バンパーやグリルなどの自動車部品を中心に、家電製品、一般産業用品といった幅広い産業分野のプラスチック射出成形用金型を手掛ける明輝(神奈川県厚木市、046-224-2251)。同社は20年以上に渡ってMOLDINOの切削工…
この人に聞く2016
C&Gシステムズ 塩田 聖一社長
開発やサポートを強化金型業界を支え続ける存在に
塩田聖一社長

金型用CAD/CAMメーカー、C&Gシステムズの業績が回復を続けている。グラフィックプロダクツとコンピュータエンジニアリングが合併してから6年間の年平均成長率が9%を超える。「金型は成長産業」が持論で、「金型向けCAD/CAMのグローバルニッチトップを目指す」と話す、塩田聖一社長に今後の方針などを聞いた。
―業績回復の理由は。
「日本で作るもしくは回帰している金型は難易度の高いものが多くなり、ソフトも高度化している。こうしたニーズに応えるため、金型から逃げずに、開発やサポートを強化し続けてきたことが奏功していると思う。しかし、リーマンショック後のリバウンド成長の側面は否めない。今後は自律的な成長を目指す」。
―成長の骨子となる中期計画のポイントは。
「金型に特化することは変わらない。保守更新は9割を超えているが、開発や継続的なサービスを認知頂いているからだと思う。開発やサポートはさらに強化していく」。
「もう一つの柱となるのが海外だ。製造業の現地化は進んでおり、日系、ローカルに限らず、現地で細やかなサポートを受けたいという声も多い。これに対応するため、現地代理店の技術力を向上させ、独自のフランチャイズ網を構築する。将来は現地でカスタマイズ対応も行いたい。例えば自動化のニーズ一つとっても国によって異なる。現地のニーズをくみ上げ、現地で完結できる力が必要になる。すでにインフラ作りも進めている」。
―金型市場をどう見る。
「金型は成長産業だ。新興国が文化的生活になればなるほど、多くのものが必要になり、量産技術が必要になる。グローバルでは金型需要はもっと増える。そして、厳しい時代を乗り越えた日本の金型メーカーはすでに競争力もあり、グローバルで戦える力もある。我々はそれを支え続けられる、金型業界用CAD/CAMのグローバルニッチトップを目指す」。
金型新聞 平成28年(2016年)10月10日号
関連記事
事業継続のために始めた3S人を変え、行動体質にカギはブレない姿勢とビジョン 当社は冷間鍛造金型や文書・図面管理ソフト『デジタルドルフィンズ』、教育事業を手掛け、従業員数は23名です。社内のフリーアドレス化、リモートワー…
選ばれる企業になるために経営者の美意識によって顧客の感性に訴求する 当社は1986年に創業したカーボン素材などの高精度加工を得意とする従業員13人の会社です。主に半導体の製造工程で使用されるカーボン製治具などを手掛けてお…
5軸MCで原寸大のシャトルを作った 原寸大のバドミントンシャトルをアルミ合金で作り上げた。羽の厚みは0.6㎜と薄く、細い。そんな加工難度の高い形状を、5軸マシニングセンタ(MC)を駆使して加工した。その高い技術力と柔ら…
いかにトライ数を減らすか ―アルミ材用金型に取り組んだきっかけは。 「1988年にホンダのNSXに関わったのがきっかけ。オールアルミボディを採用した自動車で、当社では一部の金型を手掛け、量産はほぼ全てのアルミ部品の生産…