低価格で、欲しい工具探しやすく小規模工場の需要に応える 独自ブランド「さくさく」の切削工具などを販売するウェブサイト「さくさく」がオープンした。低価格帯の汎用的な工具を豊富に取り揃え、通販初心者にも欲しい工具を探しやす…
米谷製作所、車部品メーカー傘下に
電動化、小物部品に事業拡大
ダイカスト金型メーカーの米谷製作所は今年2月、自動車部品メーカーの田中精密工業グループに入った。自動車の電動化によって事業領域の拡大が求められる中、単独での経営は難しいと判断した。既存事業を継続しながらグループ向けの金型を製造するなどして連携し、体制強化を図る。
田中精密工業が米谷製作所の発行済株式を100%取得。経営体制は田中精密工業の伊井雅博執行役員が社長を務める。米谷強前社長は取締役相談役に就任した。社名は変更しない。

米谷製作所は1934年の創業。自動車のエンジンやトランスミッションなどの大物ダイカスト金型を中心に手がけ、トヨタ自動車とも長年の取引実績がある。また、新潟県内の金型メーカーと協業し、超大型ダイカスト技術「ギガキャスト」への対応も進める。
一方で、主力の内燃機関向け金型は自動車の電動化によって長期的な需要減少が見込まれており、新規部品への拡大が課題となっていた。事業領域を広げるため小物ダイカスト部品を主力とし、電動化部品にも注力する田中精密工業グループに入ることを決めた。
田中精密工業にとっても、金型の内製化や大物部品への対応などで利点がある。金型はこれまで設計や一部の加工を除き全て外注していたが、米谷製作所をグループ化することで金型設計から部品製造までの一貫生産が可能になる。課題だった金型製作期間の短縮や金型費の削減を図り、グローバルでの競争力強化につなげる。
また、田中精密工業が現在注力する電動化部品は型締め力500〜800tで製造するものが多く、250〜350tを主力とする同社にとって対応が難しくなっていた。米谷製作所のノウハウを生かし、大物部品製造技術の早期確立を目指す。
今後は体制の整備を進め、徐々にグループ向けの金型を製造していく。また、並行して小物部品向け金型の製造技術の強化に取り組む。
米谷取締役は「金型専業で事業の幅を広げていくのは難しく、電動化部品関連や中~小物部品関連の市場を開拓できると考え、田中精密工業グループの一員になることを決めた」と説明。伊井社長は「将来的にはグループの海外拠点で金型の修理、メンテナンス、製造なども手掛けていきたい」と話している。
金型新聞 2025年4月10日
関連記事
6月下旬 (敬称略、カッコ内旧職) ▽取締役(執行役員)生産本部長 兼生産管理統括センター長馬渡和幸 金型新聞 2021年6月10日
製造業の競争力向上を支援 自動車骨格部品のアルミ押出金型などを手掛けるエフアンドエムが3年前から始めたのが「5軸機導入コンサルティングサービス」だ。長年培った経験やノウハウを生かし、導入を検討する金型や部品メーカーに5軸…
沖電線(川崎市中原区、044-766-3171)はこのほど、ワイヤ電極線のリサイクルサービスの還元率を引き上げた。使用済みのワイヤ電極線を60㎏返却すると、新品のワイヤ電極線が20㎏還元される(一部製品を除く)。ワイヤ購…
レーザー溶接・金型補修機器メーカーのテラスレーザー(静岡市駿河区、054-270-7798)はこのほど、光産業創成大学院大学(浜松市西区)主催の光技術を使った事業計画を競うビジネスコンテスト「フォトニクスチャレンジ202…