金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JULY

03

新聞購読のお申込み

DMG森精機 AMの受託加工サービスを開始

AM Lab&Fabを開設

DMG森精機は伊賀グローバルソリューションセンターに「アディティブマニュファクチャリング Laboratory&Fabrication(以下、AM Lab&Fab)を開設し、金属積層造形の活用をサポートする受託加工サービスを始めた。SLM方式、DED方式に対応し、金属積層造形機の導入を検討する顧客のワーク設計や加工方法を支援する。

受託加工は1個作りから可能で、材料はSLM方式でステンレス、アルミ、マルエージング鋼、銅など、DED方式はステンレス、ハイス鋼、金型鋼、インコネル、ステライト、銅合金に対応。

設備は「LASERTEC30 SLM 2nd Generation」、「LASERTEC12 SLM」、「LASERTEC30 DUAL SLM」に加え、新機種「LASERTEC3000 DED hybrid」を設け、切削できない複雑形状な部品作りやコンフォーマルクーリング(3D冷却水管)、金型の補修、母材と異なる材料を造形するバイメタル造形、摩耗の激しい部位にハイス鋼をコーティングするなど様々なニーズに応える。

「補助金でAM機導入を検討する顧客が増えており、導入前検証としてラボを活用してほしい」と話すのはAM部のブルーメンシュテンゲル健太郎部長。持ち込まれたワークや設計に対し、材料選定や造形可能か、レシピ作成、造形後のサポート部除去など造形から後工程まで様々な側面で支援する。「AMは技術情報も含め、認知度が低い。受託加工サービスでAMの可能性を理解してもらい、機械の販売につなげたい」とはAM加工技術グループの小田陽平グループ長。金型市場では、金属3Dプリンタを活用した金型作りの事例も増えており、新技術を体感できるチャンスといえる。

同社は2022年中に東京グローバルヘッドクォータ(東京都江東区)にも同様ラボを開設する。ブルーメンシュテンゲル部長は「部品の補修では手動溶接機を用いることが多く、AM補修に必要なCAMを作成できない場合がある。そこでスキャナーで計測したデータから自動でCAM生成する技術開発にも取り組んでいる」と語るなど、AM技術は着実に進んでいる。

金型新聞 2022年5月10日

関連記事

I‐PEX 金型棟新設

福岡2工場の設計・製造を集約  電子部品や自動車部品を手掛けるI‐PEX(京都市伏見区、075-611-7155)は、技術部門の中核拠点I‐PEXキャンパス(福岡県小郡市)に金型棟を新設する。福岡県の2工場の金型開発と製…

南武 インドに現地法人設立

現地企業開拓に注力 金型用中子抜き油圧シリンダーメーカーの南武(神奈川県横浜市、045・791・6161)はこのほど、インド南部のチェンナイ市に現地法人を開設した。1月から営業を開始し、日系企業だけでなく、ローカル企業へ…

精工技研 24年3月期 売上高157億8500万円

EV金型・成形品が増加 精工技研(千葉県松戸市、047・311・5111)の2024年3月期売上高は、前年同期比3・1%減の157億8500万円だった。営業利益は24・3%減の10億5200万円。電気自動車(EV)部品向…

共立精機 海外で先行してギガに挑む【特集:ギガキャストの現在地】

設計・解析ノウハウ中国で蓄積 ギガキャストで先行する中国でギガ向け金型を製作し、そのノウハウをベースに国内でのギガ関連の需要開拓を狙うのが共立精機だ。構想段階からの設計相談や解析などの技術サポートを提供する一方、国内では…

三共精機 EQ教育を提案

挑戦する心を鍛える 行動変化を促す力へ 測定機や切削工具などを販売する機械工具商社の三共精機(京都市南区、075-681-5711)は教育ソリューション事業を立ち上げ、教育コンテンツ開発を手掛けるジャパンラーニング(東京…

トピックス

関連サイト