金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JULY

28

新聞購読のお申込み

小出製作所 機上計測を独自開発【特集:大型化する金型への対応技術】

ギガキャストへの対応を進めているダイカスト金型メーカーの小出製作所。ギガだけに限らず、近年は左右対称の部品を一つの金型で成形する「セット取り」なども大型化を加速させているという。しかも「大型化しても精度は高く、生産性も高める必要がある」(小出悟会長)ため、さまざまな課題が発生している。

その一つが計測だ。「型重量で5tを超えるようなキャビティを計測するにはかなり大型の測定機も必要になる」。しかも、大型になると測定のために段取替えをするのも生産性が悪化してしまう。

こうした計測の課題に対し、長崎大学らと共同で、光技術を生かした機上計測システムの研究を進めている。成長型中小企業等研究開発支援事業(Go-Tech事業)を活用した。

狙う測定精度は40μm以下。「測定としてすべてを満足させるには精度が足りないが、接触式と併用して使うことも想定している」という。対応サイズ感も単品重量10t位までできるように開発中だ。「まだ詰める部分はあるが、2年以内に実用化したい」と話す。

その事と同時進行させているのが、測定データとモデルデータとの誤差を即座に判断し、補正用のパスを自動で出すこと。そのために、長崎大学以外にも機械やソフトメーカーともパートナーシップを組んでいるという。

大型化では設備投資の負担も大きな課題だ。中小企業が多い業界で、億を超える投資を継続するのは簡単ではない。それに対する小出会長の出した答えの一つが「設備のシェア」だ。

すでに近隣の大型プレス金型メーカーの富士テクニカ宮津らとも相談を進めているという。プレス金型とダイカスト金型の加工では、機械に求められる要素は異なるという指摘もあるが、「そこは両者の知見やノウハウを組み合わせながら、進めたい」と話す。

大型化への対応を進める同社だが、国内市場だけを見ているわけではない。すでに進出しているインドでの大型化の需要拡大もにらむ。23年のインドでの自動車生産は580万台だが「いずれは数千万台単位になる」とみる。そうなると「量産性を重視すれば、必ず大型化というニーズが生まれる。まだ先かもしれないが、インドで需要拡大した時のために大型化への対応は先んじて強化していく」(小出会長)。

会社概要

  • 本  社:静岡県磐田市森本1045
  • 静岡県磐田市森本1045
  • 電  話:0538・37・1147
  • 代 表 者:小出良悟社長
  • 創  業:1963年
  • 従業員数:87人
  • 事業内容:ダイカスト金型の設計製造など。
  • 事業内容:
  • ダイカスト金型の設計製造など。

金型しんぶん2025年5月10日号

関連記事

黒田製作所 工程管理支援システム『Grow』 工程を見える化・情報共有

全てが一品物の自動車用プラスチック金型は、工程管理の最難関と言われる。最新鋭のCAD/CAMシステム、多種多様な工作機械など豊富な設備に加え、それを操作する若き金型エンジニア、腕の立つ職人が不可欠で、さらなる生産性向上を…

小山鋼材 ショールームを開設 水管研磨装置や焼戻し装置など展示

特殊鋼の専門商社である小山鋼材(大阪市西区、06-6532-6151)は金属AM向け冷却水管研磨やダイカスト金型向けの部分焼戻しやスポット焼戻しを行う装置を展示したショールーム「K′sラボ」を開設し、一部受託加工サービス…

ムトウ 中国での金型立ち上げを支援するサービスを開始

プラスチック金型メーカーのムトウ(東京都江戸川区、03・3656・8651) は、 中国での金型の進捗確認やトライの立ち合いなど代行する、 「金型立ち上げ支援サービス」を開始した。コロナ禍で中国出張や現場への訪問が難しい…

扶桑精工 図面なしで部品再生、リバース事業を拡大

扶桑精工(相模原市緑区、042・774・1101)は、図面のない部品の再生やCADデータの作製などを行うリバースエンジニアリング事業を拡大する。古い設備や金型の修理、メンテナンスなどの需要開拓に取り組む。専門サイトを開設…

金型業界でも浸透しつつある金属AM 大型化や新材料の登場目立つ【特集:2022年金型加工技術5大ニュース】

金型づくりの世界では、自動化やAM、脱炭素向けなどの最新技術が数多く登場し続けている。その進化は止まることがなく、4年ぶりに開催されたJIMTOF2022でも多数の最新技術が披露され、注目を集めた。今年最後となる本特集で…

トピックス

関連サイト