金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JUNE

02

新聞購読のお申込み

江口博保さん 研さん重ねる金型設計の熟練者【ひと】

エムエス製作所 開発技術支援部 技術長 江口博保さん

自動車のフィックスドウインドウやクォーターウィンドウ。その成形コストや歩留まりを改善し、環境に配慮した金型も設計した。顧客製品設計の最終確認会にも出席しアドバイスする。それらが評価され、令和2年度「現代の名工」に選ばれた。

入社1年後に設計工程に配属された。半年過ぎると一人で設計業務の全てを担当。同僚が相次いで退職したため、金型の設計担当は自分ひとりだけ。そこから手探りの「独学」が始まった。

知らないことは顧客や同業他社に質問した。初めて3次元CAD/CAMを導入した時は、顧客の仕事を手伝いながら教えてもらった。トライ&エラーを繰り返す中で金型の設計を身につけた。

仕事が終わるのはたいてい深夜。朝から晩まで無心で設計業務に取り組んだ。「トライ&エラーは言い換えれば、失敗の連続。これに耐え、地道に対策に取り組むことで技術を磨いた」。

苦労もある中、顧客からの感謝の言葉が頑張れる大きな原動力に。「創意工夫を重ねるモチベーションになった。前回よりも喜んで欲しいと毎回必死で考えることができた」。

これからは技術の研さんに励みながら後進を育てる。「顧客と話ができるまでには30年。近道はない」。失敗体験を伝えながら、長い目で人材を育てる。設計者としては黄綬褒章を目標に、さらなる高みを目指す。

金型新聞 2022年9月10日

関連記事

電動系、車体系部品へ事業拡大【特集:自動車の電動化とダイカスト】

自動車の電動化が金型に及ぼす影響は大きい。エンジンなどの減少が懸念される一方、軽量化ニーズでアルミの採用が期待されるなどダイカスト金型は変化を迫られている。では電動化でダイカストはどう変わっていくのか。昨秋のダイカスト展…

【ひと】金型大使・天玲美音さん

金型の魅力を届ける元タカラジェンヌ 元宝塚歌劇団男役で、昨年から「金型大使」として活動を始めた。静岡県内を中心に金型メーカーを訪問し、エンターテインメントの世界で培った研ぎ澄まされた感性を武器に新たな角度から金型の魅力を…

【この人に聞く】アイセル社長・望月貴司氏 「面白い企業だと感じてもらえる環境をつくる」

リブランディングを実施 アイセル(大阪市中央区)はこのほど、リブランディングを実施し、企業イメージの刷新を図った。企業ロゴの変更やアイコンの作成、製品のデザインの統一といった対外的な部分での変更に加え、社内では改めてミッ…

日本金型工業会 会長 小出 悟氏 (小出製作所社長)
〜鳥瞰蟻瞰〜

金型は量産の道具 理解するマスターが必要人材発掘が経営者の仕事  「金型は量産のための道具である」と長年言い続けています。金型というものの本質がそこにあると思うからです。お客様は金型が欲しいわけじゃない。金型を使って効率…

デジタル技術を活用し工法の最適化、人材育成、新製品開発に挑む熱間鍛造金型メーカー【金型の底力】

伊藤製作所(愛知県弥富市)は熱間鍛造金型やダイセットを主力とし、クランクシャフトなどの自動車向けや建機・重機、免振装置、航空機といった幅広い市場で活躍する。特に大型の金型やダイセットが得意で、ダイセットは500~6300…

トピックス

関連サイト