プレス加工メーカーの新栄工業(千葉市花見川区、043-258-2310)は2019年末に、プレス金型メーカーのアポロ工業(埼玉県吉川市)を資本提携によってグループ化した。「M&Aは事業領域の拡大や技術の強化につなげるこ…
澤越俊幸さん 3Dプリンタの普及にまい進する[ひと]
日本AM協会専務理事 澤越 俊幸さん

金型、航空機、自動車、電子部品—。日本のものづくりに3Dプリンタ(AM)を普及させる。それを目標とする一般社団法人の専務理事を務める。会員企業や研究機関とスクラムを組み、セミナーによる啓蒙活動や官庁との連携に奔走する。
FA機器商社・立花エレテックで2013年、3Dプリンタの販売担当になり困っていた。マスコミが『魔法の機械』と取り上げブームに。しかし実際は「加工品質が良くなく超高額。ほとんど売れませんでした」。
それはAMやソフトメーカーも同じだった。同じ境遇の企業が集まり前身の任意団体を設立。19年には近畿経済産業局と実用化促進プロジェクトを企画し、国の補助金で金型メーカーなど38社がAMを活用した研究成果を発表。活動が広く知られるきっかけになった。
とはいえ今なお普及の実感は乏しい。障壁と感じるのが日本の中小ものづくり企業の高すぎる技術力だ。「すでに確立した加工技術があるのに品質もコストも保証のないAMを購入する企業は少ない」。
そこで取り組むのが、ものづくりの上流への啓蒙活動。発注元がAMを推奨すればものづくりの裾野に一気に広がるはず。今年法人化したのは、そのためでもある。「団体を設立してから今年で9年。そろそろ普及の道を拓いていきたい」。会員企業の思いを背負い、挑戦し続ける。
金型新聞 2022年7月1日
関連記事
魅力ある組織でなければ人は集まってきません。東北金型工業会をより魅力ある団体にするために、会長就任後すぐに、3つの分科会を作りました。若手が中心となって積極的に参加してもらい、勉強会などを通じ、メリットや魅力を感じてもら…
ミスミ(東京都文京区、03・5805・7050)は2022年9月、システム開発を手掛けるコアコンセプト・テクノロジー(東京都豊島区、以下CCT)との合弁会社「DTダイナミクス」を設立した。ミスミが提供するオンライン機械部…
高品質な鏡面磨き ミサト技研はプラスチック金型やダイカスト金型、機械部品などの鏡面磨きを手掛けている。「納期に遅れず、顧客が希望する品質に応えることができる」(牧野聖司社長)と強調するように、熟練した技術と知見による高品…
あらゆる業界で叫ばれているDX(デジタルトランスフォーメーション)。各企業には、デジタル技術を使い、ビジネスモデルや組織、働き方など会社そのものの構造を大きく変えていくことが求められている。金型業界も例外ではない。次代…