潜在する魅力引き出す 製造×サービスで価値を創造 プラスチック金型メーカーの安田製作所は今春、社名を「IBUKI」に変更した。昨年9月、同社を傘下に収めた、製造業向けのコンサルティング会社O2(東京都港区)の松本晋一社…
ヴェロソフトウェア マークフリーブリー氏に聞く
一気通貫のソリューション 技能者に依存しないソフト開発
この人に聞く 2018

金型設計製造向けCAD/CAMシステム「VISI」などを手掛けるヴェロソフトウェア。創業からM&A(合併と買収)などによって製品ラインアップを拡大し、最近では「WorkNC」や「Edgecam」を追加するなど、10ブランド以上のソフトウェアを提供している。2014年にはスウェーデンの測定機器メーカー、ヘキサゴンの傘下に入ったことで、見積もりから設計、加工、検査まで一気通貫でのソリューション提案が可能になった。グローバルマーケティングディレクターのマークフリーブリー氏に同社の戦略や今後の展開などを聞いた。
ー日本市場をどうみているか。
日本は当社における全世界の売上の約7%を占め、アメリカ、ドイツ、イギリスに次いで4番目に大きい。日本の金型メーカーは世界トップレベルの高い技術力をもっており、非常に重要な市場だと捉えている。
ーヴェロソフトウェアの強みは。
豊富な製品ラインアップから各製品の良い機能を抽出し、他製品に反映させられることが大きな強みだと考えている。例えば、荒取り加工用パス「Waveform」は、元は「Edgecam」の機能だったが、「VISI」や「WorkNC」にも搭載し、機能を強化させた。こうした一体となった開発によって開発スピードが早まり、より迅速にユーザーのニーズに応えることができる。
また、ある調査会社によると昨年の当社のライセンスインストール数は30万以上で世界トップだった。世界中で集約したあらゆる知識を各国に提供できることも強みのひとつだ。
ーヘキサゴンとのシナジー効果は。
ヘキサゴンの傘下に入ったことで、見積もりから設計、加工、解析、測定まで製造工程全体に対して一気通貫でソリューション提案ができるようになった。三次元測定機で測った結果をCADデータにフィードバックして製作期間を大幅に短縮するなど、提案できるソリューションの幅は大きく広がった。
また、2021年までにはヘキサゴンと共同で中国に約100億円をかけて新しい研究施設を設立する予定だ。新技術をテストして実際に使えるようにつくり上げていくことで、新しいソリューションをユーザーに提供していきたい。
ー今後の開発の方向性は。
人材不足が課題となるなか、どんな作業者でも作業できるようにするために技能者の専門的な知識をいかにソフトウェアに反映させるかが大きなテーマになるだろう。当社でもフローチャート形式で簡単にプログラム作成できる機能「Strategy Manager」や加工プログラムをテンプレート化できる「Designer」という製品などを開発している。今後も熟練技能者に依存せずにものづくりが可能なソフトウェアの開発に注力したい。
金型新聞 平成30年(2018年)10月10日号
関連記事
世界一の金型メーカーへ 新本社工場が本格稼働 キヤノンモールドは移転を進めていた「本社・友部事業所」を7月から本格稼働させた。市内に分散していた工場を1か所に集約。自動化や人・モノの移動を減らすなどして、従来比で1.5倍…
営業改革や自社ブランド開発 まつやま・ひろのぶ1980年生まれ、東京都出身。2004年立教大学卒業後、UFJ銀行(現三菱UFJ銀行)に入行し、営業、企画などを経験した。19年扶桑精工に入社、20年同社社長に就任し、現在に…
自動車部品などのプレス金型を手掛けるササヤマは設立50周年を迎えた昨年度、新たな中期経営計画をスタートした。その3カ年のプロジェクトは金型製作期間を半減するなど競争力の再強化を目指す。EV化が加速するなど取り巻く経営環境…
自動車やオートバイ用エンジンなどの金型を手掛けるフジは、金属積層造形(AM)と5軸複合加工ができるDMG森精機の「LASERTEC65 DED hybrid」を2022年6月に導入した。国内で約10台しか導入されていない…


