金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

DECEMBER

28

新聞購読のお申込み

清水龍司さん 承継に向けて社内改革を進める【ひと】

シミズプレス 清水龍司

群馬県高崎市でプレス加工を手掛けるシミズプレスの3代目として生まれた。しかし、当初は会社を継ぐ気はなかった。

転機となったのは大学1年時。「これからさらに成長する国や地域を見ておきたかった」と中国に短期留学した。そこで語学力など学生のレベルの高さに衝撃を受けた。世界の中で自分が持てる武器は何か。考えた末に「技術なら戦える」と継ぐことを決意した。

大学で経営学を専攻しながら技術専門校に通い、プレスや溶接など1年間で20以上の技術資格を取得した。卒業後は工場向けネットワークサービス会社に就職。年間約300件の企業を訪問し、「多くの経営者と出会い、経営に関わるノウハウを学ばせてもらった」。

26歳で入社。現在は常務として組織体制や採用などの社内改革に取り組む。無駄を減らし、効率良く動ける組織づくりを進める。

10月には金型工場を新設した。「競争力を高めていくには、材料や形状など新しい加工に挑戦しなければいけない。そのためにはプレスだけでなく、金型技術を強化する必要がある」。内製だけでなく、外販も行い、5年後には金型の売上を倍以上に引き上げることを目指す。

大学生の時から意識してきた海外。「量だけでは敵わない。付加価値の高い仕事で差別化を図っていきたい」。承継に向けて次代を見据える。

金型新聞 2022年10月10日

関連記事

金型企業の代弁者として情報を発信<br>日本金型工業会 小出 悟 会長に聞く

金型企業の代弁者として情報を発信
日本金型工業会 小出 悟 会長に聞く

 人材の不足や育成、CASE(コネクティビティ・オートノマス・シェアード・エレクトリック)に代表される自動車産業の変化による影響、台頭する新興国など、日本の金型産業は様々な課題を抱えている。これらに対してどう立ち向かって…

KOEI TOOL SKD61相当材の冷却水管【特集:金型づくりで広がる金属AM活用】

ダイカスト市場に参入 「始まりはプラスチック成形向けの3D冷却水管だった」と話すのはKOEI TOOL(旧ケイプラスモールドジャパン、今年4月に社名変更)のAM課の石井陽部長。同社は日本、シンガポール、マレーシア、ベトナ…

【新春特別インタビュー⑥】岐阜大学副学長・王 志剛氏「金型は最適な教育ツール」

モノの本質を学ぶ場 金型は最適な教育ツール 企業との接点が重要 〜次世代人材の教育〜  1963年生まれ、中国・黒竜江省出身。工学部・機械工学科教授、研究テーマ:プロセス・トライボロジー、型工学、冷間鍛造・板鍛造。92年…

「魅力ある組織に人は集まる 楽しく役立つ活動増やす」 東北金型工業会会長(プラモール精工社長)・脇田高志氏【鳥瞰蟻瞰】

魅力ある組織でなければ人は集まってきません。東北金型工業会をより魅力ある団体にするために、会長就任後すぐに、3つの分科会を作りました。若手が中心となって積極的に参加してもらい、勉強会などを通じ、メリットや魅力を感じてもら…

金型・プレス加工メーカーと精密板金加工メーカーがロックバンド・ギタリストとコラボし、特注ギターパーツを製作

プレス加工・金型製作を手掛ける新栄ホールディングス(東京都中央区、中村新一社長、以下「新栄HD」)と精密板金加工などを手掛ける浜野製作所(東京都墨田区、浜野慶一CEO)の2社が連携し、4人組ロックバンド「Plastic …

トピックス

関連サイト