金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

OCTOBER

04

新聞購読のお申込み

ダイカスト型を見える化
魚岸精機工業 富山大学らと共同で

付加価値向上へ

 ダイカスト金型メーカーの魚岸精機工業(富山県射水市、魚岸力社長、0766・52・2222)は富山大学らと共同で、ダイカスト金型に様々なセンサを取り付け、成形条件の「見える化」を進めている。温度や冷却水の流量など定量的に判断しづらかった条件を数値化。最適な金型製作や、補修時期を明確にするなど、金型から鋳造、メンテナンスまでトータルの提案力強化につなげる考えだ。

 同社では2014年から、製品製作のトータルのコスト削減を提案する「UPDO(ウオギシ・プロダクト・デザイン・オファリング)プロジェクト」を開始した。

 「富山県初の金型メーカー」(魚岸社長)という歴史と、5000型以上の金型製作の実績を活かし、金型だけでなく、製品設計、メンテナンスまでを支援する事業だ。例えば「ダイカストでこうした製品が作りたい」というユーザーに対して、シミュレーションを行い、最適な冷却位置やサイズに基づき金型を製作し、スペアパーツも常備。金型が破損したり、精度が悪化したりする前に、補修時期も同社から提案するメンテナンス契約もラインナップした。

 今回の取り組みはそれを一歩先に進めたものだ。金型に様々なセンサを取り付け、「見える化」する。「連続鋳造していると金型が破損する前には必ず変化点がある」(魚岸社長)ため、これをセンシング技術で明らかにする。「ユーザーにこれまで以上に正確な補修時期を知らせることもでき、突発修理が低減できることを約束できる」。

 しかし、この取り組みはまだ緒に就いたばかり。第一段階として、冷却水の流量をセンシングした。「一定に流れていると思っていたが、波形を描いていることが分かった」という。こうして得られたデータの正しさや改善方法などを科学的に解明するのは金型メーカーだけでは難しいため、富山大学にはデータの分析などを依頼する。

 魚岸社長は「UPDOは金型に付加価値をつけるために始めた。今後はセンシングも強化することで、金型に付随する第二の事業の柱にしていきたい」としている。

金型新聞 平成30年(2018年)4月16日号

関連記事

がんばれ!日本の金型産業特集 <br>東郷 東 成生 社長

がんばれ!日本の金型産業特集
東郷 東 成生 社長

ナノ金型に挑む 地下工場で徹底した温度管理 ICリードフレーム(L/F)やモータコアなどの精密プレス金型を手掛ける東郷の本社工場は鹿児島市の市街地から少し離れた小高い山の山頂部にある。この工場そのものが、精密にこだわる同…

金型メーカーが出前授業 学生から興味・関心の声

経済産業省が取り組むのは、素形材関連の企業による学生への『出前授業』だ。鋳造やプレス、金型などの企業の経営者や技術者が大学や高専の学生に、ものづくりにおける素形材の役割や歴史、技術の進化について説明し、意見交換する。 2…

C&Gシステムズ  エクセスハイブリッドⅡ新版を発売

ミスミ部品発注しやすく C&Gシステムズはこのほど、CAD/CAMシステム「エクセスハイブリッドⅡ」の新版「V7.1」の発売を開始した。ミスミ部品をワンクリックで発注できるようにするなど、28項目の新機能を追加し…

丸順 22年3月期第3四半期決算

コロナや半導体不足 逆風下で売上増加 丸順の2022年3月期第3四半期の連結売上高は、前年同期比2.1%増の316億1300万円となった。営業利益は同34.4%減の19億6800万円、経常利益は同31.6%減の19億80…

イイダモールド 樹脂製梱包装置を開発

輸送コストを大幅削減  樹脂射出成形用金型などを手掛けるイイダモールド(茨城県筑西市、0296-22-7256)はこのほど、金型などの重量物を輸送する新しい梱包装置「ファストキャリー」を自社で開発し、発売した。木枠が不要…

トピックス

関連サイト