金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JULY

29

新聞購読のお申込み

江口博保さん 研さん重ねる金型設計の熟練者【ひと】

エムエス製作所 開発技術支援部 技術長 江口博保さん

自動車のフィックスドウインドウやクォーターウィンドウ。その成形コストや歩留まりを改善し、環境に配慮した金型も設計した。顧客製品設計の最終確認会にも出席しアドバイスする。それらが評価され、令和2年度「現代の名工」に選ばれた。

入社1年後に設計工程に配属された。半年過ぎると一人で設計業務の全てを担当。同僚が相次いで退職したため、金型の設計担当は自分ひとりだけ。そこから手探りの「独学」が始まった。

知らないことは顧客や同業他社に質問した。初めて3次元CAD/CAMを導入した時は、顧客の仕事を手伝いながら教えてもらった。トライ&エラーを繰り返す中で金型の設計を身につけた。

仕事が終わるのはたいてい深夜。朝から晩まで無心で設計業務に取り組んだ。「トライ&エラーは言い換えれば、失敗の連続。これに耐え、地道に対策に取り組むことで技術を磨いた」。

苦労もある中、顧客からの感謝の言葉が頑張れる大きな原動力に。「創意工夫を重ねるモチベーションになった。前回よりも喜んで欲しいと毎回必死で考えることができた」。

これからは技術の研さんに励みながら後進を育てる。「顧客と話ができるまでには30年。近道はない」。失敗体験を伝えながら、長い目で人材を育てる。設計者としては黄綬褒章を目標に、さらなる高みを目指す。

金型新聞 2022年9月10日

関連記事

【新春特別インタビュー】時代をリードする8人

 「CASE」による自動車業界の大変革は金型メーカーに大きな変化を迫ってきた。そして昨年から続くコロナ禍。リモート環境への対応やデジタルツールの活用など、変化せざるを得ない状況はさらに加速している。こうした混迷の時代に合…

山口製作所 アモルファス箔のモータコアの量産に挑む【特集:自動車金型の未来】

特殊な型内積層技術を開発 電動車を始め次世代車で採用が増えるモータ。脱炭素の観点からも、その効率化は欠かせない。その一つとして注目を集めるのが、磁気特性の高いアモルファス箔を採用したモータコア。金型からプレスまで一貫して…

植田機械植田修平社長に聞く第8回UMモールドフェアの見どころ

植田機械植田修平社長に聞く第8回UMモールドフェアの見どころ

未来拓く技術を提案  JIMTOF2016で注目を集めた金型や精密部品に関連する最新の加工技術が一堂に集まるUMモールドフェア。今回は新型の5軸加工機や金属3Dプリンタをはじめ、IoT(モノのインターネット)の活用技術が…

AMや真空炉など積極投資 北田博治氏(アッサブジャパン社長)【この人に聞く】

ウッデホルムやボーラーブランドで知られる特殊鋼メーカーのアッサブジャパン。昨年には、日本進出70周年を迎え、金属3Dプリンタ(AM)事業の強化や、真空炉を設備投資するなど積極的に事業展開を進めている。世界中で販売するグロ…

この人に聞く
MACHICOCO 戸屋加代 代表

 製造業のネット活用は新規顧客や新分野の開拓、知名度向上など様々な方面で大きな効果を上げている。金型メーカーにとっても例外ではない。ただ、その効果は限定的で、ホームページ(HP)を作っても大きな効果を得られていない企業も…

トピックス

関連サイト