MOLDINO(東京都墨田区、03-6890-5101)はこのほど、穴加工用工具「超硬 OHノンステップボーラーシリーズ」から穴深さが直径の40~50倍に対応した超深穴加工向け「40~50Dタイプ」を発売した。 高強度の…
日立ハイテク 切削精度向上サービスの提供を開始
たわみ補正をデジタル化

日立ハイテク(東京都港区、03-3504-7111)は今年4月、「切削精度向上サービス」の提供を開始した。熟練者の経験で行っていた主軸のたわみ補正をデジタル技術で代替する。同サービスにより属人化からの脱却、品質の安定化につなげる。
主軸の剛性値と工具の切削力を測定後、現状のNCデータや、素材形状などの情報をクラウドにアップする。クラウド上で、切削シミュレーションし、加工精度を高めた補正NCデータを出力。このデータは、主軸から工具のたわみに起因する誤差を相殺したパスにより、高精度な加工を実現する。
主軸とホルダから工具の突き出し部分を含めたたわみの補正を可能にした点が同サービスの強みだ。加工部位によって速度を変える「送り速度補正機能」と掛け合わせることで、加工精度を落とさずに加工時間の短縮も可能となる。
同社は加工誤差に影響を及ぼす要因として主軸の剛性に着目し、他社との差別化を図った。ビジネスインテグレーション本部の江藤昂平氏は、「主軸の剛性値を測定して、データ化するサービスは他にない」と話す。主軸の剛性に応じた補正NCデータの出力が可能となったことで、設備や人に依存しない安定した加工につながる。
運用するうえで初期投資の費用は主軸剛性測定が一台当たり約20万円+工具の切削力測定費(本数により個別見積)となる。クラウドサービスはサブスクリプションで利用でき、加工機契約台数、契約方法(月額もしくは年額)によって個別相談となる。
金型新聞 2022年8月10日
関連記事
日東工器はこのほど、リニア駆動式の真空ポンプの高出力機種「VP0940T」を開発した。子会社のメドー産業が販売する。120l/分とシリーズ最大の吐出空気量と、到達真空度がマイナス53・3kPaと高出力を実現。一方で消費電…
「金型メーカーが情報管理をするのは、自社の知的財産を守るためと顧客情報を守るための2つの意味で重要だ」と話すのは、飲料や化粧品などのプラスチック金型を手掛ける打田製作所の打田尚道社長。同社は15年ほど前に社内で情報シス…
順送プレス金型などの大型プレートは、平面度を維持するために再研削によって何度も繰り返し使用されている。また、焼き入れ処理を行うため、反りが発生し、加工時間の増加や測定方法などが課題となっている。ここでは、このような金型プ…
平面研削加工はこれまで、加工条件の設定や砥石の管理に高い技能が必要なため熟練技能者の存在が不可欠だった。しかし近年、自動化技術をはじめとする様々な機能を搭載する平面研削盤の登場で、誰でも簡単に加工できるようになりつつある…