コロナをチャンスに 「金型メーカーとして、コロナ禍で何かできることはないかと思ったのです」。そう話すのは、金型技術を活かし、フェイスシールドを作成した城南村田(東京都大田区、03-5744-3555)の青沼隆宏社長。 …
カールツァイス X線CT「METROTOM」
金型修正の時間短縮
X線で樹脂成形品の形状や内部を計測し製品図面との誤差を金型図面にフィードバック。そんな類の無い方法で金型修正の時間短縮を提案する装置メーカーがある。3次元測定機などで世界的に知られるカールツァイス(大阪府吹田市、06・6337・8031)だ。日本ではいまだ馴染みが薄いが、競争力を高める新たな技術として注目されている。
成形品の形状・内部を計測
要求される品質に近づけるため金型の修正に手間が掛かる。そんな悩みを抱える成形品や金型メーカーは少なくない。その大きな理由の一つは試作品の寸法や形状、内部の状態を正確に把握できていないためだ。
カールツァイスが提案するのはX線CT装置「METROTOM」を活用し、そうした金型修正時間を大幅に短縮するというもの。METROTOMの特長は医療検査などで使われるX線を用いること。成形品を360度回転させてX線を当て、あらゆる部位の寸法や形状を測定する。
X線は樹脂などを透過するため、凹凸が連なる複雑な形状や、非接触式3次元測定機でプローブが入り込めない狭い部位の測定もできる。その測定精度は最も小型の「METROTOM800/130kV」で「2・9μm+L/100」だ。
X線を用いることで内部の状態も把握できる。成形品はガスや異物が混じり品質不良になることがあるが、その位置や大きさを的確に確認できる。非鉄金属やガラスなども透過するためインサート成形したアルミ部品との境界面やガラス繊維の配向を調べることも可能だ。
その測定した点群データを製品図面と照合し、凹凸や歪みの誤差を確認。金型図面にも照らし合わせて誤差が無くなるように調整し、その指示をCAMに落とし込むことで金型修正の加工プログラムが完成する。
大きさや形状でばらつきはあるが、手の平サイズの成形品で測定時間は数分、変更が少なければ1時間程度で補正できるという。また発見した内部の気泡や異物は最適な成形条件を導く目安にもできる。
近年、自動車や電機製品の部品は軽量で高強度の特殊な樹脂が使われたり、樹脂と繊維強化プラスチックを一体成形したりする手法が用いられる。アッセンブル成形など独特な成形工法の金型を手掛けるセントラルファインツールの三宅和彦社長はMETROTOMの魅力についてこう話す。
「寸法や形状の計測結果を数値化でき、内部の状態を知るために成形品を切断する必要が無いこと。活用することで金型開発の技術力を高めることができるかもしれない」。
カールツァイスはX線CTによる受託測定もしており最近、利用する企業が増えているという。6月に名古屋で開かれたインターモールド名古屋ではX線CTや受託測定に加え、マルチセンサ測定機や非接触デジタイザなどによる金型修正のトータルソリューションをアピールした。
X線CTや測定機の国内販売を統括する久保田雄志マネージャーは「測定のデジタル技術は進化し続けている。より多くの成形品や金型の技術者に当社の測定技術を活用して貰うことで、日本のものづくりの成長に貢献したい」。
金型新聞 平成30年(2018年)7月4日号
関連記事
持ち運びしやすく レーザ機の開発・販売や金型のレーザ肉盛りなどを手掛けるPCL(京都府久御山町、0774-45-2199)は、制御装置や発振器、操作パネルを分離できるレーザクリーナー「CLZ-100」を発売した。 制御装…
日本金型工業会(牧野俊清会長、長津製作所会長)は6月8日、インターコンチネンタル東京ベイ(東京都港区)で第6回定時総会を開催した。平成29年度事業報告や決算報告、平成30年度事業計画や収支予算など全議案が承認された。役…
日本金型工業会西部支部(山中雅仁支部長・ヤマナカゴーキン社長)は5月22日、大阪科学技術センター(大阪市西区)で総会を開いた。 山中支部長は「大阪府の公立中学の生徒数は昭和62年で14万人いたが、現在は7万数千人にな…
切削加工品の見積もり、発注を効率化 双葉電子工業(千葉県茂原市、0475-24-1111)はこのほど、電子商取引(EC)サイト「フタバオーダーサイト」で6面体プレート材料の切削加工品を見積もり、発注できるサービスの提供を…



