金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

APRIL

28

新聞購読のお申込み

がんばれ!日本の金型産業特集
積水工機製作所 海田 拓洋 社長

3ヵ年計画で生産性1.5倍に
継続的な設備投資で生産性向上
★工場内風景_R

「3ヵ年計画で金型工場を2012年対比で生産性を1.5倍に引き上げる」と目標を語る海田社長。
同社はインパネ、バンパーなど自動車の大型プラスチック成形用金型を得意とし、100~3000㌧まで金型製造ができる。近年は金型の生産性を引き上げていくために機械更新を進めている。今年は門型5面加工機、複合加工機の導入を進めるほか、段取り時間を削減するために機械稼働率の分析・作業内容の見直し、改良を行ってきた。15年下期までの目標に対し、海田社長は「内製金型の売上は1.5倍の伸びを達成しているが、型数では1.5倍にまだ達成していない。まだまだ課題が残ると、今後も継続的に機械設備の投資を続ける方針だ。

「当社は他社金型メーカーに比べ営業力が勝っている」と自社営業力に自信をのぞかせる。その理由は自社開発商品である「バルブゲートシステム」の販売だ。大型用から小型用まで数種類の自社製バルブゲートシステムを持ち、モータでバルブピンを制御させることで、樹脂の流れをコントロールし、成形圧力・樹脂の流動性を向上させる。成形時の不良をなくす取り組みで、自動車メーカーを中心に提案し、金型製作とともに受注につなげている。海田社長は「営業力=提案力だと思う。技術営業を基本にバルブゲートシステムを提案力として捉え活用している」と語った。

多能工と技術伝承を目指す
★展示品写真_R

「毎年新卒・中途を含めて3~5人を採用し、多能工と技術伝承を目指す」のが教育方針である。社員約140人の教育の要はOJTだ。新卒は最初に仕上げ(磨き・組立)を経験し、機械加工、設計分野などローテンションさせながら多能工に育てていき、1人で数台の機械を管理する体制を整えていく。海田社長は今後課題となるのは設計だという。要求度の高い金型を製作していくには設計技量が重要で、インパネのような複雑形状で無数の穴加工を必要とする金型加工を最適化できる1人前の設計者にするには最低10年の月日が必要という。

同社は今年大きな決断を図った。中・小型の樹脂部品成形(型は内製)を得意とする三光合成のグループ会社になり、相互連携を深めながら、両社の技術を融合した金型開発や海外市場の取り込みを目指す。連携による4つの強みも指摘。三光合成の10ヵ国16の拠点や同社のメンテ拠点(20ヵ国46拠点)を駆使して、海外への金型販売や欧米自動車メーカーへの新規開拓、受注増加による収益性向上、成形品受注の拡大を見込むほか、「生産立ち上げ時も現地の会社に任せることができ、効率化を図れる」とも話す。

新しい市場開拓も重要だ。同社も注射器や採血管など小型精密金型による医療機器に進出。多数個取りの金型で精密性も必要なだけに、三光合成との協力体制による技術開発に一層注力し、高品質・高付加価値を生み出せる金型づくりを追求していく。


会社メモ
★海田社長様_R

代表者=海田 拓洋社長
創立=1961年
事業内容=プラスチック成型用金型、その他各種金型の設計、製作
住所=大阪府枚方市野村中町62-1
電話=072・858・1121
FAX=072・858・9710
URL=http://www.sekisuikouki.co.jp
グループ企業=サンコー・セキスイ・JRG・ツーリング・インディア・プライベート・リミテッド、プラスチック工学研究所、ヒラセキ機工
主な設備=大型マシニングセンタ(牧野フライス製作所)、横形マシニングセンタ(牧野フライス製作所)、高速マシニングセンタ(牧野フライス製作所)、大型MCフライス盤(新日本工機)、大型放電加工機(牧野フライス製作所)、ワイヤーカット放電加工機(ソディック)、CAD/CAM/CAE(シーメンス、日本ユニシス、C&Gシステムズなど)、大型射出成形機3000㌧(東芝機械)、大型射出成形機1500㌧(宇部興産)など。


金型新聞 平成27年(2015年)12月10日号

関連記事

松野金型製作所 印成形メーカーと提携

輸入強化や印市場開拓 松野金型製作所(佐賀県基山町、0942・81・7000)はこのほど、インドの成形企業と業務提携した。金型や金型技術を提供する一方、インドで成形した部品の輸入や、インドで成形を検討する日系ユーザーの支…

48時間超の高精度加工
三菱電機

超高精度油ワイヤ放電加工機MXシリーズ 三菱電機公式製品紹介は、こちらから 現場の課題 小形の精密電子部品やモータコアなどの中形自動車用駆動部品をはじめとした高精度金型では、長時間の安定したワイヤ放電加工が求められており…

小林工業 帯なし窒化ケイ素ボール成形金型を開発

真球を成形、後工程の工数削減 粉末冶金金型メーカーの小林工業(秋田県由利本荘市、0184・22・5320)はこのほど、「帯なし窒化ケイ素ボール成形金型」を開発した。従来の粉末冶金金型を使用し、球体を成形する場合は上下パン…

ハマダ工商 AMで新たなものづくり【金型の底力】

樹脂やプレス金型の製作から少量の成形まで手掛けるハマダ工商は今年2月、事業再構築補助金を活用し、金属3Dプリンタを導入した。水管を自由に設計した冷却効果の高い金型で、反りを抑えた防犯レンズカバーの成形品を提供するのが狙い…

この人に聞く2015 <br>アカマツフォーシス 赤松 隆司社長

この人に聞く2015
アカマツフォーシス 赤松 隆司社長

生産性高める技術提案 シナジー生むプロ集団に  昨年10月、兄の憲一会長から経営のバトンを受け継いだ。歯車などの精密冷間鍛造金型を手掛けるアカマツフォーシスが取り引きするのは、自動車部品などのメーカー。「金型を通じて顧客…

トピックス

関連サイト