金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JUNE

22

新聞購読のお申込み

J-MAX 新工場建設や船活用でCO2削減【特集:カーボンニュートラルに向けたはじめの一歩】

自動車の大型プレス用金型及び部品を製造するJ‐MAX。特に、ハイテン材・超ハイテン材用の金型で高い技術を有し強みを発揮している。「2030年度までに、CO2排出量を2013年度比半減、50年度にはカーボンニュートラル実現」を目指し、様々な角度から取り組んでいる。

加工時間短縮、再生可能エネ活用も

まず、モーダルシフト。客先までのトラック輸送の見直しだ。建設中の岡山新工場は、2025年9月から稼働開始を予定しており、大垣から客先までの10tトラック輸送6~7往復を無くすことができる。これによりCO2排出量は1/10程度に削減できる。4年前に立ち上げた鈴鹿工場も同様の効果が確認されており、客先への納期短縮、輸送コスト削減にもつながる。そのほか、フェリー(船)の活用や、トラックを往復で活用することにより輸送効率の向上を図っている。

また、スケジュールコントロールが難しい面はあるが、機械の連続加工を週末に行うことで電力負荷が低い時間帯で制作する。金型の共用部を他の金型に流用すること(MONAKA構造の採用)も進めている。刃具の再研磨により寿命を延長すると共に、廃切削工具のリサイクル率は90%に達する。シミュレーション技術の活用も早くから取り組んできた。机上で問題点を洗い出し、未然防止することで製作時の環境負荷を低減すると共に、生産効率の向上を実現している。目指しているのは、1トライ合格であり、それが実現すると1型当たり200時間程度加工時間短縮できるという。

上石津工場太陽光パネル

再生可能エネルギーの活用にも積極的だ。

本社工場に太陽光パネル440kWを21年に導入。今年、470kWを追加し、合計で本社工場の消費電力の18%を賄っている。さらに、風力発電機400Wを試験導入し、照明に使用している。25年稼働する岡山工場にも太陽光パネル300kWを設置する計画で、岡山工場の消費電力の15%を賄う計画だ。近くを流れる川を利用した水力発電も検討中だ。

その他、照明の自動化やコンプレッサ圧の最適化、エアコンの自動制御や室外機への遮熱シート貼付などに取り組んでいる。

風力発電機を試験導入

今後は、生産管理システムを活用して部品毎のCO2排出量の見える化や、不稼働時間の短縮による能率向上、設備毎の電力使用量の見える化等に取り組み、ムダな電力消費を削減していく。

「電気代が高騰しており、電力消費の削減はコスト上も大きな効果がある。イニシャルコストはかかっても、長期的にはコストダウンにつながる。社会課題の解決に貢献しながら当社の存在意義を追求する」と齋藤社長。

齊藤浩社長

会社概要

  • 本社:岐阜県大垣市上石津町乙坂130‐1
  • 電話:0584・46・3191
  • 代表者:齊藤浩社長
  • 創業:1952年
  • 拠点:国内6拠点、タイ、中国(広州市・武漢市、福州市)、インド(出資会社)
  • 従業員:連結1811人
  • 事業内容:自動車用車体プレス部品、自動車用精密・電動化プレス部品、金型・治具・検具の設計・製作。

金型新聞 2023年9月10日

関連記事

明輝 黒柳告芳会長死去、海外・車への進出を主導

プラスチック金型メーカー、明輝(神奈川県厚木市)の黒柳告芳会長が5月5日、死去した。78歳。通夜および葬儀は近親者にて執り行った。7月24日13時半から東京會舘(東京都千代田区)で「献花式」を予定している。 黒柳氏は日本…

「計測、CAD/CAM、CAE技術生かし、DX化を推進」Hexagon先端技術開発室・立石源治室長【この人に聞く】

Hexagon(東京都千代田、03-6275-0870)は、計測やCAE、CAD/CAM技術を生かして製造プロセスのDX化を推進する「Smart Manufacturing(スマートマニュファクチャリング)ソリューション…

鈴木 車載向け部品が好調 22年6月通期決算

鈴木の2022年6月期通期決算は売上高が234億1000万円(前年度327億800万円)だった。収益認識に関する会計基準の適用で前年同期比は公表していないが、適用外の金型事業の売上高は15億3600万円と前年同期比12%…

電動車で変わるプレス機械のニーズ 高精度、大型化が加速する[プレス加工技術最前線]

高張力鋼板(ハイテン材)の増加や、自動車の電動化で必要となるプレス部品の精密化などにより、プレス金型は高度化している。金型はプレス機の精度や剛性に倣ってしまうため、これまで以上に金型とプレス機の両方の知見が重要になってい…

ミスミ 為替効果で増収増益 22年4-9月期

ミスミグループ本社(東京都千代田区、03-5805-7050)の2022年4‐9月期売上高は、3.2%増の1881億5800万円だった。営業利益は5.6%減の268億9800万円。全事業で需要減速の影響を受けたものの、為…

トピックス

関連サイト