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大豊工業がアルミダイカストで「パワー半導体用冷却器」を開発、低コストで高い冷却性能
大豊工業(愛知県豊田市)はこのほど、アルミダイカストで「パワー半導体用冷却器」を開発。独自開発した高熱伝導材料を使用したことに加え、狭いピッチで細長い形状のフィンを立てる設計により、低コストかつ高い冷却性能を発揮する。
同製品の材料は、アルミダイカストで使用される「ADC12」と比較し、約2倍熱伝導率が高い。材料メーカーと協力し、オリジナル材料を開発した。フィンの隙間は0.46mmと狭ピッチを実現。隙間を狭めることで、フィンの本数を増やすことができるため、放熱性が高まる。


形状の自由度が高いダイカストの特徴を活かし、フィンの形状を細長くすることで、圧力損失も改善した。また、鍛造と比較しコストを約30%削減できるという。「鍛造は複数の金型、複数工程が必要になるが、ダイカストは1つの金型、1工程で製造できる」(篠原BASE 齋藤悠太主任)。
同社は顧客への提案領域を広げるため、アルミと銅の「ハイブリッド冷却器」も開発。アルミと銅板を固相接合により一体化することで、冷却性能をさらに高めた。「アルミダイカストのみでは、冷却性能の向上に限度がある。一方、全てを銅にするとコストが高く、重量も重くなるため、ハイブリッド方式で開発した」(齋藤主任)。

同社は自動車の内燃機関部品で培った要素技術を活かし、新領域の開拓を進めている。「先行きが見通せない中で、新製品を開発するにはスピード感が必要だ。そのため、今年の4月にアジャイル開発拠点『篠原BASE』が稼働した。篠原BASEでは電動化へ対応するため、バッテリーやPCUユニットで使用される部品などを開発しており、パワー半導体用冷却器もその中の一つだ」(篠原BASE野中照美リーダー)。
今後について、齋藤主任は「アルミダイカスト冷却器は、金型が薄いため耐久性が課題。一般的なダイカスト金型と同等の耐久性を持たせることが目標だ。現在、耐久試験を実施しており、検証を進めていく。アルミと銅のハイブリッド冷却器については、より最適な接合方法を模索する」と話した。
金型しんぶん2025年10月10日号
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