金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JUNE

01

新聞購読のお申込み

置き薬ならぬ置き工具
トラスコ中山

工具の在庫切れ防ぐ

工具を使う時にバーコードで読み込む

 機械工具商社のトラスコ中山は、金型製造業や部品加工業など超硬チップを多く消費する現場で、使った分だけ切削工具の費用を請求する置き薬のようなサービス「MROストッカー」の切削工具版を開始した。ユーザーは在庫を持つ必要がなく、工具の管理コスト削減につながるほか、急な工具の在庫切れを防ぐことができる。

 まず、ユーザーはトラスコ中山と工具販売店と協議して、頻繁に使う工具や、在庫切れしては困る工具などを選択する。本数や種類は同社が扱う7万5000アイテムの中から自由に選べる。その工具を無料の専用の工具箱(写真)に収納する。工具を使う時に、スマートフォンにダウンロードした専用のアプリでバーコードを読み込む。

 使った工具のデータはトラスコ中山と工具販売店がリアルタイムで共有し、工具の補充や販売店、棚卸しはトラスコ中山が行う。在庫はトラスコ中山の資産のため、使った分だけ販売店から費用を請求される仕組み。ユーザーは在庫負担不要で、急な在庫切れや工具を探すなど管理コストが省ける。

 オレンジブック.Comを使えば、常備していない切削工具でも、同社が在庫する7万5000アイテムから取り寄せが可能。夕方5時までに注文すれば翌日には到着する。

 トラスコ中山は「オレンジブック」で知られるカタログ販売を展開する機械工具商社。全国26か所の物流拠点を持ち、約50万アイテムを在庫する。

 その在庫と物流力を活かし、今年初めに工場に必要な製品を常備する工具棚「MROストッカー」を開始。今回のサービスはその切削工具版で、同社では「即納が必要な切削工具がMROストッカーに最適でユーザー様の利便性の向上につながると思う」としている。

金型新聞 2020年12月10日

関連記事

日本金型工業会 持続可能な産業に向けた新事業を立ち上げ

 「金型産業戦略会議」設置 日本金型工業会(小出悟会長)は「日本の金型産業を持続可能な産業にする事業」を立ち上げた。利益を生み出し成長できる業界にするには、何が必要かなどを分析・検討し、施策を展開する。そのためにまず、「…

金型保全技術者育成講座
20年度、受講者が成果発表

大分の金型技術底上げへ  大分県で操業する自動車部品メーカーの技術者が金型の保全技術を学ぶ「金型保全技術者育成講座」の2020年度のカリキュラムが終了した。12月12日、大分県立工科短期大学校(大分県中津市)で修了式が開…

がんばれ!日本の金型産業特集<br>IS DESIGN 池田 英樹 社長

がんばれ!日本の金型産業特集
IS DESIGN 池田 英樹 社長

コラボで金型づくり 設計や立ち上げで金型メーカーをサポート 自動車や弱電関係などの射出成型用プラスチック金型設計業を行う。2001年に同社を創業した池田英樹社長は成形メーカーの出身で、その後中国事務所(厦門科樂普科枝有限…

インターモールド2022総集編 -微細精密-

微細精密技術を披露 工具、測定など幅広い製品が揃う EV市場や半導体の需要が拡大する昨今、微細精密加工の重要度が高まっている。今回の展示会では工具、機械に関する様々な製品が披露された。 日進工具は6月に発売する「無限コー…

【特集】最新技術の使いこなし術

工作機械や工具、ソフトウェアなど金型づくりを支えるツールの進歩はすさまじい。こうしたツールの進化によって、加工精度は飛躍的に向上した。加工速度や微細化、自動化、計測技術なども数年前とは比較にならないほど性能や機能が進化し…

トピックス

関連サイト