金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

AUGUST

17

新聞購読のお申込み

「『金型灼熱』の技術強みに 省エネなど製品開発」 平和電機社長・大澤孝佳氏

各種工業用ヒーターや金型均熱システムなどを手掛ける平和電機(愛知県一宮市、0586-77-4870)は独自のエンジニアリング力を強みに、金型メーカーの様々なニーズに応える。近年はSDGsなど循環型社会への貢献を目指し、新たな企業イメージの構築を図る。将来ビジョンを大澤孝佳社長に聞いた。

平和電機社長・大澤孝佳氏

得意な技術は。

当社は70年以上、自動車部品の金型や射出成形機、押出成形機といった各種機械設備を中心に、多様なニーズに応える工業用ヒーターを手掛け、販売からメンテナンスまで顧客に寄り添う形で事業を展開してきた。また、エンジニアリング力を活かし、金型表面温度を均一に保つ「金型均熱システム」の設計からメンテナンスまでトータルで行うなど独自技術の開発にも力を入れている。

金型均熱システムとは。

金型内にヒーターを組み込み、配線工事から昇温試験、ヒーターのカスタムまでトータルで製作しているもので、特に自動車内装部品向け大型金型に採用されている。金型の温度を一定にするにはヒーターの容量や配置のバランスなどノウハウが必要で、30年以上積み重ねてきた当社のコア技術だ。そのほか、シート材の搬送装置の設計・製作などエンジニアリング力の強化に努めており、多方面で顧客の課題解決に貢献したい。

直近の新製品は。

需要が増しているスーパーエンプラなど高機能プラスチックの成形時で昇温不足が課題となっている。そこで開発したのが「スプリットバンドヒーター」で、従来のノズルバンドヒーターより高出力なため、約1/3の時間で昇温(200度)にでき、サイズも従来品と変わらず省スペース化にもつながる。

省エネも課題です。

他社メーカーとコラボし、高効率・高断熱(保温性)をテーマにした製品開発にも着手している。今後はカーボンニュートラルも課題に挙がるため、ヒーター数や容量バランスなど省エネに貢献する製品や技術が求められるだろう。当社のコア技術を活かし、自動車以外の分野も視野に入れている。

社内の取り組みは。

地域清掃や工場から出た廃材の分別はもちろん、次世代の学生にものづくりの体験の場を提供しようと近隣の中学生や高校生を対象に、工業用ヒーターの製作やレーザー加工機の加工体験などを実施している。ものづくりを次世代に残すためにも、未来を担う若い人に伝えられることがあるはずだ。

現場では女性も多く活用されています。

現場は細かい作業も多く、役職者に女性を登用するなど多くの女性が活躍している。将来は障害者雇用や定年退職者の自己実現ができるユニークな企業にしたい。多様性を重んじる企業文化を作り、社員とその家族も含め、人を大切にする企業を目指す。

金型新聞 2022年9月10日

関連記事

中村精工 DXで年間20社以上の新規開拓を実現

新たに福岡工場が稼働 射出成形事業を強化 自動車向けプラスチック金型の設計・製作を手掛ける中村精工(岐阜県岐阜市、058-388-3551)は1月、成形事業及び金型メンテナンスを行う福岡工場(福岡県飯塚市)を立ち上げ、1…

【この人に聞く】マーポス、マルコ・ゾーリ社長

 今年、日本法人設立50周年を迎えたマーポス(東京都大田区、03 -3772-7011)。精密計測機器を手掛け、特に金型分野ではタッチプローブやレーザーによる工具やワークの計測などで、日本の金型づくりを支えてきた。近年は…

明輝 岩手・一関工場で挑む金型加工の効率化、高精度化【Innovation〜革新に挑む〜vol.2】

バンパーやグリルなどの自動車部品を中心に、家電製品、一般産業用品といった幅広い産業分野のプラスチック射出成形用金型を手掛ける明輝(神奈川県厚木市、046-224-2251)。同社は20年以上に渡ってMOLDINOの切削工…

この人に聞く
ツバメックス 山村福雄 社長

サンスターグループ傘下に  プレスやプラスチック金型を手掛けるツバメックス(新潟県新潟市、025-375-4945)は今年2月、オートバイ用部品などを手掛けるサンスター技研(大阪府高槻市、072・681・0351)に全株…

ALPHA LASER ENGINEERING 市川修社長インタビュー

研削力高いセラミック砥石 ALPHA LASER ENGINEERINGは昨年11月、独自ブランドの金型用セラミック砥石を発売した。優れた研削能力や耐熱性が特長で、広がる金型リユースの需要に応えていくという。市川社長に開…

トピックス

関連サイト