金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

NOVEMBER

22

新聞購読のお申込み

七宝金型工業 焼き嵌め工具の自動交換装置を開発

人的ミス、作業時間を削減

ダイカスト金型メーカーの七宝金型工業(愛知県津島市、0567-24-8787)は工作機械や研削機の設計製造を手掛けるサンテック(滋賀県草津市)と共同で、焼き嵌めホルダと切削工具の着脱を自動化する焼き嵌め工具自動交換装置「TOOL MEISTER(ツールマイスター)」を開発し、販売を始めた。同社はものづくりの楽しさを感じてもらえる企業を目指し、社内にエスラボ事業を立ち上げ、現場の効率化・スマート化を図る商品開発を進める。ツールマイスターはその第1弾として開発した。

焼き嵌めホルダと工具のセッティングは従来、人の作業で行っていたが、同製品はホルダと工具をワゴンにセッティングし、ボタンを押すだけで、機内ロボットが自動で焼き嵌め工具の着脱を行う。工具データの入力は事前に工具ファイルをCSVで転送することで、自動で設定可能なスマートシステムを採用しており、工具突出量も0.01㎜単位で設定できるため、人的ミスや作業者の拘束時間の削減につながる。

ツールマイスターは、装置サイズが1400×2220/3300/3900㎜の3タイプを用意。ホルダ種類はHSK—A63・100、BT40・50に対応し、セット可能なホルダ本数は20・40・60本、工具本数は64・160本、対応シャンク径はφ4・6・8・10㎜、ホルダ可搬重量は8㎏。

同社は7月6~9日にポートメッセ名古屋(名古屋市港区)で開かれるインターモールド名古屋に出展し実機を披露する。松岡寛高社長は「単純作業である工具の段取りを自動化することで高付加価値な作業に集中でき、現場のやりがいにつながる」と期待感を示す。同社は製品動画の作成や工場見学会を行い、活用方法を披露するほか、今後も新製品の開発を進める。

金型新聞 2022年7月1日

関連記事

サンユー技研が金属加工メーカーを買収

事業多角化や技術強化狙う 大型ダイカスト金型メーカーのサンユー技研工業(三重県津市、梅本大輔社長)はこのほど、金型部品や機械加工を手掛ける坂忠鋼材商会(大阪府東大阪市、坂口忠嗣社長)を買収した。買収額は約2億円。部品の安…

関連異業種5社で連携し、ダイカスト金型部品を金属3Dで造形

ダイカストメ—カーのエーケーダイカスト工業所(埼玉県比企郡)、樹脂型メーカーのエービー(川崎市高津区)ら5社が連携し、ダイカスト金型向けの入れ子や部品を製作した。3Dプリンタによる冷却水管の造形だけでなく、離型剤を通すた…

大同特殊鋼 工具鋼2~5%値上げ

9月契約分から 生産能力上回る需要 大同特殊鋼は9月契約分から、全ての工具鋼製品で2~5%の値上げを実施する。今年1月契約分からも値上げを実施したが、それに続く2回目となる。 スクラップの高騰が続いていることに加え、自動…

ジェービーエムエンジニアリング 積層専用CAMに条件パラメータを自動制御できる機能を追加

  高速・高精密積層加工を実現 ジェービーエムエンジニアリング(大阪府東大阪市、06-6744-7331)は積層専用CAM「ADDITIVE MASTER LUNA」に、新機能「リアルタイムプロセスコントール」を追加した…

ユニオンツール HRC60以上の高硬度材加工用エンドミルを販売開始

ユニオンツールはこのほど、高硬度材加工用のロングネックボールエンドミル「HWLB」の販売を開始した。HRC60の高硬度材でも効率よく加工できる。 従来のHARDMAXコートに比べ、耐摩耗性の高いコーティング「HMWCOA…

トピックス

関連サイト