程集約をテーマに新技術を披露。ハイドロチャックなどを手掛けるエヌティーツールが出品したマシニングセンタ用高圧洗浄ツール「Boost Master」はクーラントを15Mpaまで増圧し吐出できるツールだ。ATCに搭載でき、加工後に部品に残った切りくず除去を可能にし、加工から洗浄までMC1台に集約。
段取りの効率化

治具メーカーも負けていない。マグネットチャックを手掛けるサンアイ精機が開発したクランプ装置「SWL-190」はワークのみ搬送し、自動クランプさせる装置。ワイヤ放電加工のワーク交換はクランプしたまま移動させるのが一般的で、精度や運搬、加工機へのセッティングが課題だったが、同製品を活用すると、エアのON/OFFで脱着ができ、ロボット活用で自動化を実現することも可能だ。また、多様な工作機器を製造するナベヤは金型業界で導入が増えている5軸加工機の活用を促進する5軸加工用バイスを提案、段取り時間の短縮を訴求した。
ロボ活用など

さらに、金型メーカーも自社の技術とアイデアで新たな製品開発に挑戦している。冷間鍛造金型や六角パンチなどを手掛ける阪村エンジニアリングは協働ロボットと鏡面ショットマシンを組み合わせた自動磨きシステムを開発。面倒なティーチングも不要の対話式で、ワークのセットもシステムの指示に従えば、ロボット知識がなくても簡単に段取りできるのが特長だ。ロボットが磨き工程を行うことで、最終的な人の磨き作業も短縮でき、生産性向上が期待できる。
今後、人手不足や技術者不足は確実に起こる。その中で、いかに製造現場の自動化/省人化、工程集約を図り、生産性の向上につなげられるかが成長の大きな分かれ道となる。
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