JIMTOF2022で次世代の技術としてひときわ注目を集めたのがデジタル技術だ。IoTやAI、クラウドなどを活用し機械の稼働状況監視や加工の不具合低減に生かす。金型づくりでもデジタルトランスフォーメーション(DX)が課題…
AM普及をサポートする企業や団体に注目
受託などサービス拡充
AMに必要なデザイン設計や材料、各種3Dプリンタ積層造形装置メーカーなどで構成される「日本AM協会」は近畿経済産業局施策「kansai‐3D実用化プロジェクト」で具体的なAM活用検証を行い、成果を発信し、AM実用化に向けた情報提供を行っている。まだAMの技術情報が少なく、普及の障壁になっており、こうした活動を通じて広くAM普及を図っている。
冷却水管や部品に活用


受託造形サービスを手掛けるJ3Dは新たにコンサルティングサービス「Additive agent」を立ち上げ、金属3Dプリンタの据え付け環境や技術、安全、サポート除去教育などを手掛け、テスト造形までユーザーをアシストする。昨今、補助金で金属3Dプリンタを導入するユーザーも増えており、「当社には受託造形で培ったノウハウがあり、サポート除去など様々な面でAMによる製品の立ち上げをお手伝いしたい」と高関二三男社長は話す。同じく受託造形サービスの白銅は輸入モールドベースや金型部品などを扱う「金型課」と部署を統合し、鋼材の一部にハイブリッド造形を行う提案を強化。さらに、品質管理体制を設け、工場内に硬度、密度、寸法、引張強度などの測定機を完備。造形時にテストピースを同時に作成し、製品と同じ条件のものを測定し、品質管理につなげる。特販課の石塚伸一課長は「強みは材料から提案でき、機械加工も含めコストダウン提案ができる」。
3Dプリンタを販売する協栄産業は装置販売だけでなく、修理やメンテナンスにも力を入れる。さらに、神奈川県相模原市に「3DPテクニカルセンター」を立ち上げ、造形サービスも行うなどワンストップサービスを確立。3Dシステム部の伊東義夫部長は「強みはワンストップサービスとあらゆる材料の3Dプリンタを取り扱うことで幅広い提案が可能な事だ」とし、3Dプリンタを成長事業と捉え、年率25%の成長を見込んでいる。
金型新聞 2022年5月10日
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