金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

MARCH

22

新聞購読のお申込み

金型製作の効率化を追求 笹山勝氏(ササヤマ社長)【特集:次の10年を勝ち残る4つの道】

EV化などによる金型需要の変化やAMをはじめとする新たな製造技術の登場など金型産業を取り巻く環境はこれまで以上に大きく変化している。金型メーカーには今後も事業を継続、成長させていくため未来を見据えた取り組みが求められている。既存の事業を強化するのか、派生技術を伸ばすのか、あるいは新事業に手を伸ばすのか。さまざまな戦略が考えられる。金型メーカー経営者にインタビューし、次の10年を勝ち残るための戦略について聞いた。

金型を強化する

ササヤマ 笹山勝社長

自動車部品のプレス金型を手掛けるササヤマは昨年、新中期経営計画(2022年8月~23年7月)をスタートした。最終年度に金型製作期間の半減や工程内の作業不適合ゼロを目指す。金型製作の効率化を追求し、次代を担う人材が生き生きと働ける環境をつくる。

新中期経営計画「SAIMS247」の最たる目標は金型製作期間の半減。デジタル技術による生産進捗の見える化。加工棟の新設と工場集約による効率化。各工程の品質向上による修正やトライの削減。これらによって目標を達成したい。

製作期間を半減することができれば競争力を高めることができる。製作期間の早さを強みに他社と差別化できる。生産効率の向上でムダを減らし収益性も改善する。当社が得意とするウルトラハイテンなどの金型の競争力をより高めたい。

ただ、新中計の真の目的は「次代の人材が生き生きと働ける環境づくり」。金型は受注の波で仕事量が変わる。だが働き方改革で仕事に注げる時間は限られている。そんな中でも生活と調和しながら仕事にやりがいを持てる環境をつくりたい。

当社は創業から雑貨、白物家電、テレビ、自動車と手掛ける金型を変え時代の動きに順応してきた。しかし近年、人口減少や車のEV化、SDGsなど取り巻く環境は大きく変化している。勝ち残るにはこの変化に対応しなければならない。

企業は人なり。金型の力をさらに磨く、新たな事業に挑戦する。そうした変化への対応でカギを握っているのは何よりも人材だ。当社は昨年、設立50周年を迎えた。100年企業を目指し次の50年を担う人材が育つ環境づくりに力を入れる。

他の特集記事は以下から

金型新聞 2023年1月10日

関連記事

センシング機能のダイセットで不良品発生を防ぐ ニチダイ【特集:利益を生むDX】

DXの本質は利益を生み出すことにある。以降では、DXによって「売上げを上げて利益を生み出す」方法と「コストを下げて利益を生み出す」企業のそれぞれの取り組みを取材した。 金型の長寿命化、自動化へ  冷間鍛造金型を手掛けるニ…

【検証】変わる金型基金 新たな船出3<br>年金有期化で安定運用

【検証】変わる金型基金 新たな船出3
年金有期化で安定運用

 前号では、日本金型工業厚生年金基金(上田勝弘理事長、以下金型基金)の現行制度の「定額加算」と「高い予定利率」の2つの課題とその解決策を紹介した。本号では、3つ目で最大の課題でもある「終身年金」の課題と、新制度ではどのよ…

「金属3Dプリンタの匠」三光合成

デジタル技術の進化で、相次いで登場する新技術。次世代の匠はそれらの技術を金型づくりにどのように活かしているのか。また、それら能力を習得するには、どのようなスキルや育成が必要なのか。本特集では、様々ある新技術の中でも、次世…

加工プログラムの効率化 テンプレートで時間短縮、3DCADで自動作成【特集:2022年金型加工技術5大ニュース】

金型づくりの世界では、自動化やAM、脱炭素向けなどの最新技術が数多く登場し続けている。その進化は止まることがなく、4年ぶりに開催されたJIMTOF2022でも多数の最新技術が披露され、注目を集めた。今年最後となる本特集で…

明星金属工業 上田幸司社長に聞く CO2削減に取り組む理由【特集:カーボンニュートラルに向けたはじめの一歩】

自動車のプレス金型を手掛ける明星金属工業は、工場のエア効率化や照明のLED化などにより16年間でCO2排出量を18・5%削減した。カーボンニュートラルへの取り組みを推進する上田幸司社長は「CO2削減に取り組むことで無駄な…

トピックス

関連サイト