金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

MAY

06

新聞購読のお申込み

金型製作の効率化を追求 笹山勝氏(ササヤマ社長)【特集:次の10年を勝ち残る4つの道】

EV化などによる金型需要の変化やAMをはじめとする新たな製造技術の登場など金型産業を取り巻く環境はこれまで以上に大きく変化している。金型メーカーには今後も事業を継続、成長させていくため未来を見据えた取り組みが求められている。既存の事業を強化するのか、派生技術を伸ばすのか、あるいは新事業に手を伸ばすのか。さまざまな戦略が考えられる。金型メーカー経営者にインタビューし、次の10年を勝ち残るための戦略について聞いた。

金型を強化する

ササヤマ 笹山勝社長

自動車部品のプレス金型を手掛けるササヤマは昨年、新中期経営計画(2022年8月~23年7月)をスタートした。最終年度に金型製作期間の半減や工程内の作業不適合ゼロを目指す。金型製作の効率化を追求し、次代を担う人材が生き生きと働ける環境をつくる。

新中期経営計画「SAIMS247」の最たる目標は金型製作期間の半減。デジタル技術による生産進捗の見える化。加工棟の新設と工場集約による効率化。各工程の品質向上による修正やトライの削減。これらによって目標を達成したい。

製作期間を半減することができれば競争力を高めることができる。製作期間の早さを強みに他社と差別化できる。生産効率の向上でムダを減らし収益性も改善する。当社が得意とするウルトラハイテンなどの金型の競争力をより高めたい。

ただ、新中計の真の目的は「次代の人材が生き生きと働ける環境づくり」。金型は受注の波で仕事量が変わる。だが働き方改革で仕事に注げる時間は限られている。そんな中でも生活と調和しながら仕事にやりがいを持てる環境をつくりたい。

当社は創業から雑貨、白物家電、テレビ、自動車と手掛ける金型を変え時代の動きに順応してきた。しかし近年、人口減少や車のEV化、SDGsなど取り巻く環境は大きく変化している。勝ち残るにはこの変化に対応しなければならない。

企業は人なり。金型の力をさらに磨く、新たな事業に挑戦する。そうした変化への対応でカギを握っているのは何よりも人材だ。当社は昨年、設立50周年を迎えた。100年企業を目指し次の50年を担う人材が育つ環境づくりに力を入れる。

他の特集記事は以下から

金型新聞 2023年1月10日

関連記事

金型取引改善分科会会長 渡辺隆範氏に聞く 金型業界で足並みそろえ、値上げを実現【特集:どうする値上げ】

業界の弱体化は顧客にマイナス ユーザーと金型メーカーはどちらかが欠けても成り立たない「イコールパートナー」だと訴えてきました。我々の事業を安定させるためにも、値上げは粘り強く要求していくべきで、そのためには足並みをそろえ…

精工技研 UV硬化樹脂で大口径レンズ【特集:ものづくりを変えるレンズ金型】

独自の成形、金型技術で実現 樹脂レンズの光学設計から金型、成形、組立までを手がける精工技研は、紫外線(UV)硬化樹脂を用いた大口径レンズを開発した。独自の成形技術や金型技術によって実現。熱可塑性樹脂やガラスでは要求が満た…

【Breakthrough!】熱間材&コーティング

熱間材の新技術 熱間材に関連する新たな技術開発が進んでいる。ホットスタンプやダイカストのように、過酷な条件での成形が増えているためだ。材料では、高温な金型を効率よく冷やすために、高い熱伝導性や靭性を持った新素材が登場。ま…

【特集:2023年金型加工技術5大ニュース】5.デジタル技術

シミュレーション、AIで効率化 デジタル変革(DX)の実現は近年の金型製造現場における最大の関心事の一つ。労働人口が減少する中で生産性を向上させるためには、人工知能(AI)やシミュレーションなどのデジタル技術を活用するこ…

「5軸加工の匠」 エフアンドエム

デジタル技術の進化で、相次いで登場する新技術。次世代の匠はそれらの技術を金型づくりにどのように活かしているのか。また、それら能力を習得するには、どのようなスキルや育成が必要なのか。本特集では、様々ある新技術の中でも、次世…

トピックス

関連サイト