金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JULY

27

新聞購読のお申込み

AM普及をサポートする企業や団体に注目

受託などサービス拡充

AMに必要なデザイン設計や材料、各種3Dプリンタ積層造形装置メーカーなどで構成される「日本AM協会」は近畿経済産業局施策「kansai‐3D実用化プロジェクト」で具体的なAM活用検証を行い、成果を発信し、AM実用化に向けた情報提供を行っている。まだAMの技術情報が少なく、普及の障壁になっており、こうした活動を通じて広くAM普及を図っている。

冷却水管や部品に活用

協栄産業の3DPテクニカルセンター
J3Dはコンサルサービスを開始

受託造形サービスを手掛けるJ3Dは新たにコンサルティングサービス「Additive agent」を立ち上げ、金属3Dプリンタの据え付け環境や技術、安全、サポート除去教育などを手掛け、テスト造形までユーザーをアシストする。昨今、補助金で金属3Dプリンタを導入するユーザーも増えており、「当社には受託造形で培ったノウハウがあり、サポート除去など様々な面でAMによる製品の立ち上げをお手伝いしたい」と高関二三男社長は話す。同じく受託造形サービスの白銅は輸入モールドベースや金型部品などを扱う「金型課」と部署を統合し、鋼材の一部にハイブリッド造形を行う提案を強化。さらに、品質管理体制を設け、工場内に硬度、密度、寸法、引張強度などの測定機を完備。造形時にテストピースを同時に作成し、製品と同じ条件のものを測定し、品質管理につなげる。特販課の石塚伸一課長は「強みは材料から提案でき、機械加工も含めコストダウン提案ができる」。

3Dプリンタを販売する協栄産業は装置販売だけでなく、修理やメンテナンスにも力を入れる。さらに、神奈川県相模原市に「3DPテクニカルセンター」を立ち上げ、造形サービスも行うなどワンストップサービスを確立。3Dシステム部の伊東義夫部長は「強みはワンストップサービスとあらゆる材料の3Dプリンタを取り扱うことで幅広い提案が可能な事だ」とし、3Dプリンタを成長事業と捉え、年率25%の成長を見込んでいる。

金型新聞 2022年5月10日

関連記事

【特集】金属3Dプリンタ<br>金型づくりはどう変わるのか

【特集】金属3Dプリンタ
金型づくりはどう変わるのか

▶︎▶︎採用目指す動き広がる ▶︎▶︎金沢大学古本達明教授に聞く 金属3Dプリンタの未来「将来不可欠なツールに」 ▶︎▶︎事例①日産自動車 ダイカスト部品で活用探る ▶︎▶︎事例②J・3D ハイブリッド構造でコスト抑制 …

現代の名工・三井ハイテック 木下 易之氏に聞く「次世代の匠に必要なもの」

デジタル技術や自動化技術の進化によって金型づくりはここ数年、大きく変化している。これから金型技術者にはどのような技能や能力が求められるのだろうか。それとは逆に、時代を越えても変わらず求められることは何だろうか。高度な研削…

東亜成型 キャンプ用品を販売

培った技術活かす 自動車の電動化、医療関連や半導体関連需要の拡大などで、国内のものづくり産業に求められるものも大きく変化している。自動車の電動化ではモータやバッテリーなどの電動化部品や材料置換による軽量化部品などが増えて…

新規参入目立つ微細精密加工向け機械・工具 成長分野で需要拡大【特集:2022年金型加工技術5大ニュース】

金型づくりの世界では、自動化やAM、脱炭素向けなどの最新技術が数多く登場し続けている。その進化は止まることがなく、4年ぶりに開催されたJIMTOF2022でも多数の最新技術が披露され、注目を集めた。今年最後となる本特集で…

金型メーカーが考える次世代の匠とは?

金型メーカーアンケート  次世代の匠に必要な技は? 熟練の金型職人が持つ「匠の技」を機械に行わせたり数値化したりする取り組みは広がり続けている。新技術が登場する中、「匠」に求められる能力に変化はあるのか。それを…

関連サイト